「コンフィデンスマンJP プリンセス編」 2020年 日本

監督 田中亮
出演 長澤まさみ 東出昌大 小手伸也 小日向文世
織田梨沙 関水渚 瀧川英次 前田敦子
ビビアン・スー 滝藤賢一 濱田岳 濱田マリ
デヴィ・スカルノ 石黒賢 生瀬勝久 柴田恭兵
北大路欣也 竹内結子 三浦春馬 広末涼子 江口洋介
ストーリー
何か獲物はいないかと街を歩くダー子(長澤まさみ)が、敬愛するスタア(竹内結子)と出会い意気投合し、仕事を仕掛けるが失敗し喧嘩別れしてしまう。
そんなダー子が街でスリに失敗し困っている少女(関水渚)を見つけて助けた。
首を振ってうなずくだけの姿から彼女は「コックリ」と呼ばれていた。
マレーシアのウンカウイ島で、大富豪であるフウ家の当主レイモンド・フウ(北大路欣也)が亡くなった。
フウには三人の子供がいたが、執事のトニー(柴田恭兵)によって発表されたレイモンドの遺言書には、10兆円とされるばく大な遺産の相続人として「ミシェル・フウ」という誰も知らない隠し子の名前が書かれていた。
ダー子はコックリをミシェルに仕立て、自らは母親となって乗り込もうと作戦を立てる。
嫌がるボクちゃん(東出昌大)やリチャード(小日向文世)らと共に屋敷へ乗り込んだ。
レイモンドと写っている写真を合成で作成し、レイモンドの実子であるブリジット(ビビアン・スー)からこっそり拝借した口腔粘膜でDNA対策もバッチリで、コックリを本物のミシェルと信じさせることに成功する。
しかし、ブリジット、クリストファー(古川雄大)、アンドリュー(白濱亜嵐)の三兄妹からは、よそ者は出て行けと言わんばかりの嫌がらせを受け始める。
嫌がらせはエスカレートし、手切れ金を狙っていたダー子とコックリの身に危険が及ぶようになる。
ダー子は、ある日フウ家に伝わる金印の存在を知り、それならばそれを奪ってしまおうと考えを変えた。
金印が披露されるのは4ヵ月後に迫るミシェルのお披露目パーティーのみ、その一瞬にかけてダー子は本物と偽物を摩り替えようと、コックリに作戦を言い渡す。
そして四ヶ月が経ち、お披露目パーティーの日となった。
そこにはフウ家の財産を狙う詐欺師達、ジェシー(三浦春馬)や赤星(江口洋介)、ハニートラッパーの波子(広末涼子)ら豪華な顔ぶれが勢揃いした。
寸評
コンフィデンスマンJPの2作目だが、1作目と比較すると断然こちらの方の出来が良い。
余計なものを盛り込まず、「コックリ」をミシェルに仕立てて遺産相続ではなく、手切れ金として50億ほどいただくことに集中しているのが作品を締まりあるものとしている。
前作よりも鍵となる人物の登場の仕方も凝っている。
ダー子は遺産相続を放棄する代わりに50億円ほどの手切れ金を得ようとしていたのだが、コックリが良家にふさわしい教育を受けることになってしまい、その間に脅迫を受けるようになる。
その手口は、コックリが持っていたぬいぐるみが吊るされて、そこから眠っているコックリの上に血が滴り落ちてくるというものである。
これは「ゴッド・ファーザー」における馬の首のシーンを髣髴させるものだ。
そう言えば前作でも、江口洋介の赤星が「アンタッチャブル」におけるロバート・デ・ニーロが子分をバットで殴り殺すシーンを連想させる演技をしていた。
コックリは度重なる脅迫にもめげずにお姫様修行を続ける中で人柄の良さを見せていく。
ダー子達とは違う彼女の純真な姿が僕たちを和ませる。
ブリジット、クリストファー、アンドリューそれぞれにコックリとの接触エピソードを描き、コックリがフウ家の三兄妹に受け入れられるであろうことを暗示する。
単純な描き方ではあるがコックリの人柄を示すためには必要な事であったろう。
極めつけはマンゴーのオジサンであった。
ゲスト出演は前作に続き今回も多彩である。
ホテルの支配人に滝藤賢一、ビビアン・スーの ブリジットに思いを寄せる画家に濱田岳、コックリをイジメるヤマンバに濱田マリ、なんと元某国大統領夫人にデヴィ・スカルノが扮し珍演技を見せている。
ハニートラッパーの広末涼子はそれなりの役どころだが、前田敦子がここに出てくるかといった具合で楽しめる。
冒頭で長澤まさみと言い合いをした竹内結子がその後全く登場してこなくて、一体どうしたのかなと思っていたら、アッと驚く登場であった。
レイモンド・フウの北大路欣也がセリフのない死人役で登場し、その後は肖像画だけなのかと思っていたら、最後に登場してきて遺言書の秘密が明かされるのは意表を突いていた。
このまとめ方はハマっていて物語を締めている。
時空を超えてその時の出来事を復元する演出は前作同様だが、今回の方がまとまっていたように思う。
例によってエンドロールの後にもう一幕用意されているが、これは深作欣二の「蒲田行進曲」へのオマージュとなっている。
誰が赤星と結びついているのかのミステリー性もあったのだが、一番のミステリーはこの映画において主要な登場人物であった竹内結子と三浦春馬が相次いで自殺したことである。
この映画に原因があったわけではないが、いったい二人に何があったのだろう。
特に竹内結子という美人女優が居なくなってしまったのは残念に思う。

監督 田中亮
