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バイク乗りのちょっと寄り道、思った事…

私はバイク乗り 31

2006-10-10 11:22:56 | 私はバイク乗り
愛車FZは乗れくなってしまった。

社会人となってバイクに乗る時間も無くなってしまったし
こらからますます乗る時間も無くなるだろう。
仕事柄、車も維持しているし
周りの人間ももういい加減バイクを降りたらっと言っている。
実際私の周りの人間も次々降りていった。
もう潮時かな…。

バイク屋さんにはFZの廃車をお願いした。

つづく。

私はバイク乗り 30

2006-10-08 11:26:49 | 私はバイク乗り
それは前触れも無く、突然やってきました。

社会人になった私は愛車に乗る機会も
めっきり減っていましたがその日は久々の休みで
日本海側のシーサイドラインを気持ち良く流していました。
愛車はもちろんFZ250。いまだに750は無理な状況でした。

とはいえ、久しぶりのツーリング
バイク日和の天候と真っ青な海があれば
ツーリングハイにならない訳がありません。
きっといつもより右手は開いていたのでしょう。
その時でした。
軽い左コーナーで私の右太股に何かが当たりました。
小石でも撥ねたかな、それが第一印象でした。
するとあきらかなパワーダウンとエンジンからの異音。
すぐに路肩に愛車を停めて確認すると…
シリンダーブロックに2cmくらいの穴が開いている!
嘘だろう?どうしたんだ!

結局4気筒エンジンはなんとか3気筒で家路にはつく事ができたが
そのままバイク屋さんにドックイン。
後日、バイク屋さんに出向くと
「バルブサージングですね」っとの事。
バルブサージング?
FZ250は4サイクルで2サイクル並のパワーを発生される為に
16,000回転も回る超高回転型エンジンが搭載されていたのですが
あまりにも高回転の為ピストンの動きとバルブの動きが同調せず
ピストンが上がった時にバルブが突いた様なのだ。
その結果、シリンダーブロックがもたず穴が開いてしまったのです。
きっとあの小石と思ったのがシリンダーの一部だったのでしょう。
「修理するよりエンジン載せ変えた方がはやいよ」
その瞬間FZ250は終わってしまった。
それはFZとの別れだけではなく
バイク自体との別れも意味していました。

つづく。


私はバイク乗り 29

2006-10-07 14:06:47 | 私はバイク乗り
限定解除はしたものの、貧乏学生が変わる訳も無く
毎日、モーターサイクリストを見たり
レッドバロンに行ったりしては溜息をつくばかりでした。

でも何とかなりそうなのが中古のCB750でした。
当時は“バリバリ伝説”花盛りで
グンのCBがいいだの、いや、秀吉のKATANAがいいだの
そんな話題がバイク仲間の間で話されていましたが
私はまったくバリ伝には興味がありませんでした。
峠小僧といっしょにされるのが嫌だったのです。

当時、ちょっと有名な峠に行けば
ジーンズにトレーナー、頭のヘルメットには必ずトゲ?を付けて
バイクにゼッケンをつけた小僧がウヨウヨいました。
ある意味バイクが一番もてはやされた時期でもあったのでしょう。
もちろん強引な運転や事故多発がおき
あの凹凸のゼブラが引かれる原因にもなりました。
そんな彼らも2サイクルブームが去ると
何処かにいなくなってしまいましたが。

CB750FCが欲しい…。
悶々とした日々はまだ続いていました。
そして私は無事大学を卒業し、立派な?社会人になっていました。

つづく。


私はバイク乗り 28

2006-09-23 12:23:50 | 私はバイク乗り
バイク乗りが必ずかかる病気が2つある。
ひとつが北海道病。
街中でセコセコ乗っているライダーは
真っ直ぐに伸びた道をアクセル全快で走ってみたい
自分の前方をふさぐ車もない
排気ガスじゃない自然の風とにおいが感じられる所
それがあの北の大地“北海道”なのだ。
そこに行きたくなって、行きたくなって
とうとうそれを実現してしまうそれが北海道病。
しかも再発のおそれがあるのが問題である。
症状がひどくなると社会復帰はできなくなるらしい。

