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書店ガール5 碧野圭

今回は、作家と編集者、ライトノベルに焦点を当てた内容で、いつもどおり本を巡る様々な人の働く様が語られている。最近そうした内容の本を幾つか読んだことや、出版社の編集者の視点のテレビドラマなどもあって、そのあたりの事情に少し詳しくなってきたような気がする。解説を読むと、著者には10年近い編集者としてのキャリアがあるという。ひとりの新人作家を巡る2つの出版社のスリリングな攻防などは、そうした経験に裏打ちされたものなのだろう。本書の場合、業界の陰の部分の描写は数多い類似作品の中ではややソフトな方だが、読んでいると、この著者がこの業界に強い愛着を持っていることが伝わってくる。シリーズも5冊目になるが、前の巻の内容を覚えていなくても、全く気にならずに読めるのが嬉しいし、これまでのシリーズの流れや作者の経歴を簡潔にまとめてくれている解説もありがたい。また、シリーズの巻ごとに副題がついていて、題名自体は同じというシリーズものをよく見かけるが、本書はシンプルに数字で1,2,3,4,5となっており、これもこの本が何冊目なのか判りやすくて良いと思う。(「書店ガール5」 碧野圭、PHP文庫)

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