おはようございます。
いやあ、忙しい。
忘年会ウィーク突入、2週目・・・まあ、がんばりまっしょう。
さて、それはまだ、12月に入る少し前の事。
まだ、忘年会の連続に巻き込まれる前の話でした。
その日は事務所の近所のおでん屋で、ワイワイお酒を飲んでいました。
事務所の社長の御島さん(31)にイケメン貴島くん(29)、辛辣姫ユキちゃん(28)に、若い池澤くん(24)に僕でした。
「わたし、最近、まあ、ゆるちょくんとも話しているんだけど」
「結局、この日本と言う国の最大の正義が「和を以て貴しとなす」なんだから、女性も男性も「和」を実現出来る個体が」
「しあわせになれるんだ・・・っていう極当たり前の結論に辿り着いているのよね」
と、御島さん。
「「和」・・・「和」と言うと、具体的には、どういう事ですか?」
と、池澤くん。
「わたし的には、表面的に仲良くする事だけじゃなくて、お互いがお互いを本能から笑顔に出来る事だと思っているわ」
「その存在こそが、自分を支えてくれる・・・みたいな、ね」
と、御島さん。
「つまり、大人に成長するって事は、常に相手の立場に立ってモノを考える事が出来て、なおかつ、本能から笑顔に出来る」
「範囲を増やしている事・・・そういう事だと思っているの」
と、御島さん。
「逆に言えば、大人に成長出来ず、オバサンやおっさんになっちゃうって事は、常に自分の事しか考えない」
「自分勝手なオトコやオンナ。なおかつ、他人を不快にする人間・・・そういう明確な違いがあるって・・・そう思っているのよね」
と、御島さん。
「なるほど・・・大人に成長する事と、成長に失敗して、オバサンやおっさんになっちゃう・・・って言う定義の仕方が」
「御島さん流なんですね」
と、貴島くん。
「だから、この日本で、正しく大人に成長出来ていれば「和を以て貴しとなす」を実現出来る・・・だからこそ、しあわせになれる」
「・・・と言う論理なんだけど、その意味では、男女関係も上手くやれる人間こそ「和を以て貴しとなす」だから」
「そっちが大人なのよね・・・」
と、御島さん。
「僕はそこで、言及したいのが、日本人の男性って、普段見ている所、理由をつけては、女性と上手くやる事から逃げている」
「・・・一番、大きいのは、もう家庭を築いたから、女性と上手くやる必要は金輪際必要ない・・・みたいな所ですかね」
「それが、最も当人達を不幸にしているような気がするんですけどね」
と、貴島くん。
「でも、そういう男性って、家庭でも、女性と上手く出来ないじゃない。結局、そういう男性達って、女性と言う生き物を理解する事から」
「逃げているから、家庭に不幸を呼んでいる・・・わたしなんかは、そう思うけどね」
と、御島さん。
「小利口に物事考えて、何でも楽しようとするから、永遠に不幸から逃れられないのよ。そういう男性達は」
と、御島さん。ばっさり。
「ま、それはいいわ。わたしが言いたいのは、途中で成長から逃げる男女は、おっさん、オバサンになって」
「日本を不幸にする事に加担しているように思えるって事かしらね」
と、御島さん。
「最も大事な事は、この日本で、しあわせになれる男女は、どんどん自分を追求して、周囲を笑顔に出来る男女になれば」
「自らもしあわせになっていける・・・この原理をよく知って置かなければいけないって事なんだと思うの」
と、御島さん。
「それが、「和を以て貴しとなす」を最高正義とする、この日本でのしあわせの成り方ですか」
と、池澤くん。
「ま、そういう事よね」
と、御島さん。
「なんて言うか・・・人が笑顔に元気に生きられる助けになるって、言うか・・・」
「女性からすれば、恋する相手になれる男性こそ・・・女性の最大のエネルギー源じゃない」
「恋を生んでくれる男性こそ、女性が求めるエネルギー源なのよ・・・」
と、御島さんは言い切った。
