畑に吹く風

 春の雪消えから、初雪が降るまで夫婦二人で自然豊かな山の畑へと通います。

連載309「清々しい生き方」(その3終わり)

2024-02-11 04:35:20 | 暮らし
 (氏は「おかげ様」って、誰に向けた言葉ですか?と問われた)

 (これだけの年配者、知恵者が揃ってが正解は中々でなかった。皆さんはお判りですよね)

     清々しい生き方(その3終わり)

 「地域の皆さんにはお世話になっているから」と語られた。ただの吝嗇ではなく、お金に関する哲学も持って生きていたのだと思わされる。
 どんな経緯かある時代に富士山山麓に広い土地を買い求めたらしい。それが、三島市が買い取ることになり、かなりの金額を手にすることになり、その時代の居住していた市の長者番付にさえ載ったと言います。
 どんな人生を送っても、人間には寿命があります。最後は病院で迎えられたその銭湯の創業者は、入院中も淡々と過ごしていた。
 そして、ある日看護婦さんに水を求め、飲み干すと「グッドバイ」と言葉をかけて、息絶えたのだそうです。人生にも自分の生命にも未練を残すことなく、まさに「恬淡無碍」の一生だったようです。
            (終わり)
 「おかげ様」は誰に対して言っているのか、指名されても正解を述べる人は居なかった。最後に挙手し、自信なさそうに「ご先祖様ですか」と言うと「正解!」との言葉。そう、ご先祖様に対して「おかげ様です」と言っているのです。今日の私たちが居るのは、先祖があっての事なのです。と結ばれたのでした。
コメント (4)
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