ささやんの週刊X曜日ーー号外ーー

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

外交の岸田⁉

2024-05-04 12:15:52 | 日記
凄い人だと思う。先の衆院補選ではあれほどずたぼろに惨敗しながら、打ちひしがれた様子は微塵もない。それどころか、いけしゃあしゃあと、またしても外国歴訪の旅である。

国外逃亡の旅ではない。苦境からの逃避ではなく、あくまでも日本国の代表として、日本国を印象づけるためにと、勇んで出ていく。悔しまぎれのポーズではなく、喜々として外交の場に躍り出ていくのだから、この人は凄い人だと思う。凄いというより、私の理解を超えるという意味で、この人はアンビリーバボーな存在である。

言わずと知れた岸田首相のことである。きょうの朝日新聞は、この人の動静を次のように伝えている。

岸田文雄首相は3日午前(日本時間3日夜)、ブラジルの首都ブラジリアでルラ大統領と会談した。両政府は戦略的グローバルパートナーシップの強化に関する共同声明を出し、気候変動分野などの連携強化で合意した。ブラジルは今年の主要20カ国・地域(G20)議長国であり、国際課題の議論をリードする。首相は就任後、初の南米訪問でブラジルとの戦略的関係の強化を目指す。
(朝日新聞5月4日)

この記事には、岸田首相がブラジルのルラ大統領と「気候変動分野などの連携強化で合意した」とあるが、も一つアンビリーバボーなのは、このことである。
プライム・ミニスター・キシダのお膝元、すなわち日本国内では、気候変動対策に政府が力を入れているなど、ついぞ聞いたことがない。むしろキシダ政権は、これまでも今も、気候変動対策にはきわめて消極的ではないのか。

おとといの朝日新聞に、こんな記事がのっていた。

主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合は、日本時間の4月30日夜に閉幕した。最大の成果が、初めてとなる石炭火力の廃止年限の合意だ。日本政府や電力会社は従来の姿勢を崩さないが、圧力は強まり、日本はG7で孤立しつつある。
(中略)
石炭火力をめぐっては、過去のG7などでも、廃止に向けた表現が徐々に強まってきた。
これまで日本と近かった米国でさえ、昨年ドバイであった国連気候変動会議(COP28)では、石炭火力廃止を目指す国の連盟に参加。G7でこの連盟に参加していない国は日本のみになった。

(朝日新聞5月2日)

石炭火力廃止に不熱心な国として、日本の名は世界にとどろいている。にもかかわらず、ブラジルのルラ大統領と「気候変動分野などの連携強化で合意」しようとする我がキシダ首相の厚顔無恥ぶり・無神経ぶりには、驚くべきものがある。

いやはや、言行の首尾一貫性のなさなど、この人は気にならないらしい。この人は、自分が日本の恥さらしになっているなどとは、思ってもみないのだろう。「外交の岸田」とは、笑わせるぜ。

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