今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

「つくば科学万博」が開幕した日

2008-03-17 | 歴史
1985(昭和60)年3月17日「つくば科学万博」が開幕した。
「つくば科学万博」、正式には「国際科学技術博覧会」(、英語表記“The International Exposition,Tsukuba,Japan,1985”通称「科学万博」・「つくば'85」・“TSUKUBA EXPO '85”)は、主に茨城県筑波郡谷田部町(現・つくば市御幸が丘)で、1985(昭和60)年3月17日から同年9月16日までの184日間かけて行われた国際博覧会である。筑波研究学園都市のお披露目をかねており、「TSUKUBA」の名を国内外に知らしめた。
人間居住環境科学技術(Dwelling and Surroundings? Science and Techonology for Man at Home)」を博覧会統一主題(いわゆる「テーマ」)とし、日本国を含む48カ国と37の国際機関が参加した。会場面積は101.6ヘクタール。
総入場者数は、2033万4727名で、当時の特別博覧会(登録博覧会と認定博覧会参照)史上最高入場者記録だったという(Wikipedia)。
マスコットキャラクターは、土星に手足が付いた様なキャラクター「コスモ星丸(ほしまる)」(冒頭のテレホンカードの画像参照)。日本全国の小中学生から公募され、中学一年生の女子生徒が未確認飛行物体(UFO)をイメージして描いたものに、選考委員だった和田誠が少々手直しをしたものだそうだ。
「つくば科学万博」のことについては、以下参考に記載の 「LOVE EXPO’85」を参照されるとよい。
1950年代からの日本は経済の復興に伴い、東京への急激な人口の集中は著しいものとなった。一方、戦後日本の首都・東京の復興建設は、1950(昭和25)年制定の首都建設法(以下参考に記載の「中野文庫 - 首都建設法」参照)に基づく首都建設計画に沿って進められていたものの、事業は計画どおりに進まず、都市整備は大幅に遅延した状況であった。このため、市街地の無秩序な拡大、居住環境の悪化、交通混雑、公共施設の不足、住宅不足などの過密・過大都市の弊害が深刻化しつつあった。このため政府は、この問題に対処するため、1956(昭和31)年に首都圏整備委員会(以下委員会)を設置し首都機能の一部を移転することに関する検討を始め、首都建設法に代わり(廃止)、同年4月には首都圏整備法が制定され、同法では、整備の対象を東京から東京周辺の地域を含む首都圏に広げ、1961(昭和36)年9月、「都内の市街地になくても、機能上さしつかえない官庁(付属機関や国立学校を含む)の集団移転について、すみやかに検討する」とした閣議決定がなされ、具体的な検討の結果として、東京から離れすぎていないこと、霞ヶ浦から十分な水が採取できること、地盤が安定した平坦地であることなどから、同年9月に筑波山麓4,000haに、研究学園都市を建設することが閣議了解されたが、激しい地元住民の反対に合い、その後計画面積を2,700haに縮小して、南北に細長くした案を提案、試行錯誤しながら建設の計画を進め、1967(昭和42)年9月、6省庁36機関(その後43機関に増加)を移転することを閣議了解、1970(昭和45)年5月に筑波研究学園都市建設法が施行され、その後着実に都市建設と機関の移転が進み1980(昭和55)年に機関の移転が終了した。その後も都市機能などの整備が行われ、1985(昭和60)年には筑波の国内外における知名度の向上と民間企業の誘致のために国際科学技術博覧会を開催した。
これを契機に、研究開発型の企業が進出し 「つくば」は、名実ともに国際科学技術都市「サイエンス・シティ・つくば」として国内はもとより、世界中に知れ渡るようになった。現在、東京の秋葉原駅とつくばを45分(快速列車)で結ぶ鉄道つくばエクスプレスが開業しており、2007(平成19)年4月には1日平均乗客数が239,000人になった。
今、日本では、産業や人口が首都東京への一極集中しているために、地方の過疎化が大きな問題となっている。この傾向は、年々ひどい状態になっている。
第2次世界大戦後の戦災都市の再建を目指した「特別都市建設法」の1つとして、1950(昭和25)年に成立した東京の「首都建設法」(昭和25年法律第219号) は、同法第一条に「 この法律は、東京都を新しく我が平和国家の首都として十分にその政治、経済、文化等についての機能を発揮し得るよう計画し、建設することを目的とする。」とあるように、 1949(昭和24)年に成立した広島の「広島平和記念都市建設法」同様、戦後日本の首都の平和的建設を目指すものであった。それはつまり、首都としての機能を備えつつ、そこで働き住む人達が快適な生活が出来るインフラや生活環境の整備をすることであったはずである。しかしながら1950年の朝鮮戦争勃発という同時代的な出来事の存在が、本来の「特別都市建設法」の持つ意味を少なからず変化させて行ったようだ。