「御島さん、わたし、思うんですけど・・・この日本って、客観的評価主義じゃないですか」
「自分がいくら、自分を評価していようとダメで・・・他人に客観的に評価されて、価値が決まるって言うか」
「・・・そういう意味では、「他人を本能的に笑顔に出来る」って言う評価も、他人が決めるんですよね」
と、辛辣姫。
「それは、そうなのよ。だから、結局、そういう人間達って、いろいろな他人と腹を割っておしゃべりが出来て」
「その上で、相手を本能から笑顔に出来る・・・そういう能力が必要って事になるのよね」
と、御島さん。
「要は、コミュニケーション能力ですか。人の前に出れる、人間性の大きさ、精神的な強さ、その場その場で」
「場を盛り上げる事の出来る、回転力の高い頭脳、豪胆さ、人懐っこい笑顔、そして、少し甘えるくらいの可愛げ」
「うーん、具体的に、挙げていったら、キリが無いなあ」
と、貴島くん。
「要は、それって、積み上げてきた自分の能力って事なのよね」
「いろいろな経験の中で、その能力は磨かれていくものでしょう?例えば、他人の前でスピーチをする経験が増えるから」
「人前でも、堂々と誰かに甘えてみたり・・・でも、それをどういう状況で使うか、どういう状況だと有効に作用して」
「その場で、笑いが取れるかとか・・・それはそれこそ、その人の歩いてきた道の中で、習得してきたものだと思うの」
「それを意図して、習得してきた、その人間の味って、言うのかしら・・・」
と、御島さん。
「つまり、御島さんが、言いたいのは、自分を成長させる事を途中で辞める人間がいる中、自分を成長させる事を辞めず」
「むしろ、人生とは自分の能力を極限まで、追求し、成長させる事で・・・人生を、積み上げてきた人間にこそ、しあわせが」
「やってくる・・・そういう事ですか?」
と、辛辣姫。
「まあ、そういう事よね。わたしから言わせれば、自分を楽しいおもちゃにしちゃうって事かな」
「誰もが予期しないような所で、予期しない話をしてくれて、場を盛り上げてくれる・・・女性からすれば、楽しいおもちゃよ・・・」
「そういう男性が魅力的だし・・・女性は追いかけるべきなんじゃない?って最近は思っているわ」
と、御島さん。
「だいたい、そういう男性って、結局、引っ張りだこになっちゃうのよね。多くの女性に愛されるし、そういう男性を認める男性はもちろん、多いわけだし」
「逆に、女性に相手にされないような男性は、仕事だって、出来ないし・・・ま、そういう事なのよね」
「・・・そういう意味じゃ、客観的評価は、正しいわ」
と、御島さん。
「それに、社会こそ、自分を磨く場じゃなあい?それは男性にしろ、女性にしろ、同じだと思うわ」
と、御島さん。
「「社会に出たら、人生はすべて、自分を磨く場だし、成長の場だ」・・・って池波正太郎大先生も言ってましたよね?ゆるちょさん」
と、貴島くん。
「そうだね。でも、それはそう思うな。やっちゃいけないのは、成長せずに劣化する事だよ。あるいは、成長しない事かな」
「もちろん、その結果は、シビアに自分に返ってくるから、僕は成長しないって手は、嫌だけどね」
と、僕。
「でも、そうなのよね。ゆるちょくんの言ったとおり・・・この日本は、「好き・嫌い」の文化なのよ」
「女性は好きな男性を追いかける。興味ない男性は、思い出しもしない。あら、そうなると「好き・興味ない」の文化って」
「事になるけどね」
と、御島さん。
「そういう意味じゃあ、女性は、話したい男性と話すけど、それ以外はいらないって感じですもんね」
と、辛辣姫。
「そうなのよね。だから、女性の幸福論って、意味で言えば・・・この世に素敵な男性がいてくれれば・・・その男性と生きていけば」
「女性はしあわせになれるって話になるんだけどね」
と、御島さん。笑っている。
「じゃあ、御島さん的に、素敵な男性の定義って、どうなるんです?」
と、池澤くん。
