骨軟骨腫 Osteochondroma と呼ばれている。
どうしてこんな出っ張りがここにできることがあるのかよくわかっていないらしい。
腕節の掌側からつながる腕節屈腱鞘の中に突き出ているのだが、跛行の原因になる。
腱鞘の滑液が増えて腫れることも多いようだ(右)。
出っ張りの形によっては屈腱あたりに擦れて出血することもあるらしい。
私は関節鏡というか、腱鞘鏡 tenoscopy で手術している。
Osteochondroma が大きいとその大きさ分は切開しないと出てこないのだが、観察しやすさ、外科侵襲の小ささなど、内視鏡下で手術した方が有利なのは関節鏡と同じだと考えている。
大きいものになると土台の部分もあるので、ノミで割ったり、鋭匙で削ったりして取り出さなければならない(左)。
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Osteochondroma はそれほど多い症例ではないようだ。私も3例しか経験がない。
その3例はすべて同じ個人開業の先生からの患畜だった。
偶然その先生だけがめずらしい症例に遭遇するとは考えにくいので・・・・・他の獣医師は見逃している可能性がある。
へんな跛行をしめしたら、腕節のすこし上もX線撮影してみるべきかもしれない。
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今日はその Osteochondroma の手術(写真は別症例)。
繋靭帯炎の超音波画像診断。
午後は喉頭形成・声嚢声帯摘出手術 Tieback & ventriculocordectomy 。
夜、外傷馬がたくさん。