住職のひとりごと

広島県福山市神辺町にある備後國分寺から配信する
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仁王像並びに仁王門修復のための写経勧進のご案内

2016年12月20日 20時37分40秒 | 様々な出来事について
仁王像並びに仁王門修復のための写経勧進のご案内

 備後國分寺仁王門に安置されてきた金剛力士像二躯・仁王像は、時の福山城主水野勝種公が大檀那となり現在の伽藍が再建されてまもなくの、元文年間当山中興三世道海上人の時これを造像し、元文五年仁王門を建立。以来二百七十余年に亘り仁王像は國分寺の玄関に安置され伽藍を守護、数多の参詣者を迎え入れて参りました。

 この國分寺の仁王像は、阿形吽形二体の配置が通常と異なり、東大寺南大門仁王像に倣い向かって右に吽形左に阿形が配置されています。また、その姿態バランスや像容全体など東大寺南大門像を強く意識していると考えられ、その文化財的な価値が高く評価されているところであります。

 ところで、造像から今日まで四度に亘り仁王門の修理が為されてきたことが、この度仁王像搬出後台座から墨書が発見され明らかになっています。しかし、仁王像の本格的な修理は為されず、表面の彩色のみ施され幾星霜が経ち、いつの間にか寄木の矧ぎ目が緩み、鉄釘や鎹は腐食し、脛下部の虫食いや手足の指も欠け、造立当時持っていた金剛杵は欠損、天衣は剥落して残骸のように置かれたままで、今後の保存継承に支障を来すことが懸念されておりました。

 そこで、昨年より仁王像の本格的な修理を施さんと準備を調え、福山市文化課の御指導を仰ぎ、徳島文理大学文学部文化財学科濱田宣教授御監修のもと、有形文化財選定保存技術者・上田墨縄堂代表上田修三先生に仁王像の保存修理を依頼。仁王像は昨年十月に修理工房へ搬出して、現在解体修理に当たり詳細な調査並びに表面の所々剥離した彩色、下地などの除去をほぼ済ませ、いよいよ解体される段階にあり、平成三十年一月には完了する予定となっております。さらに、仁王像安置室並びに仁王門屋根瓦などの損傷も見受けられるため、仁王門も同時に修繕いたしたいと考えております。

 この勝縁にあたり、多くの皆様に國分寺のお仁王様との御縁を結んでいただきたく、広く檀信徒並びに有縁の善男善女の皆様に、般若心経を浄書して仁王像台座に奉納供養なされますことをお勧めいたすものであります。

 なお、本御写経には浄書されました方の髪の毛を三本ほど小袋に入れ写経に織り込み奉納していただきます。火葬骨では不可能な、皆様のDNAをお仁王様のお膝元で保存することになり、永代に國分寺お仁王様と結縁いただけるものであります。

 写経用紙は國分寺寺務所にて頒布いたします。どうぞ宜しくお願い致します。

     平成二十八年六月吉日
備後國分寺住持全雄

○般若心経 写経奉納料 一巻 二千円

(同封の手本の上に写経用紙を置き浄書下さい。まず、「奉為國分寺仁王像修復成就」と書き、その後に続けて写経し、願旨は随意に家内安全などとお書き下さい。その後お名前と浄書された日付をお書きの上、添付の小袋に名前を書き入れて髪の毛を三本ほど入れ、写経に織り込み、封筒に入れ、奉納料を添えて國分寺へご奉納下さい。)


〇遠方の方には写経用紙を郵送いたします。どうぞお電話またはメールしてくださいますようお願いいたします。

國分寺 電話 0849662384 MAIL zen9you〇outlook.jp (〇は@)




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