ドイツ日記 Les plaisirs et les jours

ドイツに滞在して26年経過。2年後に日本へ本帰国予定。ゴルフを始めて4年半ですが相変わらず下手な初心者ゴルファーです。

Mats Ek の バレエ

2005年11月01日 | バレエ・オペラ・演劇
昨晩観たMats Ek の振り付けによるバレエ:
1. Bernardas Haus
2. Eine Art von・・・(A sort of・・・)

Bernardas Haus はスペインの Federico Garcia Lorca の原作をベースに振付けられたバレエで1978年に初演されたが、ドイツでは今回が初めてらしい。

スペインのある村。父親が死んだ後に専制的な母親にほとんど隔離状態で育てられた5人の娘。8年後に長女の婚約者が現れるが、彼は娘たちにとって唯一の外界との接触で自由な人生を夢見る娘たちは皆彼に憧れるが、彼は末っ子と恋に落ちる。しかし母親は強行に長女との結婚を計画し、絶望した末っ子は自殺するが、どこまでも頑なな母親は自分の非を認めず非情なままという母と娘の悲劇の物語。

・・天井から首をつった娘がど~んと降りてくる演出にはヒェ~とびっくりした。

テーマは母と娘の確執、男と女、権力とセクシュアリティといったところか。かなり暗い内容のバレエで、首吊り死体が降りてきたり、母親が1人で十字架に貼り付けられたキリスト像と抱き合って踊るような過激なシーンもあったけど、客の反応はまずまずのようだった。

いつも思うのだけど、日本でバレエというとおそらく観客の大半は若い女性なんじゃないかしら・・。しかし、こちらではオペラの時と同じで客の大半は中高年の男女、ほとんど老年に近いという人たちの方が多いかも。もちろん若い人たちもいるのだが、やはり圧倒的に年寄りが多いという印象だ。しかも、客の半分は男性だ。ここら辺が日本と違うのよね。

2作目の Eine Art von・・・は、また全然違っていて早いテンポで男と女が動き回るバレエ。初演は1997年にNDT(Netherlands Dance Theater)でだったらしい。
NDTで観てみたいなあ・・。