ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

なつかしい声

2006年10月19日 | ゆきちゃんの日記
実は私、
11月に保育関係者の方たちの研修会で
障害児の母としてお話しをすることになっています。 

今まで書き残してきた
由紀子の成長の記録をお話しするのですが、
現在、その原稿書きに追われています。 
 

そんな由紀子の小さな頃を語るのに、
ぜったい欠かせない人が居ます。 

保育園で由紀子の担任をしてくれたO上先生です。 
 

原稿を書くために、
先生との連絡帳を読み返したり、
保育園のアルバムを見たりしているうちに、
どうしても先生の声が聞きたくなりました。 
 

みなさんに先生とのエピソードを話す
許可をもらうという、口実もあります。(笑) 
 

あれから先生は何度か転勤をされて、
今は島の保育園の園長先生です。 

「もしもし・・・。」 

電話の向こうから聞こえてきたなつかしい声! 

気持ちはすっかり由紀子の保育園時代に逆戻りしました。 
 

由紀子の障がいを受け入れようともがいていた時に、
私を支えてくれた方です。 

いつも先生と話をしているうちに
泣き出してしまう弱い母でした。 

今の私からは想像もできないかもしれないけどね・・・
( ̄ー ̄)ニヤリ 
 

あの頃、いっぱい泣いたけど・・・
私はあの頃が一番幸せだったような気がします。 
 

しばらく先生と話をして、
昔の気持ちがいっぱいよみがえってきました。 

また、泣きそうになったので、
笑えるうちに電話を切りました。 
 

先生と初めて出会ってからもう10年が過ぎました。 

私は先生が最初に私にかけてくれた
この言葉が忘れられません。 
 

「おかあさん、今までよくがんばって来ましたね!
これからは私たちと一緒にゆきちゃんを育てていきましょうね!」 
 

夕飯のときに、
由紀子にO上先生と電話で話したことを伝えました。 

すると、一瞬、箸が止まり顔がこわばりました。 

由紀子は過去に触れるのが苦手なのです。 

しまった!
食事中に話をしなければよかった!と、

思ったのですが、 

次の瞬間、由紀子の顔に笑顔が戻りました。 
 

「先生はゆきちゃんが手術をしたことも
HPで読んで知っていたんだよ! 
心配してくれていたよ!」 

と、言うと 

「うん!」(*⌒ー⌒*) 

と、答えてくれました。 
 

由紀子も強くなりました。 

過去の記憶も
きちんと整理できるようになってきているのかもしれません。 

お風呂に入るときに、
傷跡をさわりながら、

「手術をしたんだよ!」

と言っていた由紀子。 

きっと先生の事を思い出していたのかもしれませんね! 


=END=
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