「となりのトトロ」 1988年 日本
監 督 宮崎駿
声の出演 日高のり子 坂本千夏 糸井重里
島本須美 北林谷栄 高木均
丸山裕子 鷲尾真知子 鈴木れい子
広瀬正志 雨笠利幸 千葉繁
ストーリー
小学3年生のサツキと5歳になるメイは、お父さんと一緒に都会から田舎の一軒屋に引っ越してきた。
それは退院が近い入院中のお母さんを、空気のきれいな家で迎えるためだった。
近くの農家の少年カンタに「オバケ屋敷!」と脅かされたが、事実、その家で最初に二人を迎えたのは、“ススワタリ"というオバケだった。
ある日、メイは庭で2匹の不思議な生き物に出会った。
それはトトロというオバケで、メイが後をつけると森の奥では、さらに大きなトトロが眠っていた。
一家が新しい家に馴染んだころ、サツキもトトロに遭遇した。
雨の日の夕方、サツキが傘を持ってバス亭までお父さんを迎えに行くと、いつの間にか隣でトトロもバスを待っていた。
しばらくするとオバケたちを乗せて飛び回る猫バスがやって来て、トトロはそれに乗って去って行った。
お母さんの退院が少し延びて、お父さんが仕事、サツキが学校に出かけた日、メイは淋しくなって一人で山の向こうの病院を訪ねようとするが、途中で道に迷ってしまった。
サツキは村の人たちとメイを探すが見つからないので、お父さんに病院に行ってもらい、トトロにも助けを求めた。
トトロはすぐに猫バスを呼び、不思議な力でたちどころにメイのいる場所へ連れていってくれた。
そして、さらに猫バスは二人を、山の向こうの病院までひとっ飛びで運んでくれた。
窓から病室をのぞくと明るく笑うお父さんとお母さんの顔があった。
二人はお土産のとうもろこしを窓際に置き、一足先に家に帰るのだった
寸評
僕は好んでアニメを見る方ではないが、日本の50年~60年代の農村を舞台としたファンタジ-に挑戦したこの作品は好きな部類に入る。。
戦後の民話ともいうべき、郷愁に満ちた世界を作り上げたアニメ映画の傑作だと思う。
リアルな動きを追求するアメリカ・アニメより紙芝居的な日本アニメの方が僕は好きだ。
特にこの作品では、それがかえってほのぼのとした雰囲気を出していると思う。
「白蛇伝」や「鉄腕アトム」「長靴をはいた猫」など、傑作アニメもたくさん見てきたと思うのだが、この「となりのトトロ」が作中で描く様子は僕の子供時代を髣髴させ、懐かしくさえある。
僕が育った村は描かれたような山村ではなかったが、それでも農村風景には記憶がよみがえってくる。
どこにあるのか分からないような2階への階段もあったが、アニメと違って2階は物置のようなものだった。
五右衛門風呂があって薪で焚いていたし井戸もあった。
井戸からくみ上げた水は冷たく、トマトやスイカを冷やしていた。
畑になっていたトマトはおやつ代わりだったのだ。
描かれていたように、トウモロコシもあって、もいで来ては焼いて食べていた。
新鮮野菜はいつも手短にあって、子供には共有財産のようなもので、いつでも食べることができた。
オタマジャクシはいやと言うほどいて、その結果としてカエルはそこらじゅうで鳴いていた。
少し登場するカタツムリもたくさんいたし、夏になればホタルだって飛び交っていた。
蚊帳を張ってその中で放って電気を消すと、ホタルはお尻を光らせながら飛びかった。
サツキとメイが張ってふざけまわる蚊帳がなつかしい。
カンタが大人の自転車を三角乗りでやってくる。
あの曲芸的な乗り方を、あの頃の子供たちは皆平気でやっていたのだ。
僕の家のトイレは家の外にあって、手洗い用の鉢が大理石の上に置かれていた。
夜中に起きてトイレに行くと、その大理石のところどころが月明かりで光る。
子供には何とも恐ろしい光景で、あの子たちがやったように恐怖を払拭するための声を上げながらトイレに向かったものだった。
懐かしい。
妖精「トトロ」の愛らしさがよくて、子供達とトトロが出会うシーンの、ほのぼのとしたユーモアに心がなごむ。
キャラクターとしては、古い家に巣食うススワタリの「マックロ・クロスケ」が好きだな。
糸井さんの優しそうな語り口がこの映画にピッタリだと思う。
なんて事のないアニメなのだが、僕にとっては”懐かしさ”・・・それだけで見てしまう作品である。
宮崎アニメとしては「風の谷のナウシカ」もいいと思う。
でも、「もののけ姫」になると、なんだか宮崎さんは偉くなってしまった気がして、ちょっと引いてしまうのだ。
「ポケモン」や「鬼滅の刃」も海外でヒットしたようだし、ガンバレ、日本アニメ!
