河野美砂子の「モーツァルト練習日記」+短歌+京都の日々の暮らし

9/28(土)13時30分 NHK文化センター京都「マズルカ⑪」Op.63、バラード第1番他 

練習メモ⑨シューベルトファンタジー・まとめの続き

2008-07-05 15:33:28 | シューベルト
2006年04月23日22:10 の日記。
練習メモ⑧で「最終回」と書いたの間違い、今回がほんとの最終回でした。
・・・・

昨日書いた、4つの和音のハーモニーの移り変わりをあらためて味わってみて、シューベルトはロマン派や~と、つくづくしみじみ思ったことでした。↓

‥‥‥‥‥‥ ① ‥‥ ② ‥‥ ③ ‥‥‥ ④  
・ソプラノ ‥‥‥ ラ ‥→ ソ(#)‥→ ソ(ナチュラル)・→ ソ
・メゾソプラノ ‥‥ ミ ‥→ ミ ‥‥→ ファ ‥‥‥→ ミ
・アルト ‥‥‥‥ ド ‥→ シ ‥‥→ シ ‥‥‥→ ド

半音って、不思議。

完全音程(4・5・8度)が、プリミティヴで強く、時に宇宙的で無機的=非人間的であるのに対し、たとえばその完全5度に、3度の音程が入ったとたん、ものすごく人間的というか、感情が入る。

それの究極が半音程?

ハーモニーでなくメロディラインでいうと、ハイドンの初期頃までの時代(疾風怒涛時代 die Sturm-und-Drang Zeit)とその後では、装飾音ひとつにしても半音の使い方がぐっと増える。(→Mozart)

バロック音楽のように、フォルテかピアノか、黒か白かの世界(例・良い拍と悪い拍)では、その黒から白に突然変わる時に内的な力がすごく必要なのに対し、ロマン派は徐々に(グラデーション)変わるから、そこで踏ん張るエネルギーは必要じゃない。
だから、外に向かってじゃかじゃかどんどんやっていったのかしら?

espressivo って、内側にあるものを、外に押し出すってこと=ロマン派!

シューベルトは、その、バロック音楽時代に必要だった内的エネルギーの変わりに、あの、ピアノソナタ「幻想」の冒頭やVn.とPf.の「幻想曲」の冒頭のものすごい「持続」を書いたのかしら?
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