気ままに

大船での気ままな生活日誌

大吉原展(芸大美術館) ダル200勝 大の里に土

2024-05-20 19:09:18 | Weblog

こんばんわ。

もうひと月ほど前になるが、芸大美術館の”大吉原展”を観に行っている。一番のお目当ては、表看板になっている喜多川歌麿の”吉原の花”(ワーズワース・アセーニアム美術館蔵)だった。巨大な浮世絵で、歌麿、渾身の三部作、雪月花のシリーズの一つで、あとの二つは、”品川の雪”(フーリア美術館蔵)と深川の月(岡田美術館)である。この三つ揃いを箱根の岡田美術館で見たことがあるのだ。(ただ、フーリア美術館のは門外不出で高精密複製画)。いずれも吉原、品川、深川ともに江戸時代に人気の遊郭、中でも吉原は江戸唯一の幕府公認遊郭だった。三部作の中でも中心的な作品といえる。これを見られただけで入場料のおつりがくる(笑)。

この美術館前の表看板も”吉原の花”である。

本展には出展されていないが前述の”深川の月”の納入時の写真。(岡田美術館)大きさが分かると思う。

さて、美術館に入ると、最初に現れるのが、ぼくもファンの現代日本画家、福田美蘭の作品”大吉原展”。本展に出展された作品の花魁や吉原の町並みがモノクロで描かれ、その上に大胆なピンク色の筆を入れるというポスター風作品。美蘭作品は面白いのが多いが、これはそうでもないかな(笑)。

江戸の吉原は、約250年ほど続いた幕府公認の遊郭で、多くの問題点を有する場所であったが、江戸時代における吉原は、文芸やファッションなど流行発信の最先端でもあった。

吉原独特の行事もあった。3月だけ仲ノ町に桜を植えて、お花見を楽しむ。7月には遊女の供養に細工を凝らした玉菊盆灯篭を飾った。8月には”俄(にわか)”と称し、吉原芸者が屋外で芸を披露したりする。また、日常的に花魁行列もある。こうした年中行事は江戸庶民に親しまれ、また遠方から見物者も多く、吉原は一大観光地でもあった。

遊郭内は贅沢に非日常が演出された虚構の世界であり、そこでは書や和歌俳諧、着物や諸道具の工芸、書籍の出版、舞踊、音曲、生け花、茶の湯などの文化が溢れていた。そうした吉原の様子は歌麿ら著名な浮世絵師により描かれ、また、蔦屋重三郎、太田南畝ら文化人が吉原を舞台に活躍した。

本展は多くの江戸浮世絵師の吉原作品を中心に、高橋由一(洋画)、鏑木清方(日本画)らの近代の画家による作品も含め、さらに、辻村寿三郎の人形が並ぶ吉原の妓楼の立体模型、等で吉原の遊女の生活が紹介される。

本展は辻村寿三郎作品以外はすべて撮影禁止で、図録も買わない主義なので(笑)、以下、手持ちの浮世絵(写真)を使い、本展を簡単に記録しておきたい。

吉原とはどんなとこ。遊女の一日の生活は?

いきなり、辻村寿三郎の人形と三浦宏・(江戸小物細工士)服部一郎による妓楼の立体模型を。錦絵を参考に当事の妓楼を忠実に表現している。

花魁道中

玄関口から。

部屋を覗いてみましょう。

辻村寿三郎の”吉原”

では、浮世絵で遊郭の様子を。

歌川国貞《青楼遊廓娼家之図(青楼二階之図)》 文化10年(1813) 大英博物館 
 
 
歌麿の名作、”青楼十二時”が12部揃いで展示されている。遊女の一日の生活が描かれる。その一部を紹介しましょう。歌麿は遊郭に泊まり込んで遊女の生活を観察したようだ。

青楼十二時 寅の刻 深夜4時頃、何やらおしゃべり。勤務時間中に一息か。

青楼十二時 辰ノ刻。朝8時頃。お仕事もおわり、疲れたわ、そろそろ、おやすみしましょうか。

青楼十二時 午の刻(正午)起きはじめ、仕事の段取りでも?

吉原の年中行事やファッション

春三月の桜まつりを描いた作品。

歌麿 吉原の花 三月に仲通りに桜が植えられ、お花見会が催される。その華やぎが巨大画面に描かれている。

勝川春潮《吉原仲の町図》 寛政(1781-1801) これも桜まつりの頃。

俄(にわか)の頃

歌川国貞 美人合 俄

鳥文斎栄之《畧六花撰 喜撰法師》

以上、展示室全体で吉原の五丁町が演出される。浮世絵を中心に工芸品や模型も交えてテーマごとに作品を展示、吉原独自の年中行事をめぐりながら、遊女のファッション、芸者たちの芸能活動などを知ることができる。

近代の作品も。

高橋由一《花魁》[重要文化財] 明治5年(1872)。花魁(おいらん)は遊女の中で最高位の称号。美貌だけではなく知性も兼ね備える。何度か見ているが、今回、画面が立体的に見えて驚いた。

吉原近辺に住む樋口一葉も紹介され、その関係で、一葉の肖像画や一葉文学の”たけくらべ”を描いた鏑木清方の作品も展示されていた。

清方 一葉女史の墓 清方は一葉文学、とくに”たけくらべ”をこよなく愛した。ここでは、”たけくらべ”の美登里に墓参りさせている。

以上、まとまりのつかない美術展記録になってしまったが、これも無数の花魁さんに見つめられ、魂が飛んでしまったせいだろう(笑)。

ダルビッシュ200勝 

雨で順延となっていたブレーブス戦にダルビッシュが日米通算200勝をかけて登板。初回に援護点をもらい、7回無失点、9奪三振と快投、一気に200勝を決めた。

大谷くんの試合をキャンセルしてこちらを生中継していただいたNHKに感謝しますとコメント。ちょっぴり皮肉も入っているかな(笑)

アトランタのお月さまも祝福。

その大谷翔平選手、中継はなかったものの、スポーツナビで追っていた。延長戦になり、10回裏、走者一塁、二塁で打席に。ここで見事な決勝タイムリーヒット。ドジャースでは初のサヨナラ!

大の里に土

五月場所もいよいよ後半戦。幕尻の宝富士に土がつき、いよいよ大の里、単独トップ!とうきうきしていたら、なんと、若手のホープ、平戸海に食い下がられ、土俵を割り、痛い一敗。しかし、まだ2敗トップタイは変わらない。明日は豪の山。こちらも油断ならない、引き締めていきたい。

琴ノ若は阿武咲に逆転Vで、2敗トップタイに。

大混戦となってきた。2敗で琴櫻、大の里、御嶽海、湘南の海、宝富士の5力士が並ぶ。3敗組もチャンス十分で、大混戦となってきた。でも、大の里は単独トップより一線に並んだ方が気楽に取れそう。琴桜と並んで最有力には変わりない。

3敗組に残りたかった豊昇龍、腰痛明けの高安に完敗。強い、高安!これから、大の里の用心棒としてライバルたちをなぎ倒していきそう。早速、明日は琴櫻戦が組まれた。

では、おやすみなさい。

いい夢を。

おすもうさんが大好きな白星がいっぱい。ドクダミが一斉に開花した。

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする