末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

6才のボクが、大人になるまで。

2015-02-22 11:32:44 | 映画のはなし
主人公の少年メイソンの、6歳から18歳までの12年間を、
彼と、家族の日々の軌跡として描いた本作。

実際に12年にわたり、子役の成長に合わせて撮影した手法の凄さが、
本編を見るとより一層感じられ、感心します。

シリーズ物の続編を、同じキャストとスタッフで撮るケースは、
既に事例がいくつもありますが、これだけの年月をかけて、
ドキュメンタリーではなく、たった一本のドラマを作ろうとする発想が、
なんてリスキーで、チャレンジングな取り組みだろうと思います。
「12年」という月日は、決して短いものではなく、作中でも描かれた通り、
人も、世の中も、確実に変わるだけの時間が流れます。
しかも、変化の方向は、必ずしも良いとは限らない。
そうした意味で、よく完成~公開まで漕ぎ着けたなぁ、と。

ストーリー自体は至ってシンプル。
いかにも作り込まれたような盛り上げエピソードは登場せず、
リアルな日常感を、上手く高めています。
キャストをはじめ、作り手たちの歩んだ「12年間」も、
きっと、隠し味のように効いているのではないかな?

映画にはこうした作り方もあるのかと、新鮮に思いながらの鑑賞でした。

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   映画 『6才のボクが、大人になるまで。』

  ◇原題:Boyhood
  ◇関連サイト:公式サイト ( 日本版 )、IMDb ( 関連ページ
  ◇鑑賞日:2015.2.21. 映画館にて


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