ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

マイナ保険証と腐れ縁

2023-08-05 11:10:12 | 日記
岸田政権が「マイナ保険証」のトラブル処理をめぐり、泥沼にハマったまま迷走している。トラブル続出の「マイナ保険証」は廃止、とするのか、それとも廃止時期を延期して出口を模索するのかーー。このベーシックな問題に関してすら閣僚の間での意見の統一ができず、岸田内閣は完全にお手上げのお先真っ暗状態。そんな中、岸田首相はきのう記者会見を行い、保険証に代わる「資格確認書」を柔軟に運用する方針を打ち出した。


朝日新聞によれば、岸田首相が打ち出したこの方針に関しては、与党の幹部からも「分かりにくい。保険証の廃止延期と何が違うのか」といぶかる声が出ているという。


朝日新聞はさらに次のようにも書いている。
先送り後の出口戦略も描けていないのが実態だ。実質的に保険証と同じような資格確認書をプッシュ型で交付すれば、マイナ保険証への移行が進まなくなる可能性があるが、同省(厚労省)幹部は『その点は将来の課題』とするのみだ。
(朝日新聞7月5日)


岸田政権が泥沼から抜け出せないのは、「マイナ保険証」との腐れ縁を断ち切ることができないからである。「マイナ保険証」の構想をご破産にして、これに代わる新しい制度を考えればそれで済む話なのに、それができない。これは「腐れ縁」以外の何ものでもないと言うべきだろう。


腐れ縁は「マイナ保険証」だけではない。原発は「トイレのないマンション」問題をかかえ、この問題を解決するメドすら立っていないのに、岸田政権はいまだ原発推進策に拘泥している。


手を切りたくても切れないのは、アメリカとの関係も同じだろう。いや、岸田政権はアメリカと手を切ろうとしないばかりか、アメリカとの関係をむしろ深めているのが実情だが、早く手を切って自立しないと、日本は対中戦略の尖兵にされ、とんだとばっちりを食うことにもなりかねない。


しかしまあ、人間、長く生きていれば、腐れ縁の一つや二つはだれにでもある。手を切りたいのに、手が切れない。困ったものだ。

コメント
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