後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「軍事大国、共産主義の中国の実像とは?」

2024年08月23日 | 日記・エッセイ・コラム
2011年8月30日に、私は次のような記事を掲載しました。
「強大になった中国、その共産党独裁の社会の実態」
現在の中国はアメリカに次ぐ世界の大国です。軍事力も強大な国です。
しかし私が初めて北京を訪れた1981年の頃は世界の最貧国に一つでした。市民は汚れた人民服を着て食料も十分でなく街路には飢えた人々があふれていました。その中国が経済急成長をして、アメリカにつぐ世界で2番目の豊かな国になったのです。これは世界の奇跡です。私はまだ信じられません。・・・以下は省略します。
この記事では経済成長をとげた中国を賞賛するようなニュアンスがありました。
そうしたFace Bookで中村 裕一さんとフランス在住のMotoko Boutdumondeからバランスの良い適切なコメントを頂きました。
大変客観的に中国の実像を描いているので今日はこのお二人のコメントをご紹介致します。
(1)中村 裕一さんからのコメント
今朝の日経朝刊5面に「習氏の『共産主義革命2.0』」という記事が掲載されています。習氏は「資本主義的経済の成熟と矛盾の露呈」を乗り越えて、改めて人類社会の再挑戦となる「共産主義革命」を目指しているとする言説は大変興味深いです。ソ連が失敗した社会主義から共産主義への体制移行に改めて挑戦しているようです。マルクスの資本論の見立てに対する再挑戦です。
私見では、経済成長率やAI、量子などの科学技術の特定分野では既に米国を凌駕しており、DX社会化(進化したデジタル技術を普及した社会 )では日本よりはるか先を行っています。現時点では中国国民の貧富の差が拡大していることよりは、国民全体の生活水準が上がっている点に注視すべきでしょう。中国内部体制崩壊論は天安門事件以前から喧伝されていますが…。
しかし中国関係のニュース報道では、日本のマスコミ報道機関、SNS上のサイトは親中派と反中派に立場が分かれており、バイアスのかかった情報が多いです。コロナウイルス発生源に関する報道などで明らかです。
我々情報の受け手は様々な情報を比較検証・吟味することが必要かと思われます。情報源の明記ない二次情報は、私は信用しないことにしています。

(2)フランス在住のMotoko Boutdumonde さんからのコメント
民衆が反政府運動を始めるといろいろと上から圧力がかかるようです。反政府運動だけでなく、例えば何か問題を訴えようとしてそれを公けにするような運動も含めてです。数年前までは例えば子供を誘拐された親たちが集まって小児の誘拐問題を訴えた小さなデモなども公安に邪魔をされたり、親たちが警察に連れて行かれて留置されることがかなりありました。これはこちらのテレビのルポルタージュなどで何度も指摘されたことです。最近では武漢でコロナの危険性を問題視した医師が逮捕されたこともありますね(その医師は結局コロナでなくなりましたが)https://www.google.com/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwiT-qjGt9byAhWB4YUKHW7rC3kQFnoECAUQAQ&url=https%3A%2F%2Fwww.latimes.com%2Fworld-nation%2Fstory%2F2020-02-06%2Fcoronavirus-china-xi-li-wenliang&usg=AOvVaw1aoTc8w8rshIknMkv8hi3K
これが反政府運動となるともっともっと厳しく弾圧されると思います。今は香港がその良い例です。他にももっと色々な例があります。
ですから反政府運動は起きているのでしょうが、まだまだ共産党独裁の国だと思います。残念ながら…
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私は親中国派なので中国に対する見方が甘くなります。上記の中村 裕一さんとMotoko さんからのコメントは私の親中国派的な記事を補正しています。
このようなコメントを頂けるのがインターネットの有難いところです。

5枚の写真をお送りいたします。はじめの2枚は豊かさの溢れる上海の風景で、続く3枚は内陸部の貧しい農村風景です。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)
1番目の写真は上海の浦東地区の高層ビル群の風景です。
2番目の写真は自動車が渋滞している上海の街路です。このように中国の都会は自家用車が普及しています。人々は高層ビルの豪華なマンションに住んでいます。
3番目の写真は内陸部の貧しい農家です。私もこんな農家に入ったことがあります。正面の入り口を入ると右半分は土間で物置になっています。そして一隅に竈があり大きな中華鍋が載っています。主食からおかずまで全ての料理は大きな中華鍋で作ります。左半分は一段高い板張りになっています。そこは食事をしたり寝る場所です。一段高い板張りの下は土です。その土に煙道が縦横にあり炊事用の竈からの熱い煙で床板を温めています。いわゆるオンドルです。こうして寒い冬の夜を過ごすのです。
 
4番目の写真は農作物を貯蔵する土で作った土蔵です。運搬にはリアカーを使います。
5番目の写真は自転車の三輪車の子供を乗せている風景です。写真の奥に昔日本にもあった荷物運搬用のオート三輪車が写っています。
このような農村を歩いていると貧しさを忘れ、のんびりして良い気分になります。人々の表情もおだやかです。中国に共産革命があったことなど知らないような雰囲気です。内陸部の農村は経済成長とは関係が無いのでしょうか?これは中国の実像なのです。

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