(奇蹟の時は今 アディントン・谷口雅春訳 日本教文社)
アディントンはここで「心霊治療」の方法を説いているが、
「倨傲な自我の心を空じ去ること」と書いていることは
実相を顕わす際に、
鍵となることがらである。
<心霊治療は神の神聖なる霊の流れを妨げるところの倨傲な自我の心を空じ去ることによって得られる>
【心霊治療とは一体どんなことを言うのであるか? 心霊治療とは科学的祈りによる治療である。それは、人間の想念が、その必要事又は当面する問題を掴むことを放して、神の方に振向き、神の“み心”と直接に真っすぐに繋がることによって、神のもちたまう最善の方法を表現して頂くための人それぞれの想念の過程であるのである。心霊治療に用いられる祈りは、それが自分自身のために行われるにせよ、他(ひと)のために行われるにせよ、宇宙普遍の神の力が解放されて生ずる神聖完全なるハタラキが、祈る人の心を通じてあらわれ得るように、自分の心を潔(きよ)めてそれを明澄にすることである。それは神の神聖なる霊の流れを妨げるところの倨傲な自我の心を空じ去ることによって得られるのである。】
次にアディントンは「心霊治療による治癒」について説明しているが、
これは実相の円満完全を観じれば
現象にその実相の円満完全が
実現するという雅春先生のお説きになっていることと
同じである。
<心霊治療による治癒とは何であるか?>
【心霊治療による治癒とは何であるか?それは、心を転ずることによって得られるところの治癒であるのである。それは不可視の心の深層において“完全”の心象を描くことにより、必然的に、その心に描かれた“完全”さが、肉体及び事象の上に具体化することなのである。人間は三位一体の存在なのである。彼は、霊であり、その霊は“心の世界”生活しつつ、肉体を通して物質界に自己を表現するのである。】