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横浜映画サークル

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映画『凶悪』残虐性シリーズ(その4-64)警察の問題14桶川ストーカ―殺人事件4

2016-07-09 23:01:45 | 映画凶悪・戦争のサイコパス残虐性シリーズ

(その4-63)の続き。

(ⅶ)県警調査報告書の基本的な問題点:詩織が殺害された原因調査がどこにもない

驚くことにこの調査報告書は詩織の殺害がなぜ防げなかったのかの原因調査は一切含まれていない。いったい何のための調査を行ったのか?内容の8割方は刑事二課の被害者に対する態度や上司に報告していないことなどの「不適切」をこれでもかと厳しい言葉で、10カ所以上で指弾している。一方刑事一課の対応については「6月時点での相談について」で「必ずしも不適切とは言えないと擁護した。上司の警視生活安全担当次長茂木は告訴状が決裁に上がった時、ニ課長片桐の机に告訴状を放り投げて、告訴を取り下げるようよう指示したとされるが報告書では「『…被疑者を特定した時点で告訴状を取ってもよかった』と発言した」と告訴状を放り投げたことなどには触れず柔らかい表現で警視茂木に非難が行くことを防いだこの調査は刑事二課を悪者にして血祭りにあげ、刑事一課長と県警幹部には非難が行かないようにすることが目的の調査といえる内容で満ちている。前の項「(b-1)詩織が殺害されるまでの警察の対応」の表の注*24*27調査報告書参照。このことは次項の公文書虚偽の裁判でのニ課長片桐の経歴説明でも表れる。

(ⅷ)公文書虚偽の裁判でのニ課長片桐の経歴説明:経歴から捜査の実務が分かっていないとした

ニ課長片桐はそれまで「主として鑑識業務に従事してきたもので、捜査に従事した経験がなく、捜査の実務がよく分かっていない」と本件不祥事の原因をのべている(量刑理由、本人の経歴、「2、被告人(ニ課長片桐)らの日頃の仕事ぶり等」より)。このことから二つの問題が浮かび上がる。

①誰が、ニ課長片桐が「捜査の実務がよく分かっていない」と判断したかである。ニ課長片桐の上司以外にいない。裁判長が判断できるわけがない。この場合、実際は実務が分かっていても、分かっていないことにして全責任をニ課長片桐に被せるただと考えられる。すなわち刑事一課長と上司の責任はないとするためである。

②もし、本当に「捜査の実務がよく分かっていない」のであればなぜ不適格人物を現場取りまとめの最重要ポストである課長職に抜擢したのか、経緯が調査されなければならない。片桐の課長職抜擢の人事がどのように行われたかについては裁判その他で一切触れていない

①と②のいずれにしても警察組織の人事に問題があることを桶川事件は浮かび上がらせている

(b-3)裁判の対応、

(ⅰ)犯人グループの刑事裁判と民事裁判の主犯が異なる判決

刑事裁判で最も特徴的なことは主犯を間違えたことである。武史は和人の指示を受けて金を配る中心にいたので主犯と間違えられた。武史は真白後期と思われ和人の指示通り動くだけの状態。の事件のと同じ「金庫番」の状態。和人が自殺し、呪縛解放したと思われ、一貫して自分の意思で行ったわけではないと事件の関与を否定し続け、判決不当を訴えて最高裁まで争ったがダメで、無期懲役が確定した。サイコ化事件では主犯のサイコパスは現場にいないで遠くにいいて、直接犯罪に関与しないことがあり、これが従来の法体系では扱えない司法関係者がまんじゅう構造を理解し、法体系を再構築しないと本裁判のように誤った判断をすることになる。一方民事裁判では金の流れの源の和人を主犯とした。刑事裁判と民事裁判で主犯が異なるという前代未聞の状態になった。民事裁判は主犯を和人と正しい判断をしたが殺害理由を「交際を絶たれた逆恨み」としており、サイコ化事件の本質が理解されているわけではない。健常者は逆恨みで人を殺すことはない。また、和人のような家に乗込んでの脅し、中傷ビラ、中傷カード、中傷手紙や800回に及ぶ無言電話などを健常者が行うことはない。サイコパスを疑わなければこの事件を理解することはできない

(ⅱ)職務怠慢を認めていた警察は裁判が始まると姿勢が豹変:自らの調査報告書も否認する

埼玉県警調査報告書では「事件の重大性の認識を欠き、捜査を放置したことは極めて不適切」との認識が示され、これが発表された際には県警本部長は「捜査が全うされていればこのような結果(詩織が殺されたこと)は避けられた可能性もあると考えると、痛恨の極み」と述べて遺族に謝罪し、遺影に合掌したのち両親と向き合った際に落涙を見せた。警察の業務怠慢を争う裁判(国家賠償請求訴訟裁判)が始まると警察は豹変する。「警察は被害者および遺族を攻撃しつつ、責任回避の姿勢をあらわにした(ぺディア)」

