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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

コマクサ(ケシ科)

2021年02月25日 | 絶滅危惧種
 北海道と本州中部地方以北の高山帯の砂礫地に生育する小型の多年草である。花期は7~8月。葉は根生し、3出様に細かく裂け粉白を帯びる。花茎は高さ5~15㎝になり淡紅色の花を2~7個付ける。時として白花や濃い紅色の花を咲かせるものがある。花弁は4個で外側と内側に2個ずつ付き、外側の花弁は下部が大きく膨らみ先が反り返る。内側の花弁はやや小さく、中央がくびれる。蕾を横から見ると馬の横顔のように見えることから駒草の名がある。山梨県では八ケ岳キレットのツルネ付近に生育しているが、昭和45年の環境省調査ではその場所に確認されておらず、自然植生では無く誰かが種子を播種した可能性が否定できないため、情報不足として取り扱われている。


    コマクサ 令和2年8月 八ケ岳ツルネで撮影


    同上 それなりの個体数があるが、元々はこの場所には生育していなかったらしく、人による播種の可能性が否定できない。

 ⇒その他の山梨県の絶滅危惧の植物

 ➡山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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ナガミノツルキケマン(ケシ科)

2021年02月25日 | 絶滅危惧種
 本州、九州の草原や林縁、河畔、畔、人家脇などに生える2年草である。花期は8~9月。茎には稜がありやや太く、よく分枝する。葉は軟かく2〜3回3出複葉、小葉は深く3裂し、ほぼ倒卵形である。鮮黄色の花が花序に5~20個つき、花弁に紫色が入る。苞葉は細く幅2〜5mmと小さい。さく果は線状倒披針形で幅2〜2.5mm、多数ぶら下がってつき、中の種子は1列に並ぶ。山梨県2005年カテゴリーでは出現メッシュ数2で絶滅危惧ⅠA類(CR)だったが、2018年調査では確認出来ず情報不足(DD)となった。南アルプスで生育が確認されたが生育地が限局的で個体数が少ないうえに著しい鹿の食害に遭っており今後が心配である。瑞牆山と八ケ岳でも生育の情報があるが、まだ確認できていない。

 2005年山梨県絶滅危惧ⅠA類(CR) 2018年山梨県情報不足(DD) 2017年環境省準絶滅危惧種(NT)


    ナガミノツルキケマン 令和1年9月 南アルプスで撮影


    同上


    鮮黄色のナガミノツルキケマンの花


    同上 背丈が低く、鹿の食害を受けている。


    令和2年9月 同じ場所で撮影


    前年にも増して酷い食害を受けている。危険な状態である。

 ⇒その他の山梨県の絶滅危惧の植物

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オサバグサ(ケシ科)

2021年02月25日 | 絶滅危惧種
 本州の中部地方以北の亜高山帯の針葉樹林下に生育する多年草である。花期は6~8月。葉は根生し、長さ7~20㎝の倒披針形で羽状に深裂し、裂片の先端部は円い。花茎は長さ7~20㎝になり、上方に花柄のある白い花を下向きにまばらに咲かせる。花弁は4枚で長さ4~6㎜の狭長楕円形、萼片は2個だが開花すると脱落する。2005年山梨県レッドデータカテゴリーでは絶滅危惧Ⅱ類(UV)だったが、2018年の調査では確認出来ず情報不足(DD)となっている。南アルプスの鳳凰山や甲斐駒ケ岳ではそれなりの個体数が確認されており、次回の書き換え時にはⅠB類ないしはⅡ類で復活すると予想される。

 2018年山梨県情報不足(DD) 2017年環境省-


    オサバグサ 平成29年7月 鳳凰山で撮影


    同上 深く切れ込んだ葉が特徴的である。


    オサバグサの花


    鳳凰山ではそれなりの個体数が確認されている。


    平成30年7月 甲斐駒ケ岳黒戸尾根で撮影。こちらもそこそこの個体数がある。

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