「それはやっぱり、どんな場面でも頼りがいのあるオトコって、事になるわよね」
「特にわたしのような社長業の女性からすれば、百鬼夜行のこの日本社会の中で、いろいろなシチュエーションが出てくるけれども」
「ゆるちょくんのように、横にいてくれるだけで、頼りがいになるようなオトコは、ちょっとそうそういないし」
と、御島さん。
「ゆるちょくんって、春の日差しを受けて、のんびりと昼寝をしているセントバーナード犬のような風情を見せながら」
「重しというか、防潮堤と言うか、一種ダムのような役割を果たしているんだけど、一度自分の必要性を認識すると」
「場を自分の場にしちゃうのよ。ちょっとニヤッとしただけで、結構な年齢の男女の思いを自分の思う通りに動かし始めちゃう」
「・・・場の専有力が圧倒的で、完全なるムードメーカー。それでいて、場を笑いに治めて、いつしか、わたしに有利な」
「話になっている・・・生き馬の目を抜く、この東京でのしてきた大物達を相手に、涼しい顔でそれですもん」
「そういう事を出来るオトコって、他にどれくらいいるのかしら?」
と、御島さん。
「人の気持ちを笑顔一発で、動かせる人間なんて、そうそういないわ。しかも、相手が自然とそうなるように、無理なく仕向けている」
「それでいて、場の皆は、皆ハッピーな気持ちなのよ。ネゴシエーターではないわ。それこそ、日本的ハッピームードメーカーよね」
と、御島さん。
「なるほど、仕事の場で、高度なチカラを発揮出来る男性こそ、男性としては、基本と言う事ですかね?」
と、池澤くん。
「仕事の場と言うより・・・日本文化のお約束をすべて理解して、その上で、皆を笑顔に出来る」
「そうよ。高度に「和を以て貴しとなす」を実現しながら、話を進めていける人間こそ、大事な人間なんではなくて?」
と、御島さん。
「結局、自分の価値を高めて高めて・・・日本社会の最高正義「和を以て貴しとなす」を実現しながら」
「決裂する事すらある交渉事を見事、笑顔で終わらし、摩擦すら、感じさせない存在感のあるムードメーカー」
「・・・それが御島さん的には、最高に頼りがいのあるオトコって事になりますか?」
と、辛辣姫。
「そうね。仕事面では、そうだけど、ゆるちょくんって、一方では子供みたいで・・・甘えるのよね」
「それが女性としては、たまらない感じかしら」
と、御島さん。
「あのさ。途中から、僕の話になってるんだけど・・・」
と、僕。
「いいじゃないですか。御島さんが、話したがっているんだし」
と、貴島くん。
「はあ」
と、僕。
「でもね。わたしが言いたいのは、結局、そういう頼りがいのある強いオトコに、甘えられる女性としての冥利って言うか」
「ゆるちょくんは、それすら、理解して、実践してくれるのよね。ほんと、女性として、冥利に尽きるわ」
と、御島さん。
「結局、ゆるちょさんって、ありとあらゆる事を経験し、自分を鍛える事に使い、大人として、女性を喜ばす奥の手さえ」
「習得しているって事ですか?・・・それって本物の大人のオトコって事ですか?」
と、辛辣姫。
「23歳の女性が、ゆるちょくんとお酒の席を一緒になった時、言ってたんだけど・・・あの目で見つめられて」
「やさしい笑顔をされただけで、わたしのこれまでの恋の経験はすべて吹き飛びましたって・・・」
「ま、ゆるちょくんは、そういう存在に今でも、成長しているって事なんじゃないの」
と、御島さん。
「だから、人生とは、積み上げるモノなのよ。積み上げてきた人生だけが、その男性を裏切らないし」
「わたし達女性は、その男性が積み上げてきたモノだけを見て・・・そのオトコを評価すればいいって、そういう事なんじゃないかしら」
「見た目だけじゃないの。積み上げてきたモノ・・・それこそ、大事なの」
「わたしは、今、そう思っている」
と、御島さんは、言うと、おでんの玉子を食べだした。