公文書虚偽裁判では警察の職務怠慢を認めた判決:警察の職務怠慢を次の通り認めている。ニ課長片桐について「犯人逮捕に向けて迅速な捜査を行っていれば、恐らくは詩織殺害という事態は起こらなかったと思われるのであり、取り返しのつかない結果を招いた同被告人の職責懈怠(怠慢)は誠に遺憾」。二課係長古田について「その職務懈怠(怠慢)ぶりは甚だしい」。二課係員本多について「いくつもの捜査書類を捏造改竄し、その結果、本件(詩織殺害)の背景ないし遠因をなしている詩織の名誉毀損事件の捜査そのものの怠慢」「警察に対する県民あるいは国民の信頼を大きく傷つけ、警察組織の信用を地に落とした」。(判決の「主たる量刑事情」より)

職務怠慢を問う国家賠償裁判では豹変し、警察側は一切の職務怠慢を認めない。下記表右欄に警察側の主張を記す。情報元:ペディア 

原告(詩織の両親)の主張

豹変し、職務怠慢の一切を認めない警察側の主張

警察が動かなかったことで犯人グループは増長、過激化しており、被害者に生命の危険が及ぶことは予期できた。警察が適切な手段をとっていれば殺害されるには至らなかった

県警には被害者にそうした危険が及ぶという認識がなかった。被害者および家族の危機感は誇張されたものだった」「本件を優先して捜査する義務もなく捜査をしていたとしても事件(詩織殺害)が起きた可能性があり、県警に責任はない

 警察は自ら作成した調査報告書についても否認:「調査報告書は『県警への批判の中でまとめられた』『あるべき警察の理想像を基準とし、現実的評価になっていない』として、本裁判における証拠価値を公にも否認している(ペディア)」

(ⅲ)国家賠償裁判一審判決:警察側主張通り

「適切に捜査をしていたとしても(殺害実行犯の)4人に接触し、犯行を断念させることができたと認める証拠はない」として職務怠慢と詩織殺害の因果関係を否定した。一方中傷ビラの名誉棄損についての対応を「不誠実な対応」「期待と信頼を裏切った」と批判した上で、遺族に対し計550万円の賠償金支払いを命じた。【警察を擁護し、遺族を金で黙らせる判決と言える】詩織の両親は不服として二審、最高裁まで争ったが棄却され、一審判決で確定した。栃木事件裁判の一審柴田判決では警察の職務怠慢を認め、警察敗訴となったため、二審で強烈な「圧力」が掛かったと思われ二審富越裁判長は「不正で奇妙な判決」で一審をひっくり返したが、この桶川事件では一審から警察主張通りであるために「圧力」を掛けてひっくり返す必要がなく二審以降は棄却するだけの単純なものになった。警察側も、形式的に控訴したが、実質的に一審判決に不満はないと考えられる。

(ⅳ)裁判の時系列

桶川事件では次の4裁判が行われた。刑事裁判①:県警の公文書虚偽、刑事裁判②:詩織殺人事件、民事裁判:犯人に対する損害賠償、国家賠償請求裁判(国賠裁判):警察の職務怠慢に対する損害賠償。

時期鍵

できごと

00/9/7

刑事裁判①:県警の公文書虚偽記載。県警3人有罪判決

00/10/26

民事裁判:遺族が犯行グループ17人相手に名誉棄損慰謝料など1億1000万円を求め提訴*1

12/22

国賠裁判:遺族が埼玉県(県警)を相手に警察の責任を追及する1億1000万円を求め提訴*2

01/7/17

刑事裁判②:殺害実行犯久保田に懲役18年、見張り役の伊藤に懲役15年の実刑判決。久保田は控訴

10/26

民事裁判:判決:名誉毀損行為の関与を認めた5人に計490万円支払い命じる

11/16

民事裁判:判決:久保田と伊藤に計9900万円の支払いを命じる判決*3。1人と和解し、被告は残り9人

02/3/29

刑事裁判②:久保田が控訴を取り下げ懲役18年確定

6/27

刑事裁判②:運転役川上に懲役15年の実刑判決

12/25

刑事裁判②:武史に無期懲役の判決*4

03/2/22

新任埼玉県警本部長「原告の方…ちゃんと多額の賠償金が取れると思って訴訟したのに」と金目当発言*5

2/26

国賠裁判:一審判決。警察側主張通り*6

05/1/27

国賠裁判:二審判決。双方の控訴を棄却

12/20

刑事裁判②:武史の二審判決:控訴を棄却。即日上告。

06/3/31

民事裁判:判決:和人の両親、武史、川上に対し1億566万円の支払いを命じる*7

8/30

国賠裁判:最高裁判決。地裁判決を支持し上告棄却

9/6

刑事裁判②:武史の最高裁判決。地裁判決を支持し上告棄却。無期懲役確定

*1:詩織の父は金目的ではなく、刑事事件で起訴され4人を含め犯行グループ全体17人を許せないとして提訴(外部リンク)

