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マジカルヒストリーツアー 門井慶喜

副題に「ミステリと美術で読む近代」とある通り、ミステリーの古典作品とそれに関連する美術作品をもとに、近代という時代を描き出す評論集だ。ミステリーという文学ジャンルが、近代という時代を背景に生まれてきたもので、とりわけ「産業革命」の進展がその誕生に不可欠であったという主張が面白い。さらに本書は、一流の作家によるミステリーの書き方教室のような部分もあってそれも面白い。作者のミステリー、歴史に関する博識が際立っていて、まさに著者ならではの作品、他に比べるものが見当たらないユニークな1冊だった。(「マジカルヒストリーツアー」 門井慶喜、角川文庫)

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