アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

テンポ・ジュスト理論!? ツェルニーのテンポは…

2021年03月08日 | ピアノ
今日たまたま見た動画「【ツェルニーの速度表記】現代との読み方の違い」で、「テンポ・ジュスト」なる言葉が出てきたのですが…

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この動画を上げている赤星佳奈さんは、私がよく見ているあかぼしりなさんの妹さんです。妹さんのほうはこういう真面目なレッスン動画が多いのね(何)

バイエル、ブルグミュラーときてツェルニー30番。ハイ、このテンポまで上げてきてね、と言われて楽譜に書いてあるのは尋常でない(と思われる)テンポ。これで嫌になっちゃった人も相当数いたのではないだろうか(…私は別にテンポ押し付けられて嫌になったわけじゃないけど)

この動画で言っているのは、「テンポ・ジュスト理論」が正しいとすればこの「かっ速い」テンポは間違いで、実際は通常信じられているより(つまり、楽譜に書かれているより)半分のテンポで弾けばいいことになるんです。

当時のメトロノーム表示の読み方は現在と異なっている!!

たとえば「二分音符=100」と書かれていたら、今の私たちが普通に考えると、メトロノームを「100」に合わせて、それの「1」で二分音符を弾く…つまり、一分間に100回、二分音符を弾く。でもこの理論では、メトロノームの往復を「1」と考えるので、一分間に50回。

この動画で弾かれているツェルニー30番の曲の場合だと、一分間に50回(テンポ・ジュスト理論)のほうが、バイエルとブルグミュラー終わったくらいの人が頑張って練習したらきれいに弾けるテンポかなと思うんですが(まぁ、ツェルニーさんは別にそんな都合で考えてるわけじゃないだろうけども)

確かに、いわゆる速度表示(数字で書いてあるもの)が妙に速いと思うことはあるけれど、一律に倍半分といわれても納得しづらい。

今の読み方で違和感ないテンポ表示もある(というか多い)と思う。

まぁ直感的に、そんな全世界的に「この時代までは往復で数えてた」とか一律のもんじゃないような気がする。インターネットもなかったころだしw

テンポ・ジュスト理論でぐぐると、なんかそれで演奏された第九があるとかで
マクシミリアンノ・コブラ ベートーヴェン 交響曲第9番ニ短調

(o_o;;

聞いてみてびっくりはしたんだけど、あぁそうなってたのみたいな新たな発見(美しさ?)もあったりしておもしろい。けどこれが正解かと言われるとやっぱり信じがたいな。

ぐぐって出てきた中に、「ベートーヴェンのテンポ記号の受容をめぐって」(PDF)というのがあり、
「四分の四拍子の曲のリズムを刻む際であっても、四分音符を単位に一、二、三、四と刻んで一分間にいくつはいるかと数えるのではなく、脈拍などの一定の刻みの方が先にあり、それに最も合った長さの音符をあてはめ、さらにそれをより適切にしてゆくために増減するというのが、ベートーヴェンのテンポに関する発想法であった。したがって、クヴァンツが示したように、速い曲と遅い曲とでは同じ拍子であっても異なった音符を単位にして拍を勘定するということが起こる。同じ四分の四拍子であっても、必ずしも四分音符で数えるわけではなく、速い楽曲の場合には二分音符で、さらに場合によっては全音符、つまり一小節を単位にして数えるようなことがおこりうる(以下略)」

ざっくり言うと、どの音符を1とするかが曲によって異なるという趣旨。これなら、一律に(現代と比べて)倍半分といわれるよりはずっと納得がいく。

アルカンの「ファ」を弾いたとき、私は結局5分くらいかかったんだけど(笑)これは論外として、ピアニストが弾いてる動画でも3分くらいかかっている。もし楽譜の表示どおり「付点四分音符=144」で弾いたとしたら1分くらいで終わるんだけど…まさかね。曲に聞こえないよね、と思ったことがある。

これが「八分音符=144」でいいなら、ちょうど上記ピアニストさんが弾いてる演奏どおり。Allegrettoで、歌曲集でもあるし、そんな感じ。このテンポを付点四分音符で表すなら48となり、あまり精度のよくないアナログメトロノームさんに刻ませるには不得意そうな刻みになっちゃうから八分音符で書いたのかな、とか。

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コメント (2)
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