議政府北部駅は大長令のテーマパークのある1番近い駅だ。地下鉄一号線に乗って終着駅がこの駅だ。乗る前と乗ってからも人に聞いて確認するが、この電車でいいということだ。安心して寝ることに。50分ぐらいで着くと聞いたが目をさましたときはすでに1時間が過ぎていた。なのに終着駅にはまだ着いていない。近くの人に聞くと、「もう過ぎたよ」という。えーっ、終着駅じゃなかったの?と聞くが、通じてない。どうすればいいの?と念のため聞くと(この電車で本当に良かったのか確認のため)、もどればいいよとのこと。私の地図では議政府北部駅は終着駅になってるので、どうも自分のおかれてる立場が把握できていない。
こぎれいな身なりの男性に具体性を問うため、何駅もどればいいのか聞くと7駅だという。その男性は英語で話してくれというが、英語でもあまり理解しあえていない。何故終着駅がこの駅でないのかを説明して欲しかったのだが。その代わりにこの男性はにこにこしながら今日ひまか?と聞いてくる。どうやらある教会の宣教師とのことで、教会のフェスティバルに行かないかということだ。ごめん、私は忙しいし(2泊3日の旅行でこんなロスタイムをしてるからね)、うちの祖父は仏教のPriestだからと断った。
電車を乗り換えて、近くのおばぁさんにこの駅に着いたら教えてねとお願いした。親切なおばぁさんは色々話し掛けてくれるが、言ってることがよくわからない。ただおばぁさんもその駅に行くところなんだということ、連れのおじいさんがそこの病院に行くということは理解できた。議政府北部駅という駅はなく議政府という駅で降りるということもわかった。あの子(娘のこと)とはどういう関係かと聞くので、娘だというが、娘という言葉が発音が悪いらしく通じない。あなたはあの子の先生か?と聞く。めんどうなので、そういうことにしといた。
議政府北部駅からはテーマパーク駅行きのバスがあるのは調べていたが、議政府駅からはないだろう。タクシーを利用するしかない。停まっているタクシーの運転手が15000ウォンというので、10000ウォンにまけろと頼むが絶対まけてくれない。片道なら15000ウォンで往復なら40000ウォンという。要するに現地で待つ時間をいれてということだ。後にも先にもこのタクシー以外やってきそうないし、他の人に議政府北部駅にはどう行くのか聞いたら、ただややこしいことになるだけなので、そのタクシーを使うことにした。
道すがら、クォンサンウが今日この街にくるんだと教えてくれた。ファッションイベントに出演するようだ。彼も夕方見に行くんだとのこと。私も見たいと思ったが、無理だし。
結局、議政府北部駅という駅はカヌンという駅に名前が変わったそうだ。さらに路線が延長されて新しい駅がいくつかできたとのこと。それも開設は去年の暮れからだったらしい。大長令テーマパーク敷地内の食堂でトッポギを一人前頼んだとき、中にいた日本人通訳の方が教えてくれた。お店のおじさんとおばさんと片言韓国語で会話をしたが、乗り過ごしたことも話の種となり、会話がはずむきっかけになった。方向音痴の私はしょっちゅう色々な人のお世話になる運命にあるが、そのおかげで土地の人の親切に触れることができてよい思い出ができる。まわり道の人生も悪くはないかもと思う。