指揮者より前方で聴く、初めての機会となりました。
狙ったわけではなく、とにかく、この日はチケットを押さえるのに一苦労で、
気づけばこの位置だった ・・ という次第です。
席は、オーケストラの左、真横にあたる2階LAブロック。
マエストロの表情が、とても良く見えました。
◇ コンセルトヘボウ管弦楽団 2006年日本公演 in サントリーホール
【日時】 11月30日(木) 19:00開演
【会場】 サントリーホール 大ホール
【曲目】 ドヴォルザーク : 交響曲第9番 ホ短調 作品95 「 新世界より 」
《 休憩 》
ストラヴィンスキー : バレエ音楽 「 春の祭典 」
++ アンコール ++
♪ ブラームス : ハンガリー舞曲第6番
♪ ドヴォルザーク : スラヴ舞曲第2集より 作品72-7
*~*~*~*~*~*~*~*~*
ドヴォルザーク 「 新世界より 」 は、
良くコントロールされた、上手い演奏でした。
曲全体の流れとしては、以前、RCO自主制作レーベルから発売された、
同コンビによるライヴ盤 を初めて聴いたときの印象が、彷彿とさせられます。
コンセルトヘボウ管の音色の特長を活かし、
この有名過ぎる曲を、しっかりと歌い上げていく展開。
細かな強弱のつけ方など、上記ライヴ盤よりもはっきりと打ち出している箇所もあり、
これが、ヤンソンス氏の 「 新世界より 」 なんですね。
剛毅にして、とても丁寧に、最後の一音までを響かせていく、
その余韻をたっぷりと味わってから、盛大な拍手が送られました。
*~*~*~*~*~*
後半は、ストラヴィンスキーの 「 春の祭典 」 。
休憩から戻ってみると、舞台の上が恐ろしいことになっています。
先日のマーラー以上の大混雑 ・・ コンセルトヘボウ管のメンバーがぎっしり!
Fl パートなど5人もいて、ちょっと、学生だった頃の光景を思い出しました。
( このステージでは、当然、ピッコロやアルトフルートを含めての人数なんですけれど )
ファゴットのソロで曲が始まりますが、
この出だしの部分、マエストロは指揮棒を振りません。
ソリストの自主性に全面的な信頼をおき、
ヤンソンス氏は、続けて入ってくる他の奏者たちが迷わない程度に、合図を出すだけです。
指揮者と楽団員が互いを尊重し合いながら、こうやって、名演と呼ばれる演奏を
作り上げていくのですね。
そして、これぞ “ ハルサイ ” と言わんばかりの、
野蛮で鋭いリズムが、刻まれていきます。
荒々しく、とてつもない音量で ― 。
けれど、決して損なわれることのない豊潤なサウンドと、
乱れることのないアンサンブルにより、そこにあるのは、まぎれもない “ 音楽 ” 。
コンセルトヘボウ管が我々を惹きつけてやまない魅力は、
まさに、この点なのだと思います。 不協和音ですら、彼らは美しく響かせる。。
ところで、今回の座席は、指揮者の動きはもちろん、
演奏中の楽団員たちのいろいろな仕草を見ることができた点で、
視覚的に、非常に面白かったのですが、残念なことが一つ。
8人も居並ぶホルン奏者たち の姿を、正面から捉えられなかったことが悲しい。
せいぜいが、ベルアップした時に前列内側から2人を、
かろうじて認識できる程度だったもどかしさ ・・ ホルン、好きなのにな。
但し、その代わりとして、自分の足元でホルンの咆哮が吹き鳴らされる度に、
膝から下がビリビリと痺れる、なかなかの体感を味わわせていただきました (笑)
ティンパニー×2セットと、大太鼓による轟きも、
あまりに凄まじくて、思わずうっとり。。
「 春の祭典 」 のような、ダイナミックレンジの幅が大きい曲の場合、
家でCDを聴こうと思っても、音量の調節にとても神経を使うことになる為、
ライヴでこれだけ素晴らしい演奏を堪能できたことに、大満足でした。
*~*~*~*~*~*
アンコールも、大いに盛り上がりました。
無事にプログラムを終えた、解放感も手伝ってなのか、
オケも、指揮者も、すごく活き活きしています。
配置が 「 春の祭典 」 のままなので、一見、間違えがちなのですが、
この日のアンコールでは、舞台にいた全員が演奏したわけではなく、
あくまでも、その曲に見合った編成を基本にしていたようです。
例えばFl の場合、楽器を吹いたのは 「 新世界より 」 から演奏していた2人だけで、
残り3人は舞台に乗りつづけた状態で、同僚たちの演奏に耳を傾けておりました。
こうした姿を目の前で見られたのは、かなり新鮮です。
しかし、あの 「 春の祭典 」 の後で、
実質的には奏者の人数を減らしているにも関わらず、
まだまだ余裕で楽器を鳴らしている彼らは、やはりプロですね。
普通に考えれば、
「 新世界より 」 と 「 春の祭典 」 のいずれもが、
演奏会のメインを飾るに相応しい、大曲だというのに、
今回はそれら2曲を、立て続けに聴かせてもらえたわけです。
実に、贅沢なプログラムでした。
狙ったわけではなく、とにかく、この日はチケットを押さえるのに一苦労で、
