ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

酷暑の夏に 怪獣クライメゴンを思う

2018-08-02 12:09:11 | 日記
ふたたび酷暑の夏が戻ってきた。最近、よく考えることがある。妄想だと思
いながらも、その考えにとらわれることが多くなった。その考えとは、「こ
の地球は巨大な怪獣にとりつかれ、支配されているのではないか」という、
滑稽とも奇怪とも思える考えである。この怪獣クライメゴンは、長い眠りか
ら目を醒まし、暴れはじめる。地球のあちこちに爪を立てはじめる。こうし
て今、地球の各地で起こっているのが、猛暑、熱波、豪雨などの異常気象で
はないかと思うのである。

《北極圏で33度、中東で51度…異常気象、世界でも》
記録的な猛暑が続く日本だけでなく、世界各地で猛暑や少雨といった異常気
象が観測され、乾燥による火災や熱中症などの犠牲者も相次いでいる。世界
気象機関(WMO)は24日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で記者会
見し、「我々はこうした異常気象の被害を受けやすくなっている」と警戒を
呼びかけた。
WMOの報告によると、中東オマーンでは6月末、夜間の最低気温が42・
6度に達した。カナダ東部のケベック州では強い湿気を伴う熱波で高齢者を
中心に数十人が死亡。同国東部のニューファンドランド島では6月26日に
雪が降り、2センチ積もるなど各地で異例の事態になっている。
普段は涼しい北欧でも高温が続く。フィンランド気象研究所によると、今月
18日、北極圏に属する同国北端地域で気温が33・4度に達した。スウェー
デンも7月の最高気温は通常22度程度だが、今夏は30度超えが珍しくな
い。日照りと乾燥が続き、北極圏を含む全土で計50カ所以上の森林火災が
発生した。
                (朝日新聞DIGITAL 7月25日配信)

異常気象の生起という出来事に もし「開始点」というものがあるとするなら、
我々はまさに今、そのとば口に立っているのではないかーー。今後は災害級
の異常高温の日々や、災害級の異常低温の日々が続き、豪雨や旱魃に見舞わ
れることが多くなるのではないか。「昔はよかった。気候も穏やかだったし
なあ」などと思えているうちはまだ良いが、やがては農作物が異常に急騰し、
電力料金も暴騰するなどして、一部の金持ちしか生き残れない厳しい世界が
訪れるに違いない。

久しぶりに涼しさが戻った数日前、私はこんな自分の考えを「なんて馬鹿げ
た妄想なんだ!」と笑い飛ばしたい気持ちになった。けれども、酷暑がぶり
返したきのう、きょうは、この「馬鹿げた妄想」が、ふたたび頭をもたげ始
めたのである。

きょうの朝日新聞に、環境科学者ロックストローム氏のインタビュー記事が
載っていた。それによれば、地球は健康状態を保てるそのぎりぎりの限界値
を越える目前にある。限界値を越えると、回復力が失われ、生態系や環境は
不可逆的に悪化する。その結果、人類は危険にさらされることになるという。

冷房を利かせた小部屋に引きこもり、「怪獣クライメゴンの妄想なんて、杞
憂であってくれればいいが」と思うこの頃である。
コメント
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