ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

埼玉県のトンデモ条例について

2023-10-12 10:56:26 | 日記
きのうのことだったか、テレビで昼のワイドショーを見ていたら、埼玉県のトンデモ条例のことが紹介された。ブログで改めて紹介するのも恥ずかしいが、下世話な話に疎い高邁な読者のために、一応、このトンデモ条例の内容を紹介することにしよう。それについては、以下の記事が詳しい。


埼玉県議会福祉保健医療委員会は6日、子どもを自宅や車に放置する行為を「虐待」と位置づけて禁止する条例改正案を賛成多数で可決した。最大会派の自民党県議団が提出した改正案に対し、「幅広い家庭が条例違反になりかねない」として、無所属県民会議が禁じる内容を緩和する修正案を出したが、否決された。改正案は9月定例会最終日の13日に本会議で採決が行われ、可決される見通しだ。
自民の改正案は、罰則規定はないものの、保護者などに小学3年までの子どもの放置や置き去りを禁じる内容だ。小学4~6年の児童についても、放置や置き去りをしないことを努力義務とする。また、虐待を受けた児童の発見時や、児童虐待が疑われた場合の通報を県民の義務とする。

(読売新聞オンライン10月7日配信)


要するに、子どもを家において親がゴミ出しに行くのもNG、小学1年生から3年生の子どもだけでの登下校や、公園での遊びも「放置」に当たり、禁止の対象になるということである。


テレビのワイドショーでは、コメンテーターの評論家2人が、「議論するのもバカバカしい」といった投げやりな口ぶりで、「何を考えているんですかねぇ」、「現実が解っていないんですね」、「通報を義務づけるなんてねぇ」などと答えただけだった。


このことからもわかるように、このトンデモ条例に対しては批判が殺到したらしい。朝日新聞の社説によれば、「この3連休中、県内外のさまざまな立場の人たちから抗議が広がり、県議団が10日に急きょ記者会見を開き、条例案の取り下げを表明する事態に至った」という。


だいたい、この条例は親と子の双方にとってデメリットしかもたらさない。小学3年生以下の子どもを持つ母親は、おちおちゴミ出しにも出られない、ということになったら、世の中、一体どういうことになるのか。


また、「かわいい子には旅をさせよ」という言葉が示すように、我が子をかわいいと思うなら、甘やかしたりせず、むしろ突き放して、(「獅子の子落とし」張りに)色々苦労を経験させたほうが、子どもは強い性格の立派な人間に育つものだ。手塩にかけて育てたのでは、子どもはかえってひ弱な人間になってしまう。


この意味では、このトンデモ条例はひ弱な人間を生み出し、逆に性格の強い人間を生み出すふるまいを「虐待」として禁じる、奇妙きてれつな条例だと言えよう。そういう「虐待」を見た者に通報義務を課しているとなれば、何をか言わんやである。


おいおい、自民党の県議団はクズの集まりなのか!

コメント
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