「偽装」。毎日毎日、この言葉がニュースから流れない日はないというくらいによく聞く言葉になってしまいました。
一番近いところではミートホープ社の牛肉の偽装事件。この社長は悪い顔してますね。自殺した松岡農水相並みの人相の悪さです。そして偽装が次から次へと出てきます。ただこの人はいずれ何らかの刑事罰に問われるはずです。
しかし、数年前から社員などから告発を受けていたのに、偽装を見逃してきたのか、見つけても知らんふりしてきたのか、今までこの会社を長い間放置してきた農水省や北海道の役人たちは罪に問われることはありません。
ひょっとしたらこの事件、このミートホープ社の社長から関連の公務員や官僚あるいは政治家に賄賂が流れていたのではないかと思うのです。そうでないと、これほど社員や元社員が告発しているのに悪行がもみ消され続けてきた理由がわかりません。
またこの事件が明るみに出る寸前にこの社長の奥さんに退職金の名目で8000万円が支払われているといいます。すごいタイミングです。事件が発覚すれば無一文になってしまう可能性があるので、その前に手を打ったとしか思えません。
だとしたら、誰かが事件が明るみに出ることをこの社長に事前に通告していたと考えるほうが自然です。絶対に裏があると僕は思っています。
偽装といえば、年金の納付率を上げるために年金の納付を免除する人を増やして、納付率を上げていた事件を起こしたのは社会保険庁です。これも立派な偽装です。しかも組織的に全国でやっていました。あれほど国民が苦しんでいるのに、そんなことはどこ吹く風の悪行です。でも誰も刑事罰は受けていません。
ミートホープ社の事件と同じだと思うのですが、誰も責任は取っていません。庁内で異動とかがあっただけで、たぶん異動した奴らの引越しの費用などは税金から出ているのではないでしょうか。あとは訓告とかの身内の処分だけです。
そんな甘いことをやっているものだから、今度は年金を支払った記録までなくしてしまいました。結局社会保険庁の役人にとっては国民が年金をもらえるかどうかなんてどうでもよくて、自分たちの悪事のための資金をせっせと保険料という形で払ってくれればそれで良かったわけです。
そしてその保険料を使って、あっちこっちに箱物を作って、それもどうせ談合ですごく高い金額で落札させて、その見返りに何度も何度も天下りして、数十万円の給料と、数千万円の退職金をもらい続けてきたわけです。これほど美味しい商売はありません。他人の金を餌としてばらまき、その見返りに多額の報酬を受けるという仕組みで、しかも合法です。普通ならば業務上横領とか詐欺とかで刑務所行きです。
こんな美味しいことを日常の業務として行い、給料やボーナスまでもらえるのですから、きっと国民の月々数万円の年金のことなんて馬鹿馬鹿しくて、まじめに仕事をしようなんて思わなかったに違いありません。
そしてまた一連の不祥事でも誰も責任は取りません。テレビカメラの前では頭を下げていますが、後ろを向けば舌を出しているに違いないのです。
そしてこいつらはこのような犯罪者のような手口で手に入れたお金を返す義務もなければ、刑事罰に問われることもありません。年金の支払い記録がなくなってしまって、まともに年金がもらえないかもしれないと右往左往している人たちを高いところから笑って見ているのです。
でもこれって「振り込め詐欺」と同じじゃないですか。将来の為と言って年金の掛け金を集めておいて、記録を紛失したから払いませんと言っているのですから、立派な詐欺です。昨今の「やったもの勝ち」「言ったもの勝ち」「儲けたもの勝ち」の風潮も官僚や政治家がそんな風だから当然の成り行きだと思うのです。道徳教育のことが議論されていますが、子供よりはまず政治家や官僚から始めるべきです。
とは言うものの、法律を決めたり、執行したりする人たちが率先して悪さをしているのが現在の日本です。
法律で裁けないのならば、国民がなけなしのお金を払って中村主水の所にお願いに行くしかありません。
それで今度は安倍首相を筆頭にボーナスを返納すると言い出しました。社会保険庁の職員も返納するそうです。参議院選挙が近いからこのようなことを言い出しましたが、これが選挙が近くなかったらこんなこと言わなかったでしょうね。