(おしまい)
いやあ、忙しい。
忘年会ウィーク突入、2週目・・・まあ、がんばりまっしょう。
さて、それはまだ、12月に入る少し前の事。
まだ、忘年会の連続に巻き込まれる前の話でした。
その日は事務所の近所のおでん屋で、ワイワイお酒を飲んでいました。
事務所の社長の御島さん(31)にイケメン貴島くん(29)、辛辣姫ユキちゃん(28)に、若い池澤くん(24)に僕でした。
「わたし、最近、まあ、ゆるちょくんとも話しているんだけど」
「結局、この日本と言う国の最大の正義が「和を以て貴しとなす」なんだから、女性も男性も「和」を実現出来る個体が」
「しあわせになれるんだ・・・っていう極当たり前の結論に辿り着いているのよね」
と、御島さん。
「「和」・・・「和」と言うと、具体的には、どういう事ですか?」
と、池澤くん。
「わたし的には、表面的に仲良くする事だけじゃなくて、お互いがお互いを本能から笑顔に出来る事だと思っているわ」
「その存在こそが、自分を支えてくれる・・・みたいな、ね」
と、御島さん。
「つまり、大人に成長するって事は、常に相手の立場に立ってモノを考える事が出来て、なおかつ、本能から笑顔に出来る」
「範囲を増やしている事・・・そういう事だと思っているの」
と、御島さん。
「逆に言えば、大人に成長出来ず、オバサンやおっさんになっちゃうって事は、常に自分の事しか考えない」
「自分勝手なオトコやオンナ。なおかつ、他人を不快にする人間・・・そういう明確な違いがあるって・・・そう思っているのよね」
と、御島さん。
「なるほど・・・大人に成長する事と、成長に失敗して、オバサンやおっさんになっちゃう・・・って言う定義の仕方が」
「御島さん流なんですね」
と、貴島くん。
「だから、この日本で、正しく大人に成長出来ていれば「和を以て貴しとなす」を実現出来る・・・だからこそ、しあわせになれる」
「・・・と言う論理なんだけど、その意味では、男女関係も上手くやれる人間こそ「和を以て貴しとなす」だから」
「そっちが大人なのよね・・・」
と、御島さん。
「僕はそこで、言及したいのが、日本人の男性って、普段見ている所、理由をつけては、女性と上手くやる事から逃げている」
「・・・一番、大きいのは、もう家庭を築いたから、女性と上手くやる必要は金輪際必要ない・・・みたいな所ですかね」
「それが、最も当人達を不幸にしているような気がするんですけどね」
と、貴島くん。
「でも、そういう男性って、家庭でも、女性と上手く出来ないじゃない。結局、そういう男性達って、女性と言う生き物を理解する事から」
「逃げているから、家庭に不幸を呼んでいる・・・わたしなんかは、そう思うけどね」
と、御島さん。
「小利口に物事考えて、何でも楽しようとするから、永遠に不幸から逃れられないのよ。そういう男性達は」
と、御島さん。ばっさり。
「ま、それはいいわ。わたしが言いたいのは、途中で成長から逃げる男女は、おっさん、オバサンになって」
「日本を不幸にする事に加担しているように思えるって事かしらね」
と、御島さん。
「最も大事な事は、この日本で、しあわせになれる男女は、どんどん自分を追求して、周囲を笑顔に出来る男女になれば」
「自らもしあわせになっていける・・・この原理をよく知って置かなければいけないって事なんだと思うの」
と、御島さん。
「それが、「和を以て貴しとなす」を最高正義とする、この日本でのしあわせの成り方ですか」
と、池澤くん。
「ま、そういう事よね」
と、御島さん。
「なんて言うか・・・人が笑顔に元気に生きられる助けになるって、言うか・・・」
「女性からすれば、恋する相手になれる男性こそ・・・女性の最大のエネルギー源じゃない」
「恋を生んでくれる男性こそ、女性が求めるエネルギー源なのよ・・・」
と、御島さんは言い切った。
