知らないうちに友人が亡くなっているという状態を避けなければと思い、今日は長年の友人に3年ぶりで電話をした。彼女は来年95歳になるという。一緒にバイオリンを習ったことのある人で、そのときわたしは18歳で彼女は56歳だった。彼女は50代になるまで家事や仕事や子育てで忙しく、やっと自分の好きなことができるといって、途端にバイオリン、ピアノ、マンドリン、ギターそして合唱を始めた。アマチュアとはいえ台湾公演にまで参加したことがある。うちの会社が今度合併して、世界一の○○会社になるの、でも人減らしや給料も減らされて大変なの。。。。という話を延々と話したが、彼女はすべての話を普通に理解し、そこに年の差はまったく感じられなかった。息子二人とも東大に行ったくらいだから彼女自身もかなりIQが高いのだろう。彼女のだんなさまは若い頃辞書をまるごと暗記したとかいった話も聞いたことがある。娘がお母さんが音楽にのめりこんでふりむいてくれないので、ハンガーストライキを起こしたことがあるという話も聞いたことがある。
今でも彼女のバイオリンの音色を覚えている。私がただ指を動かして音がずれているのにも気づかずにいるのに対して彼女はよく音を聞き分け繊細な音色をかなでていた。一週間に一回遊びにいってデュエットを弾いてその後はご飯をご馳走になった。今は昔。95歳になった今も昔と全然変わらない話し方にただ驚くばかり。私も彼女のように生き生きと生きていけたらいいと思った。