監 督 宮崎駿
声の出演 日高のり子 坂本千夏 糸井重里
島本須美 北林谷栄 高木均
丸山裕子 鷲尾真知子 鈴木れい子
広瀬正志 雨笠利幸 千葉繁
ストーリー
小学3年生のサツキと5歳になるメイは、お父さんと一緒に都会から田舎の一軒屋に引っ越してきた。
それは退院が近い入院中のお母さんを、空気のきれいな家で迎えるためだった。
近くの農家の少年カンタに「オバケ屋敷!」と脅かされたが、事実、その家で最初に二人を迎えたのは、“ススワタリ"というオバケだった。
ある日、メイは庭で2匹の不思議な生き物に出会った。
それはトトロというオバケで、メイが後をつけると森の奥では、さらに大きなトトロが眠っていた。
一家が新しい家に馴染んだころ、サツキもトトロに遭遇した。
雨の日の夕方、サツキが傘を持ってバス亭までお父さんを迎えに行くと、いつの間にか隣でトトロもバスを待っていた。
しばらくするとオバケたちを乗せて飛び回る猫バスがやって来て、トトロはそれに乗って去って行った。
お母さんの退院が少し延びて、お父さんが仕事、サツキが学校に出かけた日、メイは淋しくなって一人で山の向こうの病院を訪ねようとするが、途中で道に迷ってしまった。
サツキは村の人たちとメイを探すが見つからないので、お父さんに病院に行ってもらい、トトロにも助けを求めた。
トトロはすぐに猫バスを呼び、不思議な力でたちどころにメイのいる場所へ連れていってくれた。
そして、さらに猫バスは二人を、山の向こうの病院までひとっ飛びで運んでくれた。
窓から病室をのぞくと明るく笑うお父さんとお母さんの顔があった。
二人はお土産のとうもろこしを窓際に置き、一足先に家に帰るのだった
寸評
僕は好んでアニメを見る方ではないが、日本の50年~60年代の農村を舞台としたファンタジ-に挑戦したこの作品は好きな部類に入る。。
戦後の民話ともいうべき、郷愁に満ちた世界を作り上げたアニメ映画の傑作だと思う。
リアルな動きを追求するアメリカ・アニメより紙芝居的な日本アニメの方が僕は好きだ。
特にこの作品では、それがかえってほのぼのとした雰囲気を出していると思う。
「白蛇伝」や「鉄腕アトム」「長靴をはいた猫」など、傑作アニメもたくさん見てきたと思うのだが、この「となりのトトロ」が作中で描く様子は僕の子供時代を髣髴させ、懐かしくさえある。
僕が育った村は描かれたような山村ではなかったが、それでも農村風景には記憶がよみがえってくる。
どこにあるのか分からないような2階への階段もあったが、アニメと違って2階は物置のようなものだった。
五右衛門風呂があって薪で焚いていたし井戸もあった。
井戸からくみ上げた水は冷たく、トマトやスイカを冷やしていた。
畑になっていたトマトはおやつ代わりだったのだ。
描かれていたように、トウモロコシもあって、もいで来ては焼いて食べていた。
新鮮野菜はいつも手短にあって、子供には共有財産のようなもので、いつでも食べることができた。
オタマジャクシはいやと言うほどいて、その結果としてカエルはそこらじゅうで鳴いていた。
少し登場するカタツムリもたくさんいたし、夏になればホタルだって飛び交っていた。
蚊帳を張ってその中で放って電気を消すと、ホタルはお尻を光らせながら飛びかった。
サツキとメイが張ってふざけまわる蚊帳がなつかしい。
カンタが大人の自転車を三角乗りでやってくる。
あの曲芸的な乗り方を、あの頃の子供たちは皆平気でやっていたのだ。
僕の家のトイレは家の外にあって、手洗い用の鉢が大理石の上に置かれていた。
夜中に起きてトイレに行くと、その大理石のところどころが月明かりで光る。
子供には何とも恐ろしい光景で、あの子たちがやったように恐怖を払拭するための声を上げながらトイレに向かったものだった。
懐かしい。
妖精「トトロ」の愛らしさがよくて、子供達とトトロが出会うシーンの、ほのぼのとしたユーモアに心がなごむ。
キャラクターとしては、古い家に巣食うススワタリの「マックロ・クロスケ」が好きだな。
糸井さんの優しそうな語り口がこの映画にピッタリだと思う。
なんて事のないアニメなのだが、僕にとっては”懐かしさ”・・・それだけで見てしまう作品である。
宮崎アニメとしては「風の谷のナウシカ」もいいと思う。
でも、「もののけ姫」になると、なんだか宮崎さんは偉くなってしまった気がして、ちょっと引いてしまうのだ。
「ポケモン」や「鬼滅の刃」も海外でヒットしたようだし、ガンバレ、日本アニメ!
だが、長女は結婚し、次女も関西で働いている。
孫たちはコロナと中学受験で帰阪してきません。
だんだんと離れて行っていることを実感します。