気づけばこの位置だった ・・ という次第です。
席は、オーケストラの左、真横にあたる2階LAブロック。
マエストロの表情が、とても良く見えました。
◇ コンセルトヘボウ管弦楽団 2006年日本公演 in サントリーホール
【日時】 11月30日(木) 19:00開演
【会場】 サントリーホール 大ホール
【曲目】 ドヴォルザーク : 交響曲第9番 ホ短調 作品95 「 新世界より 」
《 休憩 》
ストラヴィンスキー : バレエ音楽 「 春の祭典 」
++ アンコール ++
♪ ブラームス : ハンガリー舞曲第6番
♪ ドヴォルザーク : スラヴ舞曲第2集より 作品72-7
【演奏】 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 指揮 / マリス・ヤンソンス |
*~*~*~*~*~*~*~*~*
ドヴォルザーク 「 新世界より 」 は、
良くコントロールされた、上手い演奏でした。
曲全体の流れとしては、以前、RCO自主制作レーベルから発売された、
同コンビによるライヴ盤 を初めて聴いたときの印象が、彷彿とさせられます。
コンセルトヘボウ管の音色の特長を活かし、
この有名過ぎる曲を、しっかりと歌い上げていく展開。
細かな強弱のつけ方など、上記ライヴ盤よりもはっきりと打ち出している箇所もあり、
これが、ヤンソンス氏の 「 新世界より 」 なんですね。
剛毅にして、とても丁寧に、最後の一音までを響かせていく、
その余韻をたっぷりと味わってから、盛大な拍手が送られました。
*~*~*~*~*~*
後半は、ストラヴィンスキーの 「 春の祭典 」 。
休憩から戻ってみると、舞台の上が恐ろしいことになっています。
先日のマーラー以上の大混雑 ・・ コンセルトヘボウ管のメンバーがぎっしり!
Fl パートなど5人もいて、ちょっと、学生だった頃の光景を思い出しました。
( このステージでは、当然、ピッコロやアルトフルートを含めての人数なんですけれど )
ファゴットのソロで曲が始まりますが、
この出だしの部分、マエストロは指揮棒を振りません。
ソリストの自主性に全面的な信頼をおき、
ヤンソンス氏は、続けて入ってくる他の奏者たちが迷わない程度に、合図を出すだけです。
指揮者と楽団員が互いを尊重し合いながら、こうやって、名演と呼ばれる演奏を
作り上げていくのですね。
そして、これぞ “ ハルサイ ” と言わんばかりの、
野蛮で鋭いリズムが、刻まれていきます。
荒々しく、とてつもない音量で ― 。
けれど、決して損なわれることのない豊潤なサウンドと、
乱れることのないアンサンブルにより、そこにあるのは、まぎれもない “ 音楽 ” 。
コンセルトヘボウ管が我々を惹きつけてやまない魅力は、
まさに、この点なのだと思います。 不協和音ですら、彼らは美しく響かせる。。
ところで、今回の座席は、指揮者の動きはもちろん、
演奏中の楽団員たちのいろいろな仕草を見ることができた点で、
視覚的に、非常に面白かったのですが、残念なことが一つ。
8人も居並ぶホルン奏者たち の姿を、正面から捉えられなかったことが悲しい。
せいぜいが、ベルアップした時に前列内側から2人を、
かろうじて認識できる程度だったもどかしさ ・・ ホルン、好きなのにな。
但し、その代わりとして、自分の足元でホルンの咆哮が吹き鳴らされる度に、
膝から下がビリビリと痺れる、なかなかの体感を味わわせていただきました (笑)
ティンパニー×2セットと、大太鼓による轟きも、
あまりに凄まじくて、思わずうっとり。。
「 春の祭典 」 のような、ダイナミックレンジの幅が大きい曲の場合、
家でCDを聴こうと思っても、音量の調節にとても神経を使うことになる為、
ライヴでこれだけ素晴らしい演奏を堪能できたことに、大満足でした。
*~*~*~*~*~*
アンコールも、大いに盛り上がりました。
無事にプログラムを終えた、解放感も手伝ってなのか、
オケも、指揮者も、すごく活き活きしています。
配置が 「 春の祭典 」 のままなので、一見、間違えがちなのですが、
この日のアンコールでは、舞台にいた全員が演奏したわけではなく、
あくまでも、その曲に見合った編成を基本にしていたようです。
例えばFl の場合、楽器を吹いたのは 「 新世界より 」 から演奏していた2人だけで、
残り3人は舞台に乗りつづけた状態で、同僚たちの演奏に耳を傾けておりました。
こうした姿を目の前で見られたのは、かなり新鮮です。
しかし、あの 「 春の祭典 」 の後で、
実質的には奏者の人数を減らしているにも関わらず、
まだまだ余裕で楽器を鳴らしている彼らは、やはりプロですね。
普通に考えれば、
「 新世界より 」 と 「 春の祭典 」 のいずれもが、
演奏会のメインを飾るに相応しい、大曲だというのに、
今回はそれら2曲を、立て続けに聴かせてもらえたわけです。
実に、贅沢なプログラムでした。