末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

戦場のピアニスト

2016-12-15 08:28:02 | 映画のはなし
「午前十時の映画祭7」グループBの上映最終日に、
TOHOシネマズ日本橋で見てきました。

最初の劇場公開時に見逃した作品を、後日に見ようとする時、
自宅鑑賞でも良いと思える作品と、劇場鑑賞にこだわりたい作品とがあります。
私にとって、この「戦場のピアニスト」は後者にあたる作品で、
2003年の日本公開から13年が過ぎてようやく、劇場で初見鑑賞となりました。

1939年のナチス・ドイツによるポーランド侵攻にはじまり、
ユダヤ系の人々の自由が奪われ、人権は蹂躙、
ゲットーへの強制移住後には、絶滅収容所への集団移送が開始されます。

狂った時代の一連の出来事が、本編に一通り凝縮されていました。

ワルシャワ・ゲットー蜂起、ワルシャワ蜂起を経て、
それに対するドイツ軍の報復により、完全な廃墟と化した市街地の光景を前に、
ただ、ただ、虚しい気持ちばかりがあふれます。

何故、こんな事になってしまったのか。
あの時代に生きた大多数の人々は、そんな思いだったのではないでしょうか。

時代の流れ、潮の変わり目どきは確実にあり、
しかも、多くの人にとって、そのうねりは大きすぎるものです。

だからこそ、過去を、歴史を振り返ることを通して、
今を生きる我々は、どう行動していくか、考えなければいけないのだと思います。
最近の、海外版も含めたニュースを目にしながら感じていたことを、
この作品を見ながら、漠然と思い出していました。

さて。
映画本編を見るまで積ん読で封印していた原作、
ウワディスワフ・シュピルマン著「戦場のピアニスト」を、これで読むことができます。

現在は、版元品切れで重版未定 なのですね。
買っておいて良かった・・というか、
よく、ここまで我慢したというか。

併せて収録されている、ドイツ軍将校ヴィルム・ホーゼンフェルト陸軍大尉の日記も、
興味深く、楽しみです。


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   映画 『戦場のピアニスト』

  ◇原題:The Pianist
  ◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ
  ◇鑑賞日:2016.12.2. 映画館にて

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