怒りのブログ

憤りを言葉にせずになんとしようか。

映画「夕凪の街 桜の国」

2007-08-08 16:04:42 | 映画
映画「夕凪の街 桜の国」

映画化されたのか・・・。
この夏に観たい映画が複数になったしまった。
観れるかな・・・。
(子育て中というのはホントこういう点に関してはツライ。)

夏前に、原作者のこうの史代がたぶん住んでいる所だろう東京都のN区の某所。
彼女の別の作品「長い道」はその近辺の景色がたくさん使われている。
看板の文字まで一緒のところがある。

同僚にその地域の人がいて、「夕凪の街 桜の国」と「長い道」を貸した。
映画化されて、この夏に観られるのならば、一言付け加えておけばよかった。

私が書いた前記事はこちらなのだが、やはり「やった!また一人殺せた。」という終わり方を思い出すにつけ、この作品の視点というか、読者に突きつけて来るリアリティがこの作品の価値を決定づけているだろう。
映画でそういった戦争を知らない者達の想像の顕現化が表現されているだろうか?
気になるにつけ観に行きたい。

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ちなみに、オフィシャルサイトにコメントを寄せているのは吉永小百合さん。
できることをきちんとやる人だなと思う。

ホテル・ルワンダ

2007-08-02 22:30:00 | 映画
ホテル・ルワンダを観た。

映画がどうしてもビデオになってしまうのは、子育て中だから仕方がない。
リアルタイムではないが、レビュー。

主人公もそうだが、善悪問わず、様々な立場の者達が入れ替わり立ち替わりする。

単純に「正義」などと語れないヒリヒリとした危機がある中、ジリジリと生き抜く過程が描かれている。

演出も多く、冷めて観てしまうとちょっと気になる部分もあるのだが、雄弁に物語る史実が背景にあると、グッと引き込まれるものを感じる。

私はやはり主人公に引き込まれた。

同じ家族を持つ父であり、人に相対する仕事をする労働者であり、信頼を勝ち得なければいけない役職なのだ。

彼の心や行動の「揺れ」は、始め傍観していたが、次第に根源的な「生命尊重」「家族愛」にはまりこんでいく。
それは共感的に受け止められる。

絶望的な状況に、目の前の仕事をこなすことに没頭する事で耐えて行く状況には涙を止められなかった。

裏切りのような行為は多くあるが、それらも今の日本の状況に全て置き換えて考えた。
平和維持軍の存在も、現状の日本自衛隊によるそれを想像するに、決して他人事のように捉えられなかった。

多面的に読むことは可能だが、流れるテーマはシンプルなものを目指している気がした。

現時点でもマストな映画だ。
ここ10年の中でもテーマとドラマで考えるとベストになる作品だ。

アフリカ思想を根底に抱えたエンディングテーマは、リアリティという意味では不明だが、迫って来るものがある声だった。

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紅の豚

2007-05-25 23:15:59 | 映画
宮崎駿作品の中では趣味性が強く、いつもの作風イディオムが多用され、一方で言葉が浮いて聞こえてしまう実体のないような台詞が多いので、そんなに好きではない。

ちょっと見まがうと、松本零士のコックピットシリーズや新谷かおるのエリア88を連想してしまう。
好き者とはこういうことなのだろう。

息子は見たいが為に夜更かし。
親としてはもうちょっと押して寝かせればよかったと反省している。
先ほどベットに即撃沈した。

なぜエントリを立てたかというと、何の気なしにつき合って見ていて、最後のテロップになった。
それもぼんやり見ていたのだが、カミさんが、
「あ、Kさんも出ているね。」
と、つぶやいたのだ。

「そうなんだ。ふうん。」
と生返事をしながら、大学を卒業して映画界へ転身した先輩を思い出した。

こういうテロップに自分の名前がのることを言っていたっけ。
紅の豚のテーマの一つでないが「誇り」なんだろうな。
そう思った。

(いつも通り)我が身を振り返り、研究冊子や授業者として名前が印刷されるときに、どれほど誇らしげにいただろうかと考えた。
残念ながら、納得できるような仕事の形は皆無と言ってよいほど残っていない。

いつか胸を張れる仕事を形にしたいものだと思った。

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ミス・アリゾナ

2007-05-23 18:44:16 | 映画
音楽で回顧していたら、こんな映画を思い出した。

マルチェロ・マストロヤンニが出ている伊洪合作の歴史大河映画というくらいで、下手すると日本じゃB級扱いかもしれない。

フリーターの時期、映画をよく観た。

これは日曜日に六本木の映画館で観た。
愛用の新聞配達用自転車を路上に乗り付けて、看板を見て決めた。
さすがにバブルの頂点の時期だったが、日曜日の最終公演時間は人が入っていなかった。
(たぶん、10人いなかったかな?)
ゆうゆうと足を前席に放り出してど真ん中で観た。