そしてもうひつの病気がナナハン病。
同じバイク乗りでも気にしなければ発病しないのだけれど
限定解除した日にはとても耐えられるものではない。
どんなに貧乏でもナナハンの事が頭から離れる事はなく
とても仕事に身が入る状態ではない。
買ってしまえば自然と収まるものだが
買えない状態にあると症状はさらに悪化するばかり。
それはそうでしょう。
買いたくても買えない物が
少なくとも買う権利が与えられたのだから。
衝動に駆られる自分がそこにいました。

そして欲しいバイクが1台ありました。
それはHONDA CB750FC。
YAMAHA党の私ではありましたが当時の新車はとても手が届きません。
せめて中古車ならば、と探したのがこのバイクでした。
それでも40万円以上はして手が届きませんでした…。
そう、私はこの病気にかかっていたのでした。

つづく。

私はバイク乗り 27

2006-09-22 09:57:06 | 私はバイク乗り
とりあえずコントロールタワーまで戻ってきた。
エンジンを停止してスタンドを架ける。
久々の完走者に注目の視線が集まっているのが解った。
でも自分には自信が無かった。
あのエンストが…。

階段を登りドアを開く。
声しか聞いたことの無い試験管がそこにいた。
「なぜ大型に乗りたいんだ?」
唐突な質問に驚き何も答えられなかった。
「外周路であんなトロトロ乗るなら大型はいらないだろう?」
そのとおりだ、やっぱりダメだったかぁ…。
「大型に乗るならもっとメリハリをつけなきゃダメだ」
「そういう乗り方をしなさい、ハイ、これを持っていきなさい」
???
言ってる意味がわかりませんでした。
でも手渡されたものはあのバインダー。
もしかして合格って事?
今登ってきた階段を一歩一歩下りていく。
そしてあの大きな拍手が待っていた。
その歓声に私はハニカム以外何もできなかった。

本当に合格したのか?
訳もわからず窓口に先程のバインダーと免許証を差し出す。
しばらくしてさっき提出した同じ免許証が戻ってきた。
どこが変わったんだぁ?
表はまったく変わった所はなく
写真も同じ、二輪は中型に限るっという文字も同じ…。
ひとつ違ったのは裏側に赤いスタンプで“限定解除”っと押してあった。
ただそれだけ。
そのスタンプひとつの為にがんばってきたのでした。

つづく。

私はバイク乗り 26

2006-09-21 10:53:42 | 私はバイク乗り
また遠賀川の土手で練習が始まった。
そして2週間後。
2月の朝はとても寒かった。
それでも限定解除に憧れる多くのライダーが集まってきた。

前回と同じようにコースを歩きながらイメージトレーニング。
何度も何度もやってきたので体が自然に動く。
前回急制動まで行っていたので、それなりの自信もあった。

今回は予約していたおかげで朝早めの受験だが
相変わらずCB750Kはアイドリングが安定してない。
あとはあのホライズンに乗れさえすれば…っと思っていた。
しかし!前の受験者が早めのリタイヤ。
そのせいで急遽750Kになってしまった。
えぇ~、そ・ん・なぁ・~。
そうはいっても仕方がない。
合法的にナナハンに乗れるのだからっと自信消失の自分に言い聞かせる。

後方確認
メインスタンド解除
いよいよ跨る。
ハンドルに手をやると耕運機の様なハンドル。
遠い、これで小回りかぁ?
ミラーの位置を確認。
エンジン始動。
クラッチを握り、左足でローギアに入れる。
後方確認。
アクセルをやや開き気味にスタートする。

今回は先に前回失敗した急制動。
あー、今日は早めのリタイヤねぇっと思ってチャレンジすると
なんと見事に停止線の手前で停まってくた。
うっそお、それが正直な感想。
頭の中はルンルンで舞い上がっていたが
無意識のうちに体が勝手にバイクを進める。

