Latin for Beginners_2495

【本文】
Adpropinquantēs cōpiīs hostium agmen ita dispōnēbant (3)ut imperātor ipse cum plūribus legiōnibus expedītīs(4) prīmum agmen dūceret.

(3) ut ... dūceret, §501. 43.
(4) expedītīs, i.e. without baggage and ready for action.

【語句】
baggage:荷物
ready:用意ができた、準備ができた(for ~:~の)

【訳文】
Adpropinquantēs cōpiīs hostium agmen ita dispōnēbant (3)ut imperātor ipse cum plūribus legiōnibus expedītīs(4) prīmum agmen dūceret.

(3) ut ... dūceret §501. 43 参照。
(4) expedītīs すなわち、荷物がなくて、行動する準備ができていること。

【新出ラテン語句】
expedītus

【コメント】
 本文のラテン語を訳してみると以下のようになるかと思います。なお、誤りがあれば御容赦願います。

Adpropinquantēs cōpiīs hostium agmen ita dispōnēbant ut imperātor ipse cum plūribus legiōnibus expedītīs prīmum agmen dūceret.
(訳)
 敵の軍勢に接近するローマ軍は隊列をこのように配置していたので、最高司令官が自ら戦闘準備のできたかなり多くの軍団とともに前衛を率いた。
(解説)
 現在能動分詞 adpropinquantēs は明示されていない主語(前回読んだ「ローマ軍」と解してみました。)に係っているものと解してみました。
 adpropinquō +与格は「~に接近する」の意味です(Latin for Beginners_591 参照)。
 hostium(敵の)は、cōpiīs(軍勢)に係っているものと解してみました。
 agmen は「行軍中の軍隊、隊」等の意味ですが、ここでは「隊列」と訳してみました。
 dispōnō は「配置する」の意味です。
 ita ... ut +接続法は、結果の接続法です(Latin for Beginners_1732, 1733 参照)。ut 節の前に ita が付いているので、結果の接続法の構文と分かります(Latin for Beginners_1737 参照)。注(3)の§501. 43 は結果の接続法について説明していますが、後日読むことにします。ここでは、「このように ... なので、~」と直訳してみましたが、ita(このように)が具体的に何を指しているのかがよく分かりません。前回読んだ「最大の注意を払っている」状態のことでしょうか。
 plūribus は、multus(多い)の比較級 plūs の複数奪格女性形です(Latin for Beginners_1269, 1275 参照)。ここでは「かなり多くの」と訳してみました(Latin for Beginners_1215 参照)。
 expedītus は「荷物がない、荷物を背負っていない」の意味ですが、注(4)にあるように、そこから派生して、軽装で身軽なので動きやすく、行動する準備ができている状態も表すようです。そこで、ここでは「戦闘準備ができている」と訳してみました。
 prīmum agmen は「前衛」の意味です。
 dūceret は dūcō(導く)の接続法能動相3人称単数未完了過去形ですが、ここでは「率いた」と訳してみました。主節の dispōnēbant との時制の一致により未完了過去形になっています。

-初学者のためのラテン語-

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