合作らしいロケの変化や、第二次世界大戦をはさんだドラマ、イタリア映画の風情の入った印象的な場面。
しかし、テーマはミス・アリゾナという店をめぐるある女性の人生。

自分と引っかかる部分なんて皆無なのだが、時代に翻弄されて生死をさまよう人々が、なぜかうらやましいと感じた。

決して絶世の美女というわけではない女優の表情が、歳相応の憂いとともに一人の陣言の強く生きようとする意思と、それに背反する事実が重なっているかに見えて、虚構だらけの画面が一瞬リアルに感じられた。

きっと今観たらば、粗ばかり見えてしまうのかもしれない。
印象というのは目の奥にとどめておくことだなと思う。

時折、歳を重ねていることを実感しつつ何かが周囲で起こり、それを冷静に客観視しようとするとき、ミス・アリゾナの劇中の舞台裏が見えてくる気がするのだ。

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書いていたらいろんなことを思い出してきた。

新聞配達員をしているとき、オールナイトを毎週攻めたりしたなぁ。
映画館を出て、配って、寝る。
今、あんな体力ないよ。
(ちなみに新聞配達員になるなら都心がいい。校外は出勤時間前に配り終えるため、実は配達員は校外ほど早起きなのだ。)

どろろ(観れないけど)

2007-02-11 11:55:50 | 映画
またビデオで観る事になるんだろうなー。

もう少し長男が大きくなったら、この手のも観に行けるかも・・・。

手塚ファンだった(ファンクラブだったんです・・・)ので、原作はもちろん読んでいる。
台詞も一分暗唱できる。(オタクだなぁ)

宣伝映像では妖怪の非リアルさは気になるが、RORでも意識したのか南半球ロケの自然はいいなぁと思った。

配役よりもやっぱりあの異常な話が気になる。

手塚は子どもを読者にしていた割には、話は複雑だったり、背景がどろどろしているものが多い。
「どろろ」も同じ傾向の漫画が思いつかないだけに、特異性があると感じる。

でも、映画は2時間ぐらいでしょう。
あの話の完全表現はできないだろうな・・・。

醍醐景光なんかは、ただのボスキャラ的な敵役だったら嫌だな。

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どろろWikiもあるんだー。今、調べて感心した。

みんな元気

2007-01-08 13:47:28 | 映画
そういう題名の映画を見たことがある。
突然だが思い出した。

独りぼっちで都心でバイト暮らしをしていたときの唯一の楽しみは、休日に自転車で映画を見に行くことだった。
もうずいぶん前のことのように感じる。

池袋、新宿、渋谷、六本木、銀座・・・いろいろな映画館を見て回ったものだ。
たいてい平日だったり、日曜の夜中だったりして、がらんとした館内をど真ん中の席で悠々と観たものだ。

マルチェロ・マストロヤンニは当時けっこうスクリーンにのった俳優だった。
ハンガリー・イタリア合作の「ミス・アリゾナ」という大河モノは大好きになった作品だ。
どちらかというと名作「ひまわり」が有名だろうが・・・。

彼がふん装する老人は、息子に久しぶりに出会うために、都会へ旅にでる。

主人公が珍しさと豊かさの世界の中に、得も言われぬ不安と寂しさをかいま見るロードムービー。

テーマが安易な気がして好きになれなかったが、その不安感はよくわかった。

「みんな元気(だった)」は劇中のセリフだが、「元気」というのは客観的な事実として用いられている言葉ではないのだと感じた。
それが「あったりまえ」という意味にとらえると、年寄りの言葉とはいえ、非常にプレッシャーを受けると思う。

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今、新学期がこわい。

たそがれ清兵衛

2006-12-22 22:07:22 | 映画
今日、テレビでやっているのを観ている。
劇場で観たかったな。

映画が好きだ。
銀映像が好きだ。

大学時代に映画研究会に所属していたが、カメラマンをやらせてもらっていた。
高校時代に写真をかじっていた知識はそのまま生きた。

テレビの連続ドラマは嫌い。
話の展開もだが、映像に拒絶反応を感じる。

照明が不自然なのだ。
銀映像は照明にごまかしがきかない。
そこがとても好きだ。

山田映画の照明はとても自然だ。
作りのいい映画はほんとに安心して観ることができる。

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あらしのよるにvol.2

2006-01-02 15:28:52 | 映画
ネットで割引券を入手して今朝いってきた。
ポケモンのときにこりたので一時間以上前に到着。
ところが客がまばらだったので、ちょっと拍子抜け。

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きむらゆういち原作はあまりにも有名になってしまった「あらしのよるに」シリーズの映画化。
とてもわかりやすくまとめられていて、小さい子どもにも無理のない優しい内容になっていた。
(なんせハッピーエンド!)
個人的には、野生の世界の厳しさを側面にかかえる原作を推すが、これもいける内容だなと感じた。
声優陣もはまっていた。中村獅童、成宮寛貴のガブ&メイははまっていたが、山寺宏一がやはりうまいと思った。
そういった意味も含めて、映画化はまずまず及第点といえるだろう。

