つるでカニ釣りをしたことから名付けられたというカニクサはシダ類にしては珍しいつる植物です。 このつる状のものが茎で、その茎に葉がついているように見えますが、実はそれらは全部が1枚の葉だそうです。
一枚の葉の中軸が伸びて小羽片を次々に出します。 つるの長さは2mを超えることもありますので、これが1枚の葉だと想像すると、細かい小羽片に分かれていなければそうとう長くて大きな葉ですね。 夏緑性で葉は冬に枯れる場合が多いそうですが、九州では真冬でも枯れずに残っているところもあります。
DNA分類では今までのフサシダ科から独立したカニクサ科へと移動しました。
胞子嚢は小葉の縁にできるせまい裂片(偽包膜)の裏にできます。 胞子嚢群(ソーラス)のようなまとまりはなくて、1個ずつ偽包膜におおわれています。
胞子嚢はとても大きくてゼリービーンズのような形をしていて、環帯がその先端部にあるという原始的な形をしています。 このような胞子嚢をもつフサシダ科やカニクサ科は古生代石炭紀から見つかりはじめ、現在のシダ類の中ではウラジロ科やゼンマイ科とともに起源の古い科だと考えられているそうです。
胞子は粒が大きくて黄色をしていて、海金沙草(かいきんしゃそう)の生薬名があり、 利尿・解熱などに効果があるとされています。
一枚の葉なんですよね。
見たことがあるような、ないような・・曖昧な記憶。
シダなんですよね。
植物の一つの方向を見るようで面白いです。
カンロ飴(懐かしい)みたいな胞子も、胞子嚢の構造も面白いです。
世界の植物12を見たら「カニクサのつるは無限成長をする葉である。」と書いてあってまた驚きました。
カニクサは、どこにでも普通に生えているシダには見えないシダですので、すぐに見つかると思います。
これを見つけるといつも1枚の葉なのか・・・と想像します。
カンロ飴・・ですね、甘い味を連想してしまいました(笑)。
夕菅さん
木や植物にからみつくカニクサは、つるが強くって長くてこちらでも厄介者あつかいされています。 無限成長する1枚の葉なんて、驚くような面白いしくみをもっているシダですよね。
カニクサは好きなシダで、芸術的に絡まったところに出会わないかなぁと思うのですが、だいたいぐちゃぐちゃとわけ解からない。長ーく伸ばしてみようと思っても、ぐりぐり。
それに胞子嚢には気がつきませんでした。今度であったら探して見ます。
ザリガニ釣りと同じ方法で、糸にスルメをつけてつっている動画までありましたよ。
糸の代わりにこの長いつるを使っていたんですね。