平成20年12月19-20日 天候晴れ
毎年のように訪れている冬の鳳凰山。この季節は夕暮れ8時ごろにオリオン座が東の空から昇りはじめ、未明5時に西に沈んで行く。今年4月に訪れた際も白根三山に沈む冬の大三角形とオリオン座を撮影したが、レンズの解像度が悪くて山の輪郭がぼやけてしまっている。6月にレンズを変え、今回はさらに15mm fisheye(Canon純正は高いのでSigmaの安いレンズです。)を新たに加えて再写に向かった。
1日で薬師岳まで歩く自信がなかったこと、また杖立峠から見る白根三山と沈むオリオン座も見たかったので、12日の午後、夜叉神峠登山口から入山した。金曜日の午後なので止まっている車は1台のみ、ほとんど歩いている人はいないようだ。準備しているとその1台の車の持ち主が下山してきた。夜叉神峠までの往復らしい。これで本日の入山者はおそらく私一人のみだ。午後2時50分、出発。いつものように夜叉神峠までは約1時間かかった。ここまでは足跡があったのだが、その先は・・・ついているのは鹿の足跡のみ。くるぶしあたりまでのふかふかな新雪が積もっている。ラッセルとまでは行かないが、夜叉神峠から先は延々と雪道の一人歩きが続く。夜叉神峠の先の急登で西に陽が沈んで行き、木々の枝の隙間から見える富士山が赤く染まって行く。風も無く穏やかな夕暮れ、山の上から見る夕暮れはきれいだ。明日もこういう天気になってくれることを願いつつ、杖立峠(火事の跡地)を目指す。
ダケカンバの林から垣間見る夕暮れ富士
杖立峠の林の上に昇るオリオン座
昇るオリオン座と冬の大三角形 広角15mm fisheyeの視野.
樹林帯の中は、雪は少ないものの新雪の下が固いアイスバーンになっていて滑りやすく、簡易アイゼンを装着して歩く。暗闇の中をヘッドライト点灯して黙々と歩き、7時45分ごろに目的地に到着した。東の空を見ると、もうオリオン座が登ってきていた。何枚か撮影してからテントを設営する。雪明りで辺りは明るく、白雪をかぶった白根三山もうっすらと見える。食事は後にして、峠の上部から富士山が見える場所があるので、その場所までトレースをつけに行く。雪が多くなり、脛から膝下あたりのラッセルとなる。場所は確認したが、肉眼で富士山は見えず、テントに戻って今度は三脚とカメラを持ってもう一度登りなおし、1枚撮影してみるが、富士山は写っていない。場所をさらに1段上に移動、もう一度撮影すると、今度は木々の開けたところに富士山が姿を現していた。オリオン座は高く昇り、冬の大三角形も昇って右に傾き始めていた。17mmレンズで全体を捉えようとすると富士山周辺が窮屈になってしまうが、15mm fisheyeならば余裕で捉えることができた。
富士山の上に昇る冬の大三角形とオリオン座
林越しの甲府盆地の明かり
カシオペア座と北極星
今度は林の中を甲府盆地側に移動して、林越しの甲府盆地の明かりを眺める。明るい光が眼下に広がるが、甲府盆地はなんとなく薄い霞がよどんでいるように見える。盆地から空を見上げても星がすっきり見えないのがわかる気がする。さらにあちらこちらを撮影して、テントに戻ったのは10時半過ぎ。それから食事をとってシュラフに潜りこみ、寝たのは12時ごろだった。
白根三山に沈むオリオン座
沈むオリオン座と冬の大三角形
農鳥岳とおおいぬ座のシリウス
月光の雪原
目覚ましを4時にセットしたが、ウトウトしただけで3時半には目が覚めてしまう。この時間には西の空にオリオン座と冬の大三角形が傾くので、白根三山の上に沈んでゆくのが見られるはずだ。4時、テントの外に出てみるとどんぴしゃり、オリオン座が間ノ岳の真上に沈んで行くところだった。下弦の月が山を照らし、今度は肉眼ではっきりと山肌が見える。狙ったとおりの風景が眼前に広がるが、果たしてどれくらい写ってくれるものなのか?Iso感度を変えながら何枚も写真を撮る。そのまま夜が明けてしまい、陽が昇ってから軽い朝食をとる。ここの朝の風景は何度見てもすがすがしくて気持ちよい。
杖立峠から見る朝の白根三山
朝の北岳
さて、テント撤収し、鳳凰山薬師岳目指して出発だ。(鳳凰山2-3日目に続く)
毎年のように訪れている冬の鳳凰山。この季節は夕暮れ8時ごろにオリオン座が東の空から昇りはじめ、未明5時に西に沈んで行く。今年4月に訪れた際も白根三山に沈む冬の大三角形とオリオン座を撮影したが、レンズの解像度が悪くて山の輪郭がぼやけてしまっている。6月にレンズを変え、今回はさらに15mm fisheye(Canon純正は高いのでSigmaの安いレンズです。)を新たに加えて再写に向かった。
1日で薬師岳まで歩く自信がなかったこと、また杖立峠から見る白根三山と沈むオリオン座も見たかったので、12日の午後、夜叉神峠登山口から入山した。金曜日の午後なので止まっている車は1台のみ、ほとんど歩いている人はいないようだ。準備しているとその1台の車の持ち主が下山してきた。夜叉神峠までの往復らしい。これで本日の入山者はおそらく私一人のみだ。午後2時50分、出発。いつものように夜叉神峠までは約1時間かかった。ここまでは足跡があったのだが、その先は・・・ついているのは鹿の足跡のみ。くるぶしあたりまでのふかふかな新雪が積もっている。ラッセルとまでは行かないが、夜叉神峠から先は延々と雪道の一人歩きが続く。夜叉神峠の先の急登で西に陽が沈んで行き、木々の枝の隙間から見える富士山が赤く染まって行く。風も無く穏やかな夕暮れ、山の上から見る夕暮れはきれいだ。明日もこういう天気になってくれることを願いつつ、杖立峠(火事の跡地)を目指す。
ダケカンバの林から垣間見る夕暮れ富士
杖立峠の林の上に昇るオリオン座
昇るオリオン座と冬の大三角形 広角15mm fisheyeの視野.
樹林帯の中は、雪は少ないものの新雪の下が固いアイスバーンになっていて滑りやすく、簡易アイゼンを装着して歩く。暗闇の中をヘッドライト点灯して黙々と歩き、7時45分ごろに目的地に到着した。東の空を見ると、もうオリオン座が登ってきていた。何枚か撮影してからテントを設営する。雪明りで辺りは明るく、白雪をかぶった白根三山もうっすらと見える。食事は後にして、峠の上部から富士山が見える場所があるので、その場所までトレースをつけに行く。雪が多くなり、脛から膝下あたりのラッセルとなる。場所は確認したが、肉眼で富士山は見えず、テントに戻って今度は三脚とカメラを持ってもう一度登りなおし、1枚撮影してみるが、富士山は写っていない。場所をさらに1段上に移動、もう一度撮影すると、今度は木々の開けたところに富士山が姿を現していた。オリオン座は高く昇り、冬の大三角形も昇って右に傾き始めていた。17mmレンズで全体を捉えようとすると富士山周辺が窮屈になってしまうが、15mm fisheyeならば余裕で捉えることができた。
富士山の上に昇る冬の大三角形とオリオン座
林越しの甲府盆地の明かり
カシオペア座と北極星
今度は林の中を甲府盆地側に移動して、林越しの甲府盆地の明かりを眺める。明るい光が眼下に広がるが、甲府盆地はなんとなく薄い霞がよどんでいるように見える。盆地から空を見上げても星がすっきり見えないのがわかる気がする。さらにあちらこちらを撮影して、テントに戻ったのは10時半過ぎ。それから食事をとってシュラフに潜りこみ、寝たのは12時ごろだった。
白根三山に沈むオリオン座
沈むオリオン座と冬の大三角形
農鳥岳とおおいぬ座のシリウス
月光の雪原
目覚ましを4時にセットしたが、ウトウトしただけで3時半には目が覚めてしまう。この時間には西の空にオリオン座と冬の大三角形が傾くので、白根三山の上に沈んでゆくのが見られるはずだ。4時、テントの外に出てみるとどんぴしゃり、オリオン座が間ノ岳の真上に沈んで行くところだった。下弦の月が山を照らし、今度は肉眼ではっきりと山肌が見える。狙ったとおりの風景が眼前に広がるが、果たしてどれくらい写ってくれるものなのか?Iso感度を変えながら何枚も写真を撮る。そのまま夜が明けてしまい、陽が昇ってから軽い朝食をとる。ここの朝の風景は何度見てもすがすがしくて気持ちよい。
杖立峠から見る朝の白根三山
朝の北岳
さて、テント撤収し、鳳凰山薬師岳目指して出発だ。(鳳凰山2-3日目に続く)
暫く投稿がないと、心配・・・
でも心配無用ですね!ヨッシーさんの場合は!
夏のビランジの時を思い出しながら拝見しました。
素晴しい、綺麗の連続でしたが、実際この眼で見ることは、この私には不可能です。
ヨッシーさんの写真を楽しみに見させていただきます。 寒さに負けず写真提供お願いしますネ!(笑)
良いお年をお迎えください・・・
以前この山に登った時のお話は聞いていたので、やはりここへいらしたのですね。
新兵器の威力は絶大ですね。
>富士山の上に昇る冬の大三角形とオリオン座
の画像にはうっとりです。
また、
>ここの朝の風景は何度見てもすがすがしくて
>気持ちよい。
の画像は、なんとすがすがしい!
私は夜空は撮らないのですが、この時間に山々を見られることはほんとに幸せを感じちゃいます。いいなあ
私は元旦に超混雑の竜ヶ岳に行こうと思います。望の富士山掲示板に登場する皆さんとご一緒しようと思いますので・・・
では来年もまたよろしくお願いします。
正月竜ヶ岳ですか.大混雑でしょうね.天気も良さそうだし.私はアサヨ峰の予定ですが北沢峠までが長いので,ちょっと腰が引けてます.レポ楽しみにしてます.良いお年を.
いいナー。鳳凰三山行って。
私も行きたいです。
それにしても「月光の雪原」がいいですね。
惹かれます。
あーそうそう。
ヨッシーさんの写真をカレンダーで見ました。
山岳連盟のものです。
ある筋から頂きました。
どこかで見た写真と、すぐにわかりました。
昨年末から新春の権現岳のものでしたね。
えー、アサヨ峰ですか?
アプローチが興味深いです。
Y-chan