健常者の怒り自分なら決して行わないことを他者が行うときに生じる:理由が分かれば怒りは収まることが多いが、サイコパスの残虐行為は理由が存在しないので、犠牲となった健常者の怒りは深く、いつまでも続く。詩織の両親のように許せない。【旧日本軍が中国大陸や東南アジアで行った残虐行為は旧日本軍内部のサイコパス特性を持つ軍人がまんじゅう構造を形成して行ったものが多く、今でも残虐行為に対する深い恨みを持ち続けている現地の人たちが絶えない。この深い恨みを反日教育のせいだと言うのでなく、サイコパスが日本の政治中枢に入り込んだ残虐行為のせいとして、再び政治中枢にサイコパスが入り込まないよう教訓としなければならないと思う。また旧日本軍は国内でもサイコパスによると思われる残虐行為を行っており、国内にも旧日本軍に対する深い恨みを持つ者が絶えない。後の項「戦時下のサイコパス」参照】

*2:詩織の父は金目的ではなく、警察が動けば詩織が殺されることはなかった、警察の職務怠慢が許せないとして提訴(外部リンク)

*3支払い能力がなく、中には「月1万円のローンでお願いします」という者もいた(外部リンク)

*4:さいたま地裁は武史が久保田に直接殺害の指示を出した主犯であると誤認。「嫌がらせが過激化した結果の一体的な殺人事件」であったと認定。【この裁判長はサイコパスが分かっていない。健常者は嫌がらせが過激化して人を殺すことはない】前の項「(b-3)(ⅰ)犯人グループの刑事裁判と民事裁判の主犯が異なる判決」参照

*5:交代した新任埼玉県警本部長は警察署協議会代表者会議で「(謝罪当時の調査報告書原案は)警察庁から、こんな報告書では世論がもたないぞ、非を書け、と言われて不確かなことまで書いてしまった」「原告の方もあまりお金が取れないとですねちゃんと多額の賠償金が取れると思って訴訟をしたのに、これでは話が違う。やはり高等裁判所に控訴しましょう、となるのではないか」などと発言し、問題となった。本部長は訓告処分を受け、被害者の両親に文書で謝罪の意を示した(ペディア)。【警察の職務怠慢を問う裁判では、調査報告書は不確かなことが確かのように書いてあるとして内容を否認した。また詩織の父の提訴を金目当てとするとんでもない発言。だが、裁判はこの方針で警察側の主張となり勝訴している】

*6:前の項「(ⅲ)国家賠償裁判一審判決:警察側主張通り」参照

*7:被告たちに支払い能力はほとんどなく、遺族も現実的な受け取りについては諦めていた。判決では自殺した和人と事件の関わりについて「交際を絶たれて逆恨みし、被害者の殺害を計画してもおかしくない十分な動機があった。和人の指示があったと考えるのが合理的」と指摘し、和人を事件の首謀者(主犯)と認定。前の項「(b-3)(ⅰ)犯人グループの刑事裁判と民事裁判の主犯が異なる判決」参照

(ⅳ)桶川事件と栃木事件の裁判の警察共通性:豹変しそれまで認めた職務怠慢を認めなくなる

下記表は桶川事件と栃木事件の裁判を時系列が分かるようにした。時期的に並行して行われたことが分かる。両事件の遺族は互いに裁判を傍聴し、励まし合っている。いずれもサイコ化事件だが警察の職務怠慢判決の内容は大きく異なる。共通するのは職務怠慢が裁判で問われるとそれまで認めていた警察が、全く認めないだけでなく、被害者を責めるように豹変することである。また、警察幹部や県知事などから職務怠慢を認めさせない「圧力」により判決が大きく影響を受けたと思われることも共通である。類似の警察職務怠慢裁判でありながら、判決に統一性がないところに、「圧力」の影響だけでなく、司法がサイコ化事件を扱えていないことが表れている。司法関係者がサイコ化事件を理解し、適切に扱えるようになれば「圧力」を跳ね返す可能性が大きくなるのではないかと推察する。

栃木事件

桶川事件

99/12/2正和殺害

99/10/26詩織殺害

12/5萩原、梅沢、村上逮捕。

12/19久保田逮捕 12/20武史、川上、伊藤逮捕

 

以下国陪裁判関連

以下刑事裁判

 

00/4/6調査報告書発表:警察怠慢認める

 

00/6/1刑事裁判一審判決:確定

00/9/7公文書虚偽裁判判決:警察怠慢認める

01/7~02/3久保田、川上、伊藤判決。02/12/25武史一審判決

以下国賠裁判

00/12/22国賠提訴:警察豹変怠慢認めない

01/4月国賠裁判:警察豹変、怠慢を認めない

 

 

03/2/26一審判決:原告敗訴、警察主張通り

 

 

05/1/27二審控訴棄却

 

06/4/12一審柴田判決:原告勝訴:怠慢を認める

 

05/12/20武史二審棄却

 

06/8/30最高裁上告を棄却

06/9/5武史最高裁棄却

07/3/28二審富越判決:原稿敗訴奇妙な判決:警察擁護

 

 

09/3/13最高裁上告棄却

 

 

(その4-65)へ続く。

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