さて、原作の方だが、児童文学(というカテゴリでいいのかわからないが)界では、久々の大ヒットといえる作品である。
あまりにも有名になりすぎて、読み聴かせの題材として選べなくなってしまったのが惜しいくらいだ。
ガブ、メイの声色を得意とするお父さん、お母さんも多いのではないだろうか?
個人的には、こういったものを演劇化や映像化して、イメージの再生産に励むのもよいが、これをきっかけに本の世界へ入っていく子どもが増えることを祈りたい。
実はいい児童文学作品とは、人生の中でフィードバックが行われるものだと思うからだ。
(もちろん万人にそうだといっているのではないのでお間違えなく。)
さらに大人も楽しめるものだと思う。

よく本屋で、絵本コーナーに行って悩むのは、意外にそういう作品に出逢えるチャンスが保障されていないこと。
「おすすめ」が貼られているものでも、そうそう「いいな。」と思える作品に出逢えないこと。
親として、教師として、いろいろな書評を読みながら物色する。
楽しいが、時間のかかること。
(買えるときはバンバン買えるのに、買えない=当たらないときはぜんぜんである。)

あらしのよるに

2005-12-09 01:42:07 | 映画
この冬のノルマといえる映画。
息子は宣伝広告が出回り始めてから乗り気。
「ね、12月10日。ね。」
はい、はい。

Yahooの下馬評を見てみたが、なんと試聴レビューで「泣き」の発言多数。
ま、そういう話ではあるが、本で泣いて、映画でも?とちょっとびっくり。
実は、CMで見て、絵柄のイメージや声のイメージが本のイメージと重ならないので「なんだかな」と思ってた。
ちょっとは予想に反して楽しめるのかな?(うすら期待)

父と暮らせば

2005-08-17 21:57:19 | 映画
この夏というより、久々にホールでみた2本目の映画となった。
なんせ、今年の一本はポケモン。
昨年もポケモン。
その前はマトリックスなのだから、我ながらすごいブランクだ。
やっぱり(某市の会館だが)ホールはいい。
本格的な映画館と呼べるホールならさらに文句はないが、まあ、贅沢をいえる状況ではないな。

さて、所感。
これは岩波ホールで上映されていた時に目をつけていた作品だったので、いいチャンスになったと思った。
戯曲が基になっている作品、ほとんどかつ宮沢りえと原田芳雄の対話で成り立っているとは事前に知っていた。
原爆伝承のドラマとして、またつくりの質が高い作品として観終えることができ、満足だった。

細かいことをいえば、話はつじつまが合わない部分多々なのだが、元々の設定が原田演じる幽霊の父なのだから、まるで異空間につれこまれての舞台で、違和感が残るというよりも、そのことで、より現実味を感じるしかけになっているようにさえ思えた。
その妙な現実味を帯びた世界を、原作井上ひさしらしいセリフの掛け合いでグイグイと時間をすすめていくのだから、話が進むにつれて、二人へ感情がいやおうなく移入されて感動を覚えるのだ。

久々に「役作り」と仮想なのだがリアリティの感触を残す「映像の雄弁さ」にやられたとの思いしきりだった。
「反戦」だとか「平和」だとかを伝える時に、「生きる」意味というものをどれほど感じることができたか、というのは私の一つの戦争(を題材にした)映画の評価規準なのだなと思った。

この作品は、自分の人生の映画ベスト1000には入るかもしれないな。(^^>

スクール・オブ・ロック

2005-08-07 23:37:15 | 映画
古いねーと言わんでおくれ。
子育て中で、映画館へいけず、ビデオも深夜に起きてみれる体力があるときしか見れないのだから。
で、夏休みとかは観まくるのよ。
最近ギターを購入したので、今夜観たばかりで熱の冷めないうちにコメント。

いやーおもろかった。
ジャック・ブラックは前から音楽が絡むとおもしろかったので期待していたが、ギター弾きまくりがグレート。
思わず俺もSGを小わきに抱えて観ちゃったよ。
ストーリー展開ははっきりいってアリエネー!し、有り体の展開に結末もミエミエなのだが、子役のプレイが堂に入っていたし、ブラックのきわものキャラも全開、力技でラストステージにもっていかれてしまった。
おいおいブラック!やっぱ最後はAC/DCかい!ってところで爆笑。
「やっぱロックはこれだね。」の楽しさでスカッとさせてくれる演奏で煩悩消沈。
あーすっきりした。
以上でも以下でもないレベルです。はい。

因に、映画館で観た同僚は、とにかく観てくれ、yoさんには観てもらわないと!の一点張りだった。
そりゃぁ、否定しがたい相似点が大杉。よくわかった。
この点が、ちょっと個人的にはイタイが、今夜はこれで、おやすみなさい。