2023/01/14
『新潮』に連載されている坂本龍一氏の随筆
「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」から
興味深かったことを少し紹介します。
「その頃、物忘れの多さに悩んでいたこともあって帰国ついでに脳の調子を調べておこうと思い、11月中旬から2週間の隔離を経て人間ドックを受けました。そうしたら、脳は正常だったのですが、あろうことか別の場所で異変が見つかってしまった。直腸ガンが肝臓やリンパにも転移しているというのです。」
物忘れの多さに悩んでいたが、脳は正常だった。
しかし、他の場所にがんの転移が見つかったということ。
そういうこともあるんですね。
後で知ったのですが
このような物忘れの症状は
がん患者が抗がん剤治療をしているときに
起こる「ケモブレイン」という
副作用のひとつだとのことです。
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もうひとつの話題。
自分のしてきた仕事として、2010年
大貫妙子さんとのコラボレーション・アルバム『UTAU』
を作ったという話です。
「若いころから大貫さんにはいろいろと助けられてきて、なのにすごく迷惑をかけてもしまったから、恩返しをしたいという気持ちもありました。
今だから明かしますが、ぼくは20代前半の一時期、大貫さんと暮らしていました。だけど別の相手ができたぼくは、その部屋を出ていってしまった。ほんとうに酷いことをしてしまいました。その後、大貫さんと親しくしていた母が、龍一がお世話になったと会いに行ったようです。「お母さまが、清楚な真珠のネックレスをくださいました」と大貫さんから聞きました。
(2022年8月号)
2人は仕事仲間だとばかり思ってきました。
その時のアルバム『UTAU』
透明感があって、とても癒されます。
Taeko Onuki & Ryuichi Sakamoto - 1. 美貌の青空 Bibo no Aozora
大貫妙子さんは最初
シュガーベイブというグループで
山下達郎さんたちと組んで活動していました。
坂本氏と山下達郎さんは親しくしていて
呼び出して麻雀をしていた仲間だったそうです。
「あの頃は三徹くらいザラでした」とあって
三徹というのは3日間徹夜
ということでしょうね。
若いって体力があるんですね。