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記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

平山信が2つの小惑星を発見。「日本」「東京」と命名

2008-03-06 | 歴史
1900(明治33)年の今日(3月6日)、平山信(ひらやま まこと)が2つの小惑星を発見した。
平山 信は、幕臣の子として江戸に生まれた。寺尾寿(てらお ひさし)門下で、1888(明治21)年、東京帝国大学星学科の第1回卒業生。1890(明治23)年からグリニッジポツダムに留学。1894(明治27)年帰国後、東京帝国大学に講師に就任し、翌年星学科教授となる。1900(明治33)年小惑星を2個発見したあと、1919(大正8)年に、東京麻布にあった東京天文台(国立天文台の前身)の寺尾 寿初代台長を補佐して施設の完備、経営、後進の指導に当たり、1919年には第2代台長に就任。太陽の理論的な研究、日食観測、小惑星の観測や発見及び軌道決定、天体物理学及び恒星天文学、測地学に多大な業績を残したので、その業績を記念しての裏側のクレーターに「ヒラヤマ」と名づけられた。ヒラヤマは信と同姓の天文学者・平山清次(天体力学、古暦の研究及び小惑星の族の発見で有名)の2人の名前に由来しているが、信と清次の間には血縁・姻戚関係はない。
話は元に戻るが、1900(明治33)年に、平山が発見した2つの小惑星のうち1個には小惑星番号498番 東京(Tokio)、もう1個には小惑星番号727番ニッポニア(Nipponia)と名付けた。 498番 東京(Tokio)は、小惑星帯にある大きな小惑星である。1900年3月6日に平山信によって東京で「発見」された。日本人が小惑星を「発見」したのはこれが最初であるが、軌道(天体が一定の曲線を描いて運行する径路)を確定できなかったため正式な発見とはみなされていない。その後、1902年12月2日にフランスの天文学者であるオーギュスト・シャルロワによって発見され、軌道が確定された。しかし命名の権利は平山に譲られ、平山は発見場所にちなんで東京と名づけた。727番ニッポニア(Nipponia)も同様に軌道を確定できなかったが、1912(明治45)年2月11日にドイツのハイデルベルク天文台のアダム・マシンガーによって再発見され、命名の栄誉は平山に譲られ、平山は日本をラテン語化した"ニッポニア"の名を選んだという。
智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切つても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
高村光太郎の「智恵子抄」中の「智恵子の半生」の「あどけない話」の1節である(以下参考に記載の青空文庫の高村光太郎の「智恵子抄」参照)
智恵子は晩年、病院で療養生活を送っていたが、病床の窓から見上げた東京の空は、すでに彼女が思い描く空ではなかったようだ。
昼間には、普通空を見上げるなどと言うことは、余りしないものであるが、夜の星空は、歌にも多く歌われるように、妙に、ロマンチックで人の心をひきつけるものである。
広大な宇宙の中に、太陽系のような惑星を持つ星がすでに多数見つかっているが、まだ地球のような人の住める惑星は見つかっていないが、将来には、「第二の地球」が発見されるかもしれない。昔から、人は、そんな宇宙の果てには地球以外の生命が存在しているかもしれない。そんな夢を見て、望遠鏡で夜空の星の観察をするのは楽しいだろうな~。
小惑星は、太陽の周りをまわる岩石質の小天体(太陽系小天体参照)である。ほとんどが太陽から2~3.3AU(1AU=約1.5億km)離れた小惑星帯の中で太陽をまわっている。塵の粒子から直径数キロまで、小惑星は様々な大きさをしているそうだ(以下参考に記載の「日本惑星協会」小惑星って何?参照)。
最初の小惑星は1781年に、太陽系の太陽から7番目に近い惑星である天王星が発見され、新惑星の探査の気運が盛り上がっていた当時、ティティウス・ボーデの法則から、火星と木星の間に未知の惑星を探索する試みが行われた。
1801年1月1日にシチリア島にある天文台でイタリアのパレルモ天文学者ジュゼッペ・ピアッツィ(Giuseppe Piazzi )によって発見され、ローマ神話の 女神の1人の名をとりケレス(セレスともいう)と命名された。小惑星として初めて発見された天体でもあり、小惑星番号1番を持つ。
発見当時は新しい「惑星」とみなされていたが、その後、翌1802年にパラス、1804年に ジュノー、1807年には ベスタと、同じような位置に天体が相次いで発見されたこと、またいずれも惑星と呼ぶにはあまりに小さいことから、やがて惑星とは区別されるようになった。小惑星 (asteroid:恒星のようなもの) という語は、1853年初めに考え出されたそうだ。