そしてコントロールタワーから一番遠いクランクでの事。
耕運機の様なハンドルは低速で曲がるには
うんとこどっこいしょってな具合にハンドルを切らなければならない。
その時、ストンっとエンジンが停止した。
エンストだ!
慌ててセルスイッチを押し再始動。
足つきもなく何とか持ちこたえたが
コントロールタワーではどのように見えただろうか…。
・・・。
コントロールタワーの教官は1人で同時に2台のバイクを見ている。
どうぞ、こちらは見てませんように…。
頭の中はパニック状態ではあったが
練習はさすがにものをいう。
無意識のうちに最大の課題一本橋も無事通過していた。

つづく。

私はバイク乗り 25

2006-09-20 10:07:05 | 私はバイク乗り
すでに夕方近く
あんなに多くいた受験者も今は数える程。
やっと自分の順番が回ってくる。

教習車は2種類。
もう10年くらいは使っているだろうHONDAの名車CB750K
そして最新型の同じくHONDAのCBX750ホライズン。
この2台が交互に走る。
しかし750Kの方はかなり使い込んでいるせいか
はたまた年式が古いせいか
アイドリングが安定していない様子。
っという事はクランクや一本橋での扱いが難しいのだ。
事実、この日は一本橋での脱輪が多かった。
“どうか750Kにはあたりませんように…”
お祈りする。
残りの人間の数から自分の番を計算すると
やった!ホライズンだ!
腹を決めていざコントロールタワーの下へ。

後方確認
メインスタンド解除
いよいよ跨る。
ナナハンとしては低めのシート。
ハンドルもややアップめで取り回しは楽そうだ。
ミラーの位置を確認。
エンジン始動。
クラッチを握り、左足でローギアに入れる。
後方確認。
徐々にアクセルを開いてスタートする。

頭の中はボーっとしてたが
朝から反復練習してきたので
考えるよりも先に体が動く。
教習車とはいえはじめてのナナハン。
愛車は250ccなのでトルクの太さに少々ビビる。
これがナナハンのパワーかぁ。

外周を回り問題の一本橋へ。
一度停止して一呼吸。
さあ、いくぞ!
半クラを使いながらゆっくりゆっくり進む。
ほんの10秒程の時間だがゆっくりゆっくりしか時間が経たない。
勝負は後半残り1m。
どうしても一本橋の終わりを見てしまう。
それではダメだ。遠く、遠くに視線を。
フロントタイヤが橋を渡りきった。
今だ、アクセルオン。
やったぁ!無事に一本橋クリアー!

そしてクランクやS字を回り
最後の難関、急制動。
みんなから急制動はちゃんと加速してないと
いくら停止線の手前で停まってもダメらしいと教えられた。
外周の直線で十分加速してフルブレーキング。
あっ、リアタイヤがロックしてしまった。
白煙とゴムが焼ける臭い…。
「はい、スタートラインに戻って」
教官の悲しいお言葉がスピーカーから流れた。
あとここをクリアーすれば外周を回って終わりだったのに…。
やっぱりそんなに甘くはなかった。

5~60人受験して本日の合格者はたったの2人。
それが現実。
確か週2日受験日があったが受験者が多い為
次回の予約は2週間後となった。

でも正直うれしかった。
初めて合法的にナナハンに乗れたのだから。
またあれに乗ることができる
そう考えただけでゾクゾクしてきた。

つづく。

私はバイク乗り 24

2006-09-16 09:42:28 | 私はバイク乗り
その日の受験予約者は約50人
今日事前審査を通った人はその後に受ける事になる。
えっ~、っということは夕方近くぅ~。

まもなく最初の人の試験が始まった。
自分事の様にくいるように見ていたが
昼近くになっても完走する人もいない。
ほとんどの人は一本橋で脱輪か急制動で試験を終える。
さすが狭き門…。
結局午前中合格者はでなかった。

私は夕方近くの受験なので早めに食事を取った。
隣に同じく受験する人がいたので話してみると
もうすでに9回通っているが、完走すらしたことがないという。
いままでやってきてつけた自信が音を立てて崩れ去っていく。
大丈夫か、オレ…。

