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今日のことあれこれと・・・

記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

熱気球記念日

2006-06-05 | 記念日
6月5日「熱気球記念日」
1783年の今日(6月5日)は、フランスの製紙業を営むモンゴルフィエ兄弟らが、世界初の熱気球の実験に成功した日。
気球とは飛行するための道具の一つで、外気との比重の違いを利用して浮力により上昇する。バーナー等で熱した空気を利用する物を熱気球、水素やヘリウムなどを使用する物をガス気球と言う。人間が乗る為には気球の下にゴンドラ(バスケット)をつける。 バーナーの熱気による上昇、下降のみ可能であり、風のほかに自力の推進力は持たない。風の向きと強さは高度によって異なるため、進みたい方向の風をみつけて高度を調節する。
移動する為の動力は持たないため、旅客や貨物の運搬といった手段には適さない。移動する為にプロペラなどの推進エンジンを付けたものは飛行船と呼ばれる。ロープなどで固定され一定範囲から動かないようにされているものは繋留気球と呼ばれる。
昔から世界の人々は、鳥を見て、鳥と同じように大空を飛ぶことを夢見ていた。そして、人間の腕に翼のようなものをつけて、鳥と同じように羽ばたいて飛行しようとする試みなどが行われた記録が数多く残っている。
今、トム・ハンクス主演で話題になっているに「ダ・ヴィンチコード」がある。この映画は、今もなお世紀の天才と讃えられるレオナルド・ダ・ビンチの「モナ・リザ」を初めとする名画に隠された仕組まれた暗号解読に取りむ・・・同名の脅威の大ベストセラーの映画化されたものである。このレオナルド・ダ・ビンチ(Leonardo da Vinci, 1452-1519)はイタリアのルネサンス期を代表する万能の天才として知られており、芸術家として有名な『モナ・リザ』『最後の晩餐』などの絵画や、彫刻、などだけではなく、建築、土木および種々の技術にも通じ、極めて広い分野に足跡を残している。彼が残した膨大な手稿(ノート)の中には、飛行機についてのアイディアも含まれていた。
彼も常に空を飛ぶことに興味を持ち続けていたのであろう、鳥の飛行する様子について詳細な研究を行い、それを元にいくつかの飛行用装置を試作しているが、はばたき機、グライダー、パラシュート、空気ねじなどの設計スケッチとメモが残っており、この空気ねじをレオナルドは「ヘリックス」と呼び、「のりづけした布でらせん形の帆のようなものをつくり、円形の台の上に立てた帆柱に取りつけ、それを高速で回転させるならば、それは空中高く昇っていくであろう」と説明しているという。まさにこれは、今のヘリコプターの原理がここにあるといえよう。
日本でも過去にレオナルドの描いたヘリコプターの図案が全日空の飛行機にマークとして採用されていたのを記憶されている人もいるだろう。
そんな失敗を繰り返しながら、人類が初めて空中を飛行した乗り物が熱気球であった。
この熱気球は、フランスのモンゴルフィエ(Montgolfier)兄弟によって発明されたもので、二人は煙突から立ち上る煙から、温めた気体を袋に詰め空を飛ぶというアイデアを着想したと言う。最初は暖炉の煙を紙袋に詰めて実験し、自分たちの理論が正しいことを確かめると、より大きな袋(風船)を作成。1783年の今日(6月5日)無人での飛行に成功。同年9月19日にはベルサイユ宮殿でルイ16世やマリー・アントワネットの前で動物を乗せたデモンストレーション飛行に成功、同年11月21日にピラトール・ド・ロジェとマルキ・ダルランド侯爵の二人をのせた気球がブローニュの森から飛び立ち90 mの高さで25分間、約8.8 kmを飛行したそうだ。モンゴルフィエの有人飛行の10日後にはフランス科学院のジャック・シャルルによるガス気球の有人飛行が成功したという。
ただ、このモンゴルフィエ兄弟より先に、熱気球の原理を発見し、実際に飛行させることに成功した人がいたそうだ。
それは、ブラジル生まれでポルトガル・リスボンの宣教師であり、優秀な数学者・物理学者でもあったバーソロミュー・ローレンツォ・グスマンで、彼は時の、国王ヨハン5世に熱気球の原理を説き資金提供を受け1709年の6月から8月にかけてに4回の飛行実験を行い、気球が燃えてしまった初回を除き、無人の飛行に成功。特に8月に行われた3回目の実験では、それまでよりも大型の気球を使用し、約1kmを飛行したとされているという。しかし、この一連の実験により、彼は教会による異端審問にかけられたため、それ以降の実験は行われず、有人飛行にも至っていないそうだ。そして、彼がどのようにして熱気球のアイデアを得たかという点については、依然謎のままだそうだが、本当の世界初の成功者はグスマンだという。
先に述べた、今人気の「ダ・ヴィンチコード」・・・ではキリストに隠し子がいたことを、キリスト教会では問題にしているというが、キリスト教会にとっては、ダーウインの進化論以降、いろいろと問題にしなきゃ~ならないことが後を絶たないね~。
熱気球は、風まかせであるため旅客・物資輸送等には適さず冒険家による長距離飛行記録など金持ちの趣味の域を超える物ではなかった。又、その後、飛行船や飛行機の発明により衰退するが、第二次世界大戦以後スカイスポーツとして復活しており、日本でもこの頃は、各地で熱気球による飛行が行われている。
(画像は、「モンゴルフィエ兄弟の実験」フリー百科事典『ウィキペディア』より借用)
参考:
気球 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%97%E7%90%83
気球(ききゅう)
http://encyclopedie-ja.snyke.com/articles/%E6%B0%97%E7%90%83.html
ダ・ヴィンチ ミュージアムレプリカ キット (Canada)・・・模型写真あり
http://www.e-khp.com/davinci.htm
ヘリコプター初物語
http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/first1.html
航空実用事典
http://www.jal.co.jp/jiten/dict/p018.html