2006(平成18)年8月現在、世界で発見され仮符号登録された小惑星は338,097個にのぼるという。また、軌道が確定して小惑星番号が付けられている小惑星は134,339個(小惑星の一覧参照)、命名されたのは約1万3千個あるというが、おそらく何百万個も存在すると推定されているそうだ。
天文学は、数ある科学のなかでもアマチュアが活発に活動している数少ない分野でもある。特定の天体を追跡したり、彗星や小惑星などの新たな星を発見するといった、様々な形でアマチュア天文家による活動が行われている。
小惑星の名前については、現在では天体の中で唯一、発見者に命名提案権が与えられている。当初は他の惑星と同じように、小惑星に対してもローマ神話の神の名が与えられていた。やがて小惑星が多数見つかるようになると他の神話の神や文学作品の登場人物、あるいは実在した人物や地名なども用いられるようになった。なお、初期に見つかった小惑星に女神の名が付けられたことから、男性の名前でも女性化して命名されていた。その後、小惑星の数が更に増加するにつれて名前の数が足りなくなる恐れが出てきたため、比較的自由な命名が赦されるようになった。
新しい天体の発見は、古くから人々の関心の的であり、中でも、どこに出現するかわからない天体の発見は、アマチュア天文家が最も活躍しやすいものであるのだろう。
国内アマチュアで最初に小惑星を発見したのは、静岡県清水市の浦田武で、1978(昭和53)年3月、登録番号2090番「瑞穂(みずほ)」を発見した。以後日本のアマチュアの活躍は、国際的に大きな評価を得ているようだ。以下参考に記載の「月光天文台」のサイエンス○ミニミニ解説・小惑星によると、1998(平成10)年には日本人による小惑星の登録数が、前年の世界第2位から第1位へと躍進した。しかし、近年、観測機器の急速な進歩によって自動捜索による大量発見が相次いでいることが原因で、小惑星の名称に対する提案権があるにも関わらず、命名作業が全体の3割ほどしか達成されていないと言う。新しい星を発見して名前を付けるというアマチュア天文家の夢は次第に困難となりつつあり、また、アマチュアによる自由な命名に対して、一部の学者からは「星の名前にふさわしくない命名は止めるべきだ」との意見もあり論議を醸し出しているそうだ。
以下参考に記載の「東亜天文学会計算課」の小惑星の発見数・観測数のリストを見てもわかるように余りの多さにいちいち名前をつけていられないだろうね~。我が国第1位の登録者は、小林隆男氏の2381個だという。凄い数だね~。
(画像は、天文。Wikipedia天文学 より)
参考:
東京 (小惑星)-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E4%BA%AC_(%E5%B0%8F%E6%83%91%E6%98%9F)
平山信 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%B1%B1%E4%BF%A1
日本天文学会 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%AD%A6%E4%BC%9A
日本スペースガード協会
http://www.spaceguard.or.jp/ja/index.html
AstroArts
http://www.astroarts.co.jp/index-j.html
Category:日本人の発見した小惑星-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E3%81%AE%E7%99%BA%E8%A6%8B%E3%81%97%E3%81%9F%E5%B0%8F%E6%83%91%E6%98%9F
国立天文台:トップページ
http://www.nao.ac.jp/
大阪市立電気科学館 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E7%AB%8B%E9%9B%BB%E6%B0%97%E7%A7%91%E5%AD%A6%E9%A4%A8
天文学 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E6%96%87%E5%AD%A6
東日天文館 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%97%A5%E5%A4%A9%E6%96%87%E9%A4%A8
図書カード:高村光太郎「智恵子抄」(青空文庫)
http://www.aozora.gr.jp/cards/001168/card46669.html
JANNET (Japan Astronomical Names Net)
http://www.aerith.net/JANNET/index-j.html
東亜天文学会計算課
http://www.oaa.gr.jp/~muramatu/
月光天文台
http://www.gekkou.or.jp/index.html