出演 長澤まさみ 東出昌大 小手伸也 小日向文世
織田梨沙 関水渚 瀧川英次 前田敦子
ビビアン・スー 滝藤賢一 濱田岳 濱田マリ
デヴィ・スカルノ 石黒賢 生瀬勝久 柴田恭兵
北大路欣也 竹内結子 三浦春馬 広末涼子 江口洋介
ストーリー
何か獲物はいないかと街を歩くダー子(長澤まさみ)が、敬愛するスタア(竹内結子)と出会い意気投合し、仕事を仕掛けるが失敗し喧嘩別れしてしまう。
そんなダー子が街でスリに失敗し困っている少女(関水渚)を見つけて助けた。
首を振ってうなずくだけの姿から彼女は「コックリ」と呼ばれていた。
マレーシアのウンカウイ島で、大富豪であるフウ家の当主レイモンド・フウ(北大路欣也)が亡くなった。
フウには三人の子供がいたが、執事のトニー(柴田恭兵)によって発表されたレイモンドの遺言書には、10兆円とされるばく大な遺産の相続人として「ミシェル・フウ」という誰も知らない隠し子の名前が書かれていた。
ダー子はコックリをミシェルに仕立て、自らは母親となって乗り込もうと作戦を立てる。
嫌がるボクちゃん(東出昌大)やリチャード(小日向文世)らと共に屋敷へ乗り込んだ。
レイモンドと写っている写真を合成で作成し、レイモンドの実子であるブリジット(ビビアン・スー)からこっそり拝借した口腔粘膜でDNA対策もバッチリで、コックリを本物のミシェルと信じさせることに成功する。
しかし、ブリジット、クリストファー(古川雄大)、アンドリュー(白濱亜嵐)の三兄妹からは、よそ者は出て行けと言わんばかりの嫌がらせを受け始める。
嫌がらせはエスカレートし、手切れ金を狙っていたダー子とコックリの身に危険が及ぶようになる。
ダー子は、ある日フウ家に伝わる金印の存在を知り、それならばそれを奪ってしまおうと考えを変えた。
金印が披露されるのは4ヵ月後に迫るミシェルのお披露目パーティーのみ、その一瞬にかけてダー子は本物と偽物を摩り替えようと、コックリに作戦を言い渡す。
そして四ヶ月が経ち、お披露目パーティーの日となった。
そこにはフウ家の財産を狙う詐欺師達、ジェシー(三浦春馬)や赤星(江口洋介)、ハニートラッパーの波子(広末涼子)ら豪華な顔ぶれが勢揃いした。
寸評
コンフィデンスマンJPの2作目だが、1作目と比較すると断然こちらの方の出来が良い。
余計なものを盛り込まず、「コックリ」をミシェルに仕立てて遺産相続ではなく、手切れ金として50億ほどいただくことに集中しているのが作品を締まりあるものとしている。
前作よりも鍵となる人物の登場の仕方も凝っている。
ダー子は遺産相続を放棄する代わりに50億円ほどの手切れ金を得ようとしていたのだが、コックリが良家にふさわしい教育を受けることになってしまい、その間に脅迫を受けるようになる。
その手口は、コックリが持っていたぬいぐるみが吊るされて、そこから眠っているコックリの上に血が滴り落ちてくるというものである。
これは「ゴッド・ファーザー」における馬の首のシーンを髣髴させるものだ。
そう言えば前作でも、江口洋介の赤星が「アンタッチャブル」におけるロバート・デ・ニーロが子分をバットで殴り殺すシーンを連想させる演技をしていた。
コックリは度重なる脅迫にもめげずにお姫様修行を続ける中で人柄の良さを見せていく。
ダー子達とは違う彼女の純真な姿が僕たちを和ませる。
ブリジット、クリストファー、アンドリューそれぞれにコックリとの接触エピソードを描き、コックリがフウ家の三兄妹に受け入れられるであろうことを暗示する。
単純な描き方ではあるがコックリの人柄を示すためには必要な事であったろう。
極めつけはマンゴーのオジサンであった。
ゲスト出演は前作に続き今回も多彩である。
ホテルの支配人に滝藤賢一、ビビアン・スーの ブリジットに思いを寄せる画家に濱田岳、コックリをイジメるヤマンバに濱田マリ、なんと元某国大統領夫人にデヴィ・スカルノが扮し珍演技を見せている。
ハニートラッパーの広末涼子はそれなりの役どころだが、前田敦子がここに出てくるかといった具合で楽しめる。
冒頭で長澤まさみと言い合いをした竹内結子がその後全く登場してこなくて、一体どうしたのかなと思っていたら、アッと驚く登場であった。
レイモンド・フウの北大路欣也がセリフのない死人役で登場し、その後は肖像画だけなのかと思っていたら、最後に登場してきて遺言書の秘密が明かされるのは意表を突いていた。
このまとめ方はハマっていて物語を締めている。
時空を超えてその時の出来事を復元する演出は前作同様だが、今回の方がまとまっていたように思う。
例によってエンドロールの後にもう一幕用意されているが、これは深作欣二の「蒲田行進曲」へのオマージュとなっている。
誰が赤星と結びついているのかのミステリー性もあったのだが、一番のミステリーはこの映画において主要な登場人物であった竹内結子と三浦春馬が相次いで自殺したことである。
この映画に原因があったわけではないが、いったい二人に何があったのだろう。
特に竹内結子という美人女優が居なくなってしまったのは残念に思う。
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