午後の部が始まってまもなく初めての完走者がでた。
最後にコントロールタワーの下にバイクを停めて
階段を登り教官室に入っていく。
それを待っている人達の視線が追っていく。
しばらくの沈黙の後、教官室から彼が出てきた。
ダメだったかぁ…。
周りの人達が口を開いた。
私がなぜダメだったのか解ったのかと聞くと
合格者は白いバインダーをもらうとの事。
そう、彼の手にはそのバインダーがなかったのだ。
完走もなかなかできないのに…
現実が重く圧し掛かってきた。

その後また完走者が階段を登っていった。
がんばれよ、ここにいるみんなはそう応援していた。
そしてしばらくの沈黙後、彼の手のにはあの噂のバインダーがあった!。
その瞬間大勢の人の拍手が鳴り響いた。
合格だ。おめでとう。
みんなの希望がそこにあった。

3ない運動を知ってますか?
当時バイクの事故や暴走族が問題になり
“免許を取らない、バイクを買わない、バイクに乗らない”っという
バイクが市民権を失っていた時代がありました。
もちろんいっている意味は解ります。
でもそれは当事者にとっては悲しすぎる出来事でした。
その流れで2輪の限定解除は基本的に取らせないっという風潮があって
県警もなかなか免許を与えてくれなかったのです。

ささやかなる社会への反抗
そして自分の正しさの証明が限定解除だったのです。
その時、無くしかけていた自信と勇気がみんなの心に届いたのです。
やるぞぉ!そう私は思いました。

つづく。


私はバイク乗り 23

2006-09-07 09:21:31 | 私はバイク乗り
9時少し前に受付開始。
初めて受験する私は事前審査があった。
要はバイクを扱う体力があるかどうかの判断だ。
項目は3つ。
メインスタンド架けと引き起こしと8字押しだ。

スタンド架けのコツは力ではなく体重移動。
私のFZにはセンタースタンドがついてなかったのでした事がない。
一度だけ友達のバイクで練習をしていっただけだ。
今日の新規の受験者は5人程。
みんな順調にこなしていき、ついに私の番。
えい、ままよ。
不安のままではあったがいっきにスタンドに力を加える。
心配が嘘のようにゆっくりバイクが持ち上がった。
スタンド架け、合格。

8字押しは何とかなると聞いていたので心配しなかったが
残る問題は引き起こしだ。
以前読んだ雑誌で試験車両には重さを増す為に
タンクに砂が入れてあると書いてあった。
重いバイク…、引き起こす事はできるだろうか?
地面に横倒しになっているバイクに腰をあて
グッと持ち上げる。

案ずるより生むが安し。
事前審査、無事通過。

そしてやっと受験の予約ができるのである。

つづく。

私はバイク乗り 22

2006-09-06 11:40:50 | 私はバイク乗り
試験コースはふたつ。
事前にコース図を手に入れ、頭の中でイメージトレーニング。

名前を呼ばれたらバイクの左側に立って後方確認をし
スタンドをはずしてバイクにまたがり
ミラーの裏側に手を沿え調整。
エンジンを始動しクラッチを入れ
もう一度後方確認してウインカーを出しアクセルを開いてコースイン。
あそこのカーブを3速で走り左に曲がってクランクへ
急制動は50km/h以上で制動距離は…っとイメージした。
何度イメージしただろう。
もう頭の中ではどちらのコースでも対応できるようになっていた。

でも以前受験した先輩から
朝早めに行って必ずコースを確認するように勧められていたので
7時には試験場についたが
もうすでにコースには今日受験するであろう人でいっぱいだった。
こんなに多くの人が受験するのか?少しビビッてしまった。

コントロールタワーの下に立ち
両腕を少し広げハンドルを持っているイメージを作る。
左手を緩めながら右手を開く。スタートだ。
前半はコース外周を走るのでそんなに難しくはない。
1速から2速、3速へとシフトアップしていく。
2速にシフトダウンしてS字やクランクへ。
もちろん半クラを使用する。
そして一本橋と急制動。
受験者のほとんどがこのどちらかで落とされる。
そして外周を一周してスタート地点へ。
これを時間の許す限り何度も行う。
周りのみんなも真剣そのもの。
今日はいったい何人が合格できるのだろうか?
まもなく受付の時間になる。

つづく。