花*花・Flora

野の花・山の花・外来植物・果実や種子などなど、観察したことを気ままに綴るBlogです。 

ハママツナとシチメンソウ

2007年12月15日 | 海辺の花

いよいよハママツナとシチメンソウの区別点の話です。
この2種は、どちらか一方だけ見ても区別が難しいようですが、並べてみると確かに違っています。
1番わかりやすいのは葉の違いです
          

                              ハママツナ                      シチメンソウ       
     先端(矢印)            鋭くとがる                        円いか鈍形         
      幅                       1~2mm                         2~2.5mm       
       形                     被針形                            こん棒状          
                       密に着き上を向くものが多い                        
 
全体の様子でもこんなに感じが違います。(このポイントを押さえれば、上がったり下がったりしなくてすみますよ・・イワイさん)


ハママツナ (ちっちゃな唐辛子みたい)


シチメンソウ (ビネガーのお菓子みたい)

これ以外でも、花の付き方・茎の硬さ・生育土壌なども違っているそうです。
シチメンソウは粘土分が多い潟土にしか生育せず、『ハママツナが生育する砂礫土壌には生育しない』と書かれたサイトもありました。
  しものせきぎちょう  http://www.gityo.go.jp/ikimono/dic/003.html


ハママツナ

2007年12月14日 | 海辺の花

「海の紅葉」の第2弾は、ハママツナです。 こちらも晩秋から初冬にかけてご覧のように真っ赤に染まります。 昨日アップしたシチメンソウにそっくりな植物です。

そっくりどころか、かなり長い間 専門家の方でさえ、シチメンソウとこのハママツナを取り違えていたこともあったそうです。

明日はハママツナとシチメンソウの違いを紹介します。


シチメンソウ

2007年12月13日 | 海辺の花

晩秋から初冬に、ここ有明海の沿岸には真っ赤に色づくシチメンソウの大群落が見られます。 真っ赤に染まった様子は、まさに『 海の紅葉 』です。 
 
このシチメンソウは、アカザ科の植物で  塩生植物といって、満潮の時に海水が入ってくる土地にだけしか生えない 珍しい植物です。    

日本では有明海沿岸などごく限られた地域にしか生えていません。 北海道のアッケシソウと並ぶ 九州特産の塩生植物なんですよ。

シチメンソウの生えている干潟には、蟹のハクセンシオマネキや、

  愛嬌のある顔をした、かわいい トビハゼがたくさん生息しています。


ジャケツイバラ 冬芽

2007年12月12日 | 山の花

ジャケツイバラの冬芽は、ご覧のように1列に行儀良く並んでいます。 1番のものを主芽といい、2番目からは副芽でこの写真では4つの副芽があります。

この副芽はすべて予備の冬芽だそうです。 この冬芽のことはmizuaoiさんから教えて頂きました。 ジャケツイバラの用心深さにはすごく驚きました。 

ジャケツイバラの花や冬芽の詳しい解説が、mizuaoiさんのHP「石川の植物」の「ジャケツイバラのFILE」に載っています。 ぜひご覧下さいすばらしいページですよ。


ジャケツイバラ

2007年12月11日 | 山の花

ジャケツイバラの冬芽を観察に行ってきました。 ジャケツイバラとえば、レモンイエローの美しい花と、あのものすごいトゲですよね。 今回もトゲに進路をはばまれたり 帽子や服の前・後ろ・そで・腕・・・ところかまわずあちこちに刺がささって身動きがとれなくなったりで大変でした。

ところがその中に、面白いジャケツイバラを見つけました。上の画像だけでおわかりでしょうか?

なんと、あのすごいトゲが まったくといっていいほど ついていないジャケツイバラがありました。
かってに命名しますと「トゲナシ・ジャケツイバラ」でしょうか。

私は初めて見たのですが、このようなトゲが無いジャケツイバラは、みなさんはご覧になったことがありますか?

 


シロヨメナ

2007年12月08日 | 野菊

山林のふちや木陰などに生えています。 白色のノコンギクとよく似ていますが、シロヨメナの総苞はほっそりしているので区別することができます。

花が白いのでシロヨメナなのですが、ときどき淡紫色のシロヨメナにも出会うこともあります。


キダチコンギク

2007年12月07日 | 野菊

キダチコンギクは北アメリカ原産の帰化植物です。 茎が木質化するところから、キダチと名付けられたそうです。

ものすごくたくさんの花を咲かせるようすは、やはり日本の野菊とは違う趣を感じます。


キチジョウソウ 雄花・両性花

2007年12月05日 | 山の花

キチジョウソウは花序の下部には両性花を咲かせ、上部には雄花を咲かせています。 今、下部に順に6つ花を咲かせました。 すべて両性花です。

この両性花を1つだけ残して、5つの両性花を切り落としてみました。

これから花を咲かせる蕾は5つ残っていますね。 さてここで、問題です。 

 残った5つの蕾からは、両性花と雄花がどのように咲くのでしょうか?
  1.残った蕾からは、ほとんど雄花が咲く
  2.両性花と雄花が およそ半分づつ咲く
  3.残った蕾からは、ほとんど両性花が咲く
  4.枯れてしまう

    正解は→「キチジョウソウ 雄花・両性花」をご覧下さい。


サンインギク

2007年12月03日 | 野菊

この野菊も綺麗なのですがどこか少し野暮ったい感じもします。 シマカンギクとイエギクの雑種だそうです。 
この画像のものは頭花が大きくて、白いタイプで、花はノジギクにそっくりですが、葉や全体に毛が少ないところが違います。 またノジギクの分布からもはずれています。

黄色いサンインギクもあり、こちらはシマカンギクに似ていますが、総苞片がサンインギクは 3列なのが区別点です。