それよりもこの前から社会保険庁の職員たちは残業や休日出勤などをしているはずですが、これにも当然給料は支払われているのでしょうね。ひょっとしたら「ボーナスは減らすけど超過勤務や休日出勤の手当ては沢山つけておくから」なんてことで、結局「ボーナスが減る前よりも給料増えちゃったよ」なんてことになっているのではないでしょうか。誰か調べてほしいものです。
民間企業ならば自分たちの犯した不始末の穴埋めに対して給料が支払われるなんてありえませんが、そこは厚生労働省の職員ですから、「与えられた仕事はロクにやらないけれど、法律に引っかからないように悪事を重ねて私腹を肥やす」のはプロ中のプロです。この期に及んでも悪事を重ねている可能性は十分にあります。ほんとこの前からの社会保険庁の残業や休日出勤の手当てがどうなっているのか調べてもらいたいものです。民主党の長妻さん、お願いしますよ。
それから年金の電話相談の人員が足りないからと言ってパートを募集して時給1000円程度支払っています。これだって本来ならば必要のない支出なのですから、正社員の給料を削って、そのパートさんの時給に当てるべきものだと思うのです。ところが財源が税金で、自分たちの懐は痛まないものだからやりたい放題です。当たり前のように税金から支払われていると思います。この人たちの常識というのは絶対に世間の常識とは大きくかけ離れたところにあるとしか思えません。
ミートホープ社の社員の皆さんはいきなり解雇されて退職金が出るかどうかも定かではありません。とても気の毒です。社会保険庁が一般の企業だったら、もうとっくの昔に倒産して影も形もなくなり、働いていた人たちは退職金ももらえずに解雇となり、それこそ将来の年金どころの騒ぎではなかったはずです。それが親方日の丸なもんだから、未だにちんたらちんたら仕事をしていても済んでいます。街頭でビラ配ったりのパフォーマンスだけは超一流ですが、あれだって給料もらえるのならば全然苦にはなりませんよね。どこまでも国民をバカにした人たちです。
社会保険庁は不始末の責任をとってかどうかは知りませんが、解体されて年金部分は日本年金機構に変わるそうですが、これもゲームのリセットと同じで、まずいことがたくさん起こって面倒になったからすべてをチャラにして、悪事を曖昧にするために行うのですよね。ふざけた話です。どうせまた名前が変わっただけで同じことの繰り返しになるのは目に見えています。これこそ「究極の偽装隠し」です。ほんと悪いことにだけはものすごく頭が働くものです。感心します。
本当に官僚の悪さをなくそうとするならば、今のような手ぬるい法律ではダメだと思います。抜け道だらけですし、抜け道を抜けるのはプロ中のプロの連中がそろっているのですから、国民に公務員を辞めさせる事ができる法律を作らないと、官僚の意識は絶対に変わらないと思います。でもこの先何十年経ってもそんな法律はできないでしょうね。
あ~っ、腹が立つ。
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花の写真を拝見していたら、この記事にたどり着きました。ありがとうございます。まずお礼をいってしまいます。 一連の事件、腹が立って腹が立って、腹膨れて爆発しそうでしたが、私にはこれだけ書く力量が無く忸怩たる思いがありました。こうして私の心の中そのままように見事に書いて下さって、かなり胸の痞えが収まった気分です。民主党も一新して次期政権を託すことの出来る力のある野党に育ってくれなければ、一部の自民党と官僚のやりたい放題になってしまいますよね(怒)
お越しいただきありがとうございます。記事を書いたものの一緒になって腹を立ててくださる方がいなかったので寂しい思いをしておりました。これで勇気百倍です。
僕は今までで一番嫌いな首相は森首相でしたが、安倍さんはその上を行っています。地元の人間ですからあまり悪口は書きたくありませんが、それくらい腹が立っているのです。
野党もまったくアテにはなりませんが、参院選は自民党に一泡吹かせないと大変なことになるような気がします。
これを機会にまたおいでくださいね。できるだけ毎日更新していますので、今後ともよろしくお願いいたします。