怒りのブログ

憤りを言葉にせずになんとしようか。

職員会議のメモ書き(こんなのどう?)

2006-01-30 00:20:48 | 教育
長いけれど、読んでもらえるものだと思って、あえて分けません。
自分でいうのもなんですが、はっきりいって守秘義務ギリギリかも。
が、こういった学校の方針というのがトップダウンされてくる現状は、保護者・地域側も市民として知るべきではないかと思う。

以下、校長発言概要。
1、会議の効率化
職員会議は重要であるが、各提案の担当者がしっかりしたものをだし、伝達確認を行う程度にするべきである。それが効率化。
2、わが校は来年度「英語教育」のパイロット校に手を挙げている。
自治体内には学校が××あるので、その学校に当たる確率は××/××(×は数字の伏せ字)です。
だから、このことは暫定的に気楽に考えて欲しい。
しかし、将来的に「教科英語」が導入される見通しがあるので、今の「国際理解教育」とは合わない部分もあるが、我が校でやっておくことは若い教諭にとっては特にいい経験になる。
(結局は後者が優先のいい方)
3、今年度は「算数の研究発表」を行ってご苦労さま。
来年度からの校内研究は「国語」になる予定だが、2年で結果を出し、また研究発表という形にしたい。
4、わが校の特色の一つに、現在ある「たてわり」の強化をかかげたい。
生活指導的な意味合いをふくめながら行いたい。(来年度の中心的改革になりますとのこと。)

発言概要ここまで。

以下、反ばくしてみたい。
1。会議の効率化
最初にはっきり結論をいっておきたい。
それは効率化といわない。
結局、しっかりした原案つくりには裏の(調整などの)時間が必要になる。
これを個人の責任におくことで、「会議」名義の時間を表向き削減し、個人の時間を奪い、負荷に切り替えるというひどい話。
いわゆる責任転嫁ともいえる。
もしくはそこから引き起こされる会議のトーンダウンを狙っているとしか思えない。
つまりは会議の情報伝達会化、連絡会化であり、その多くが上意下達の強化に繋がる。
こういった学校は増えているのでは?

また、個人の折衝能力や仕事のキャパシティに依存している点。
はたまた、課題の共通認識に基づいた共通理解にならない点。
そんな点を考えても真によいものを目指すことが困難になるのは明白だと思う。
まったく暴論も甚だしいと言わざるを得ないが、こういったことが上意下達が行われているのが昨今のわが校の実態であるし、おそらく他の学校の現状ないしは近未来ではないだろうか。

校長が現職であったころはどうだったのだろう。
自分達が作ってきた伝統をどう心得ているのか理解ができないが、自己否定的な部分が改革の核心であるならば、きっちり総括してから向ってこいといいたい。(最近の税制改正と同じ理屈の批判が成り立つ。)

ここから行うべきを考えると、学校の会議などを行う能力のキャパシティは既に過飽和であり、減らすには、会議の議題の削減、すなわち「行うべきとされてきた行事や研究、校務などを削ること」あるいは「それらの刷新をある程度あきらめること」、または「会議時間を増やすために土曜日を勤務日にすること」が可能性として浮き上がると思う。
これはこれで抜本的なようで、「(藤田の定義する)当事者」が不在状況での合理化に繋がっている。

2。「エイゴ」の導入。
ひどいごまかしは、現時点で「英語教育」を行いたいと手を挙げている学校はわが校を入れて2、3校。
(現時点ではうちの学校だけだったような気がするが、そちらの情報は未確認。ただ、それ以上増える可能性はない。)
決して決定の確率を考える分母は「自治体内の学校数」ではない。ほとんど当たるハズというものであるから、きっちり進むべき道を考えておかないと、来年度に入ってからでは間に合わない。この発言の時点で校長は数字上の詐欺的行為を行っているとしか思えない。

将来を見据えて経験を積むというが、その経験が「実質上有効になるものをやる」経験でなく、「現在の枠組みで他の学校のための実験台になる」経験である以上、将来に生かせない可能性が高く、そのことを知っていながら行う不遜な教育活動である以上、そのことがいい経験であるわけがない。
なぜなら、よくある「よい結果を出すため」の学校になるのだから、その軋轢たるや尋常でないし、その経過的に行われる実験台になる児童は、その教育の負の成果を無責任な実行者によって受けるからだ。
よしんば結果オーライのものが出たにしても、指導要領改訂ないしは新訂による英語は、また、そこに収斂しなければならない課題を必ず内包するもので、そこへの移行がまた負担なのだ。
いわば、あえて遠回りをしようということに賛成をしろと言っているようなものだ。
巷の「英語教育」推進者が聞いたらどう考えるのだろう?
こんな不遜な学校に通わせたいか?

