よし坊のあっちこっち

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昭和の足跡(22)転校

2021年03月17日 | 風と共に去りぬ の アトランタ
小学校5年の一学期で転校した。東京の杉並から当時は北多摩郡といっていた小平町(現小平市)だ。家が建つまでの夏休みは西武線井荻近くのアパートで暮らした。その間、家の建前式があって、父が持参した一升瓶が大工さんに振舞われた。その時、お祝いだからと初めて湯吞茶碗に注いでもらったのを飲んだ。飲んだ後、後ろ向きにひっくり返っていた。それが人生で初めてアルコールに接した時、小学校5年である。

転校して何よりも嬉しかったのは、給食ではなく弁当だったこと。ただ、よし坊の中では忘れられない「日の丸弁当事件」(既述)だ。都会からの転校だったから一応注目の的になる。その注目の的の弁当がご飯の真ん中に梅干し一つだったのだから。

仲良くなったのが小林君と中里君だった。どういうわけか女生徒も直ぐ仲良くなり、鈴木章子ちゃん、河野操ちゃんは懐かしい。

小平は人口急増だったから、中学の最初の一年は新設の第三中学校が完成するまで市の公民館で授業を受けた。黒光りする床掃除とトイレ掃除が懐かしい。

中学ともなると不良が出てくる。家がヤクザの者は卒業後その道に入り、それと仲が良かった双子の鈴木君も付いて行ってしまった。今ほどではないだろうが、当時もイジメはあった。勉強が出来たり、学級委員なんかをやってると結構ターゲットになり、よし坊もその口だったが、どういうわけか喧嘩グループが二派あって、危なくなるといつも助けてくれる奴がいた。これといって親しかったわけではないが、彼は必ず助けてくれたから、他の一派からやられることはなかった。あれが侠気なんだろうと今でも思う。

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