はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

共振運動

2020年03月11日 | リトミック

2020/03/11

 

羽生さんが9日のニュース番組の中のインタビューで共振運動ということを言っていました。

羽生ファンブログでは、「共振」の言葉が多く取り上げられていて、ちょっとおもしろいなと思ったのですけれど。私自身もおもしろいことを言うなあと感じました。

「共振」は物理用語だそうですが、私はこんなことを思い出します。

ずいぶん前の大きなリトミック講習のときのこと。リトミック講習では、先生がピアノを弾いて、生徒がそれにあわせて歩いたり、動きをつけたりをよくやります。

先生が「まず、自分の好きなように歩いてみてごらんなさい」と言いました。

数十名以上の受講者がいたと思います。音楽がないまま、各自が好きな方向へ、自分なりの速度で歩き始めました。スクランブル交差点のような、雑踏のような感じです。

みんな頭の中に拍を感じていて、自分の速度で歩くのですが、それぞれに思う速度が違っています。小走りの人もいれば、ゆっくり歩く人もいます。

しばらく歩き続けると、だんだん全体の速度が同調してくるのです。自分だけ違うテンポで歩いていると、なんとなく違和感を感じて、人と合わせるようになるのです。

そして、全体のテンポが揃った頃、先生がそのテンポでピアノを弾き始め、参加者たちはそれに合わせてステップしていきました。とても安定した感じがしました。

これは感覚が同調することだなと思いました。共振も物理ではありますが、現象的に似ているなあと思ったのです。

また、別のこんな講習もありました。

先生が、「自分の好きな動きを自由にやってみてください。しばらく続けてください。その中の誰か一人の動きに私が伴奏をつけますから、誰の動きに伴奏をつけているのか、当ててください」

へえ~おもしろそうだなあ、と思いながら動いてみました。

好きなように動いてといわれても、なかなか動けるものではないですよ。自分の中に動きのレパートリーがないと。

手を差し伸べたり、体をひねったり、足を踏み出したりと、みんな様々なことをやっています。

だんだんその動きがくり返しなっていきます。

最初はみんな速度がバラバラなんですが、そのうちに速度が合ってきます。みんなまわりの動きを見て、自然に速度を合わせていくのです。

先生がピアノを弾きだして、それが誰かの動きの伴奏なんですが、みんな速度が同調していますから、すぐにはわからない。自分も動きながら「誰のかなあ」と探します。

少なくとも私ではないなあとか・・・

注目ポイントは拍子ですね。何拍目に繰り返しているか。

強拍のところで、繰り返しの動きの最初の部分をやっている誰かに注目が行きます。先生の視線もその人を見たりしてわかってきます。

そして、「あの人だ!」となるわけです。これも、とてもおもしろかった講習でした。

人はやはり呼吸を合わせようとしますね。空気を読むと言えば読むのでしょうが、流れの中に違和感のない形で乗っていると、自分も楽なのです。

これも人の共振かなあと思います。

共振からこんなことを思い出して書いてみました。

 

 

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