今回の研究発表も、相当の背伸びをして行っている(以前のエントリーの通り)ので、これ以上の負荷は混乱をまねくことは必至である。

3。校内研究「国語」・・・関わり合いを通して
2にも関連する(こちらも2年だから)が、2年というスパンは短く、明らかに校長の異動に合わせてやってやろうという狙いが感じられる。
また、2と合わせて考えれば大変な負担で、「よい結果を出す」が至上命令になっているような雰囲気でいいものが完成できるわけはない。
加えて、そこに乗っていける雰囲気は、現在、研究発表を終えたばかりのわが校には(断じて)ない。
第一、そんな研究のための研究をやっても、子どものためにならない。
これが当たり前の学校世間にならないようにしたい。
校内研究に付随する成果は今年度で十二分に得られているはずなのだから。

別件で個人的意見を述べると、「関わり合い」の副題から「国語」が選ばれていたのだが、私は反対で、昨今のPISA結果などを参考に考えれば、「批判的な読解」や「記述」に関する内容にしていけばよいと思うのだ。
具体的に言うと、光村図書の国語教科書は「総合的な学習の時間」を意識してつくられたふしがあり、調べ・発表の形式を「話す・聞く」で展開したものが多く、「記述(書く)」面でもそれは顕著なのだ。
一方、物語や説明文などの単元は先の指導要領改訂時に大幅に削られ、PISA結果などを生かすためのカリキュラム等を設定しにくい状況にある。
私の「国語」に対する興味は、今、「読み」「書く」の方で、「関わり合い」からイメージされる道徳的、生活規範的な「話す・聞く」や発表・表現をイメージした「話す・聞く」ではない。
そういった齟齬というのか、話の合わないところで決まってしまった「国語」なので、非常に心配なのだ。
2年で研究発表なんて、校長の見通しのなさがアリアリだ。(これで指導主事上がりってのだからアホ扱いされるんだよ)

4。「たてわり」は特別活動
一口に「たてわり」というが、現在あるものをバージョンアップさせるだけでなく、生活指導的な部分に波及させたいともなると、そちらだけで学校体制は力を集中して尽くさなければならない。
もう、2、3と合わせてあっぷあっぷである。
個人的には、この4の方針は賛成できる部分があるのだが、もう他と合わせて大盛り幕の内弁当状態でぐうの音もでない。
個人的にはこの4だけにしてほしいものだと切に願ってやまない。

新たな分掌を複数必要とする「特別支援教育」も入ってくるというのに、わが校に私の前任校のようなスーパーマンはそんなにいない。
穏やかで普通の学校なので、なおさらこんなことを思い悩んでしまうのである。

(ここで独白を一節。)
ただでさえ今の自治体は東京で名のある貧乏自治体。
人が足りない時間が足りないの施策をもってこられると正面からは対応できないことは明白なのに・・・。
結局、売名校長なのね。
以前の自治体で、指導室長が言っていた。
「喰らわば皿までの気持ちだよ。」
これは公務員で昇りつめるものの当たり前の気持ちだとすると、下はめちゃくちゃになるよな。
学校評価がどーの!じゃなくて、管理職や文科省を評価しろよな!
って、評価できる市民が不在か・・・。

(最後に)
誤解を受けやすい話を一つ。
「そんなにここで愚痴ってないで上に直接言ったら?」
そういう批判。
「そんなことはやっている。」が私。
もう無駄だとあきらめている者が多いとも思う。
これを利用して成り上がってやる!と、共犯者を目指す者もいる。(特に主幹と主幹予備軍:できもしないくせに。)
たまに、話がよくわからないという人もいる。


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8 コメント

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書いたねえ。いろいろ (ゆーじ)
2006-01-30 00:49:35
これについて思ったこと。

1.会議の効率化

 これはそこかしこの学校で起こっていると思われ。前の市では副校長が司会をやって、都合の悪い発言をする人にはあてないし、しゃべっても議事録にのせない、というところもあったと聞く。今のうちの学校も、主任格が集まって話す「運営委員会」で必要なことは決まっていて、職員会議はほぼ報告。

 教員はそれがいいと思っていないが、管理職側はそうなうることが目標なんだろう。教員に議論されたり、学校経営に参画してもらっては困る、というスタンスがありありとわかる。なんでそんなに管理したいんだろう……って、普通に管理社会を作りたいってことか。

2.英語の導入

 これは多分、管理職のポイント稼ぎでしょう。なにかしらの研究なり推進事業なりを受け付けないと評価が上がらないシステムなんだから、ある意味校長もかわいそうだが、それにつき合わされる教員は悲惨としか言いようがない。うちの学校も算数の研究で、都の奨励と市の奨励を校長が勝手に受けてきて(しかも両方とも受かった)みんな口をあんぐり開けたことがある。