「御島さん、わたし、思うんですけど・・・この日本って、客観的評価主義じゃないですか」
「自分がいくら、自分を評価していようとダメで・・・他人に客観的に評価されて、価値が決まるって言うか」
「・・・そういう意味では、「他人を本能的に笑顔に出来る」って言う評価も、他人が決めるんですよね」
と、辛辣姫。
「それは、そうなのよ。だから、結局、そういう人間達って、いろいろな他人と腹を割っておしゃべりが出来て」
「その上で、相手を本能から笑顔に出来る・・・そういう能力が必要って事になるのよね」
と、御島さん。
「要は、コミュニケーション能力ですか。人の前に出れる、人間性の大きさ、精神的な強さ、その場その場で」
「場を盛り上げる事の出来る、回転力の高い頭脳、豪胆さ、人懐っこい笑顔、そして、少し甘えるくらいの可愛げ」
「うーん、具体的に、挙げていったら、キリが無いなあ」
と、貴島くん。
「要は、それって、積み上げてきた自分の能力って事なのよね」
「いろいろな経験の中で、その能力は磨かれていくものでしょう?例えば、他人の前でスピーチをする経験が増えるから」
「人前でも、堂々と誰かに甘えてみたり・・・でも、それをどういう状況で使うか、どういう状況だと有効に作用して」
「その場で、笑いが取れるかとか・・・それはそれこそ、その人の歩いてきた道の中で、習得してきたものだと思うの」
「それを意図して、習得してきた、その人間の味って、言うのかしら・・・」
と、御島さん。
「つまり、御島さんが、言いたいのは、自分を成長させる事を途中で辞める人間がいる中、自分を成長させる事を辞めず」
「むしろ、人生とは自分の能力を極限まで、追求し、成長させる事で・・・人生を、積み上げてきた人間にこそ、しあわせが」
「やってくる・・・そういう事ですか?」
と、辛辣姫。
「まあ、そういう事よね。わたしから言わせれば、自分を楽しいおもちゃにしちゃうって事かな」
「誰もが予期しないような所で、予期しない話をしてくれて、場を盛り上げてくれる・・・女性からすれば、楽しいおもちゃよ・・・」
「そういう男性が魅力的だし・・・女性は追いかけるべきなんじゃない?って最近は思っているわ」
と、御島さん。
「だいたい、そういう男性って、結局、引っ張りだこになっちゃうのよね。多くの女性に愛されるし、そういう男性を認める男性はもちろん、多いわけだし」
「逆に、女性に相手にされないような男性は、仕事だって、出来ないし・・・ま、そういう事なのよね」
「・・・そういう意味じゃ、客観的評価は、正しいわ」
と、御島さん。
「それに、社会こそ、自分を磨く場じゃなあい?それは男性にしろ、女性にしろ、同じだと思うわ」
と、御島さん。
「「社会に出たら、人生はすべて、自分を磨く場だし、成長の場だ」・・・って池波正太郎大先生も言ってましたよね?ゆるちょさん」
と、貴島くん。
「そうだね。でも、それはそう思うな。やっちゃいけないのは、成長せずに劣化する事だよ。あるいは、成長しない事かな」
「もちろん、その結果は、シビアに自分に返ってくるから、僕は成長しないって手は、嫌だけどね」
と、僕。
「でも、そうなのよね。ゆるちょくんの言ったとおり・・・この日本は、「好き・嫌い」の文化なのよ」
「女性は好きな男性を追いかける。興味ない男性は、思い出しもしない。あら、そうなると「好き・興味ない」の文化って」
「事になるけどね」
と、御島さん。
「そういう意味じゃあ、女性は、話したい男性と話すけど、それ以外はいらないって感じですもんね」
と、辛辣姫。
「そうなのよね。だから、女性の幸福論って、意味で言えば・・・この世に素敵な男性がいてくれれば・・・その男性と生きていけば」
「女性はしあわせになれるって話になるんだけどね」
と、御島さん。笑っている。
「じゃあ、御島さん的に、素敵な男性の定義って、どうなるんです?」
と、池澤くん。