東京の「首都建設法」は、「首都圏整備法」に名称を代え、法律の目的も変わり、整備の対象を東京から東京周辺の地域を含む首都圏に広げた。その1つとして、首都東京の機能上関係のない試験研究機関や大学、官庁を集中移動するが、結果としては、東京と言う都市への一極集中から東京を中心とする同心円の首都圏への一極集中をもたらしているだけである。
国勢調査結果を長期的に見ると、全国の人口に対する1都3県(東京、埼玉、神奈川、千葉)の割合は、第二次大戦終結直後の1945年に13.0%であったものが、調査の度にその割合を高め、直近の2005(平成17)年では26.9%となっている( 2005年は概数速報による。総務省・統計局・統計データー)。効率だけを考えれば、人口の集中自体に対して善悪をいうことは難しいが、人口集中の結果、必然的にそこで生活する人の生活環境に対してなんらかの負荷や制約がもたらされるし、過疎化した他の地域では経済や文化が衰退してゆく。都市の過密や地方の過疎問題の解消のためには首都機能を広く分散すべきであって、何も巨額の投資をして、東京の周辺地域へ人工的にこのような都市を建設する必要は全くないのである。結局は、筑波が東京のベットタウンとなり、東京への一極集中に拍車をかけることにもなっていると考えられる。このような、愚策を弄しながら、道州制の導入や地方分権などと言っても、若い有能な人材や優良企業・将来のための研究機関や官庁などを全て首都圏へ集中しておいたままで、税収も少ない、極端な悪い言い方をすれば首都圏へ出て行った出涸らしの地方がどうやってゆけば良いというのか。人口の増加している東京周辺の県以外では殆どが財政赤字に苦しんでいるはずである。戦後政治の無作この上もないといえるだろう。そのせいか、つくば市には、いろいろな都市伝説が生まれているようだね~。
(画像は、コレクションのテレホンカード「つくば万博」電電公社50度NTT 図柄は、土星に手足が付いた様なマスコットキャラクター「コスモ星丸」)
国際科学技術博覧会-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8A%80%E8%A1%93%E5%8D%9A%E8%A6%A7%E4%BC%9A
Category:筑波研究学園都市
http://ja.wikisource.org/wiki/Category:%E7%AD%91%E6%B3%A2%E7%A0%94%E7%A9%B6%E5%AD%A6%E5%9C%92%E9%83%BD%E5%B8%82
筑波研究学園都市の概要
http://www.tsukuba-network.jp/mexttci/gaiyou.html
TSUKUBA SCIENCE CITY INFORMATION 筑波研究学園都市情報(つくば市)
http://www.info-tsukuba.org/
I LOVE EXPO’85
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Namiki/1985/expo85/main.htm
・日本の首都 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E9%A6%96%E9%83%BD
首都圏整備計画 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%96%E9%83%BD%E5%9C%8F%E6%95%B4%E5%82%99%E8%A8%88%E7%94%BB
中野文庫 - 首都建設法(昭和25年法律第219号)
http://www.geocities.jp/nakanolib/hou/hs25-219.htm
首都圏整備法施行規則 条文 | 法なび法令検索
http://hourei.hounavi.jp/hourei/S33/S33F30701000001.php
[PDF] 首都圏整備法(抄)
http://www.kokudokeikaku.go.jp/document_archives/ayumi/8.pdf
[PDF] 首都建設法
http://statwb.tokyo-23city.or.jp/seidochousakai/14kai/14-S3-1.pdf
筑波研究学園都市のなぞ
http://www2r.biglobe.ne.jp/~isobe/tsukuba/index.html
筑波怪奇地図
http://miccii.com/saw2005/mtm/mt111/top/top.html
広島平和記念都市建設法(昭和二十四年八月六日法律第二百十九号)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S24/S24HO219.html