ゆこちんのトランペット

トランペット奏者 藤井裕子のコンサート情報、トランペット談義のつもりが…こぼれ話や大きな声では言えない話も…毎日更新中♪

レッスンのこと

2013年05月22日 17時01分47秒 | 音楽&トランペット&レッスン
岩手でのコンサートに始まってぐるーっと新潟でのレッスン三昧の日々からひとまず東京に帰るところです。


何だか、ちょびっと私なりに腹が決まった気がするところをまとめとこうと思います。


私は中学生の頃、合奏を指導する人になりたくて、ってことは…ってな選択肢を辿って今日の仕事にたどり着く訳ですが、まあたまたまトランペットをやってるし、指導するからには自分がプロとして仕事してないと説得力ないよね!と勝手に思い込んだところから、演奏家としてやっており、するってーことで、もちろんトランペットの指導もしております。


で、若い頃ってのはいろんなことに疑いもないですし、経験値もそんなにないし、それがむしろ正解は1つ!みたいな信念にもつながって、レッスンにはもしかしたらその方が良いかもしれません。


最近は、

まぁ、そういう考えもあるよね…とか、そうするとこうなるよね…みたいに、いろんなバージョンが考えられちゃって、それがむしろ自分にも迷いとなる場合や、転ばぬ先の杖過ぎたりして。


それに、特に初心者の指導となると、いろんなパターンが想像され過ぎちゃって、どうしてあげるのが一番良いのか??と考え過ぎ、いってみれば世話を焼き過ぎてパニクらせちゃう…


何とか楽にしてやりたい、何とか簡単にしてあげたい…


そのために私もいろいろ考えちゃうんですよぉー。



また、決められた時間がある程度長いと、その中で出来るだけのことを教えてあげたくなっちゃいます。




で、そういう中でどんな腹が決まったかっていうと、




もっと自分でやらせよう、たくさん詰め込まず、最小限にしよう

ということ。



考えてみれば、トランペットを何か「コツ」で吹けると思ってる子が多く、やり方習えば音が出て曲も吹けると思ってるフシがあるんだけど、


いやー、そんなもんじゃないでしょー!!!


2~30分でプーと出来て音階なんか吹けちゃう…

そりゃ、そういう子も中にはいます。いますけど、それが当たり前ではありません!


音が出るのに何日もかかる人もいるし、高い音が最初からプーと出せる人もいれば、低い音しか出ない人もいる。


実は、こちらも何とか簡単に音を出させてあげたいし、出させてあげられない場合には教え方が悪い…と、とっても悲しくなったりもするんです。もっといい教え方があって、そしたら、もっと簡単に出せるんじゃないか??と。


でも、もうそういう考えは捨てます。


もしも何ヶ月も出なければ、教え方が悪いと思う。


すぐに出れば、それはそれでラッキー♪( ´▽`)


すぐに出なくても、やり方さえ間違ってなければ、焦らずに音が鳴るまでゆっくりと時間(日数)をかけてやっていくしかない。


そこの努力とか忍耐は手伝ってあげられない。

その人を信じて待ってあげるのみ。


その場合は、あとはその人が忍耐強くやるしかないから、それ以上は進めずに終了することにしよう!


今まではつい、じゃあこれは?こんな感じで!とかいろいろ何とか伝わるようにと頑張り過ぎた。


その人その人にキャパがある。

一度にたくさん聞いたら、それを自分の中で小出しにしながら消化出来るタイプ。


ひとつ聞くとひとつ出ちゃうタイプ。一度に1つしか出来ない。


自分にとって都合の良いことしか覚えないので、情報が正しく残らないタイプ。


一つのことを愚直なまでにやり続けるタイプ。





どれが良いとか悪いとかじゃないけど、いろいろいる。


付き合いが長い場合はタイプも分かるし良いんだけど、初心者ってのは、だいたいが、お初にお目にかかるのだ。

そして場合によっては(講習会などだと)二度と会わない。


そうすると、この機会に!!と思って先のことまで教えておきたくなるのだが、初心者ってのは、先のこととかそんなのはまだ想像出来ない。だから、いろいろ教えられてもそれがどんな局面で活きるのがなんぞ、そもそもどんな局面がこれからあるのかもわかんないわけで、そんな時にそんな未知の事態の話聞いても混乱するだけなのだ。



だから、きっとせいぜい1つか2つのことを教えてあげて、あとはまた機会があったらで良いに違いない!!



向き不向きは有利不利ではあるけど、可と不可ではない。


スタートがゆっくりでも、そこに時間がかかっちゃっても、それは不可じゃない。もしかしたら、最初からパッと吹けた人より伸びることだってある。


大事なのは、そこで焦ったり折れたり、デタラメでも音が出ればいいや!とヤケクソにならないこと。



そのためには、こちらも追い詰めない。

ひとまずここまでと近いゴールを見せて、そこまでは自分で努力してもらう。


だからスパッとこちらの干渉を切り上げる。



世の中には、苦労しなけりゃ出来ないことだってあるのさ!

コンピュータみたいに、こうすればこうなるなんて、単純じゃないのよ。


100キロのバーベルをすぐ挙げられる人もいれば、10キロがキツイ人もいる。

10キロ挙げられない人は、コツだけでは100キロは挙げられない(と思う!)。


その場合は、少しずつトレーニングをして行くより他ない。無理して100キロ持てば、怪我するだろう。それを持つことが出来る筋肉や瞬発力は日々の鍛錬なしには手に入らない。


一輪車も竹馬も、やり方やコツがわかれば有利だけど、知ってるだけじゃ出来ない。出来るまでやるしかない。


トランペットもそれと同じ。


「欲張らず、諦めず」

新河岸のおじさんがよく言ってた。一度に何でも出来ると思うな!でも諦めずにやり遂げろ!


ハイ!!
コメント
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