「それはやっぱり、どんな場面でも頼りがいのあるオトコって、事になるわよね」
「特にわたしのような社長業の女性からすれば、百鬼夜行のこの日本社会の中で、いろいろなシチュエーションが出てくるけれども」
「ゆるちょくんのように、横にいてくれるだけで、頼りがいになるようなオトコは、ちょっとそうそういないし」
と、御島さん。
「ゆるちょくんって、春の日差しを受けて、のんびりと昼寝をしているセントバーナード犬のような風情を見せながら」
「重しというか、防潮堤と言うか、一種ダムのような役割を果たしているんだけど、一度自分の必要性を認識すると」
「場を自分の場にしちゃうのよ。ちょっとニヤッとしただけで、結構な年齢の男女の思いを自分の思う通りに動かし始めちゃう」
「・・・場の専有力が圧倒的で、完全なるムードメーカー。それでいて、場を笑いに治めて、いつしか、わたしに有利な」
「話になっている・・・生き馬の目を抜く、この東京でのしてきた大物達を相手に、涼しい顔でそれですもん」
「そういう事を出来るオトコって、他にどれくらいいるのかしら?」
と、御島さん。
「人の気持ちを笑顔一発で、動かせる人間なんて、そうそういないわ。しかも、相手が自然とそうなるように、無理なく仕向けている」
「それでいて、場の皆は、皆ハッピーな気持ちなのよ。ネゴシエーターではないわ。それこそ、日本的ハッピームードメーカーよね」
と、御島さん。
「なるほど、仕事の場で、高度なチカラを発揮出来る男性こそ、男性としては、基本と言う事ですかね?」
と、池澤くん。
「仕事の場と言うより・・・日本文化のお約束をすべて理解して、その上で、皆を笑顔に出来る」
「そうよ。高度に「和を以て貴しとなす」を実現しながら、話を進めていける人間こそ、大事な人間なんではなくて?」
と、御島さん。
「結局、自分の価値を高めて高めて・・・日本社会の最高正義「和を以て貴しとなす」を実現しながら」
「決裂する事すらある交渉事を見事、笑顔で終わらし、摩擦すら、感じさせない存在感のあるムードメーカー」
「・・・それが御島さん的には、最高に頼りがいのあるオトコって事になりますか?」
と、辛辣姫。
「そうね。仕事面では、そうだけど、ゆるちょくんって、一方では子供みたいで・・・甘えるのよね」
「それが女性としては、たまらない感じかしら」
と、御島さん。
「あのさ。途中から、僕の話になってるんだけど・・・」
と、僕。
「いいじゃないですか。御島さんが、話したがっているんだし」
と、貴島くん。
「はあ」
と、僕。
「でもね。わたしが言いたいのは、結局、そういう頼りがいのある強いオトコに、甘えられる女性としての冥利って言うか」
「ゆるちょくんは、それすら、理解して、実践してくれるのよね。ほんと、女性として、冥利に尽きるわ」
と、御島さん。
「結局、ゆるちょさんって、ありとあらゆる事を経験し、自分を鍛える事に使い、大人として、女性を喜ばす奥の手さえ」
「習得しているって事ですか?・・・それって本物の大人のオトコって事ですか?」
と、辛辣姫。
「23歳の女性が、ゆるちょくんとお酒の席を一緒になった時、言ってたんだけど・・・あの目で見つめられて」
「やさしい笑顔をされただけで、わたしのこれまでの恋の経験はすべて吹き飛びましたって・・・」
「ま、ゆるちょくんは、そういう存在に今でも、成長しているって事なんじゃないの」
と、御島さん。
「だから、人生とは、積み上げるモノなのよ。積み上げてきた人生だけが、その男性を裏切らないし」
「わたし達女性は、その男性が積み上げてきたモノだけを見て・・・そのオトコを評価すればいいって、そういう事なんじゃないかしら」
「見た目だけじゃないの。積み上げてきたモノ・・・それこそ、大事なの」
「わたしは、今、そう思っている」
と、御島さんは、言うと、おでんの玉子を食べだした。
(おしまい)