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岬にて 乃南アサ

著者の傑作短編集とのことで、ミステリー色の強い作品から純文学的な作品まで、色々なジャンルの作品を堪能した。何だか辻褄の合わない話なので、ホラーとかSFのような作品だろうかと思ったら、全く別の意味を持った意外な内容だったという作品もあり、これなどは、自分が読んでいる話のジャンルが分からないことが却って話を面白くさせてくれたような気がする。どの短編もそれぞれに味があって粒揃いだが、なかでも日本の職人のこだわりを描いた幾つかの作品は、きめ細かな感性とそこからくる意外な話の展開が素晴らしい。珠玉の短編集という形容詞がおおげさに感じられない一冊だ。(「岬にて」 乃南アサ、新潮文庫)

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