 学校経営方針でなにか新しいことがないとつつかれたりするんだろうね。思いつきを現場に押し付けるのはどの学校でも同じか。

3.校内研究について

 PISAの結果から考えていくのはいいよね。読解力が足りないのに、教科書からは読解の教材が消えていくのは不思議。学力低下という問題に対して文科省は真摯に対応する気などは毛頭なく、その世論やイメージを利用して自分たちのやりたい施策を好きにやっているような気がしないでもない。

4.たてわり

 うちの学校にも縦割りはあるけど、僕は縦割りの価値自体に懐疑的。それが本当に価値のある活動なのかどうか?面白い活動で子どもたちが楽しんでいるならいい。でも、大概そうでない場合の方が多い。必然性のない異年齢集団ほど押しつけがましくて辛いものはない。



 総じて校長は組織を自分の管理下に置きたいし、教育委員会に対して点数を稼ぎたいというのがよくわかる。でも、このクソ忙しい中で、総労働時間は変わらないんだから、その中でできることを考えて欲しいよね。たくさんの活動をやればその分だけ一つの物事に掛けられる労働コストは低下するし、そうなれば相対的に教育の質の低下を招くんだけど、自身の保身に汲々たる小人はそれさえも見えなくなるようだ。

 我々は子供にとってよいかどうかを見失わないようにしていくように努力しているし、願わくば管理側の人たちもまずそこを考えて施策を考えて欲しいと思う。
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君も書いたねー!(^^) (yo)
2006-01-30 07:32:27
素直なレスをありがとう。

本音としては、研究一本とかなら譲ってもいいが、こうも重ねてしまうと「やってらんねーよ!」というカンジ。

実際、最短で異動希望のものがたくさん出そうなノリになってきている。

(既に、同時期に入った人の3人は確実に出る見込み。古株はすでに6年目7年目に突入するので、やはり自動的に異動。)

私も来年度で3年経つので一緒にって言おうにも、ほら、来年度アレだから、結局来来年度の発表の年にかぶるのは私と今年度息巻いていた学年主任になるって寸法。

実際、裏でもそういう話を聞くので、「オイオイ!」って思っている。(校内研究で目立たなければよかった・・・。)

だからなおさら大声あげている。(みんな砂かけていくなよー)
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Unknown (不適格教員)
2006-02-01 21:21:56
20年ほど前、ある先輩教師(現在校長)に言われました。

「学校で一番重要なものは職員会議だ。教職員が意志一致しなければ、教育活動は成り立たない。その合意形成の場としての会議で、全ての職員が忌憚のなく意見を出し合い、合意した事項は遵守徹底しなければならない」



学校にかぎらず、組織とはそういうものだと思います。

このごろ手本にするようにお達しのある「民間」でも、活力のある企業では、会議を重視しています。



会議を伝達機関として位置づけられないような組織は、そのうち死滅してしまうと思います。



公教育の危機は、ここにあると僕は思っています。
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元気 (今日)
2006-02-01 22:53:28
うれしい
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良くかいてくれました (今日)
2006-02-02 12:03:27
これでは、学校が、全て校長の考えで・・・



校長さんて、そんなに力があるの?

仲間で、校長になった人がいるけど、すべて、優れているという訳では、無かったよ。



下記のこと、その通りですよ。



具体的に言うと、光村図書の国語教科書は「総合的な学習の時間」を意識してつくられたふしがあり、調べ・発表の形式を「話す・聞く」で展開したものが多く、「記述(書く)」面でもそれは顕著なのだ。・・・・・



これは、どの社もそうです。指導書を書くときにもそう、注文をつけられましたよ。



それにしても、Yoさんのような骨太の教師がいる、まだ、救いがあるね。



ときには、僕等のサークルへ?



2月11日(土)、2時~4時半。後、反省会。例の場所。



『石は象形文字か?』・・・紺屋 冨夫

いい提案をしてくれると思います。

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良く書いてくれました (今日)
2006-02-04 13:31:08
ここを使わせて戴きました。



TBが入らないのですね。
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今日さんへ (yo)
2006-02-05 10:30:14
TBが入らないとのこと、いろいろネット上の相性のようなものがあると聞いています。

ご迷惑をおかけしていますが、gooのブログから引っ越すわけにもいかず、お手数かけます。



勉強会の件ですが、8日に双子の出産があり、しばらくは無理です。来年度、時間がかならずできますから、そのときにお目にかかりたいと切に願っています。
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無理しないように (今日)
2006-02-05 20:38:42
ご出産のご予定、おめでとう御座います。
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