2016年1月22日
午前6時起床。ここは雪が降りしきる青森。昨日の退社後に新幹線でやってきた。
時々雲が切れると荒々しい冬の津軽海峡が見える。
青函連絡船から青函トンネルへ。そして津軽海峡線から北海道新幹線へ。今まさに時代が変わる時。
午前7時25分「アパホテル青森駅東」をチェックアウト。青森駅から徒歩5分程で一泊3900円。
自分のような、しがないサラリーマンには心強い味方。
今日はこれから「白鳥93号」に乗車して函館に向かい、そこからさらに富良野まで行く。
青森から乗るのは789系「スーパー白鳥」ではなく、485系の「白鳥」。
関東の国鉄世代である自分にとって「THE特急」と言えるのはやはり485系や183系。
定期運用からどんどん離脱していく485系に追い打ちをかけるように青函の「白鳥」も残り2ヶ月。
津軽海峡線と共に、485系の姿を目に焼き付ける。
跨線橋を渡ると、既に「白鳥93号」が到着していた。
「白鳥93号」は5番線から発車。青森ではしばらく停車なので、まずは4番線から雄姿を見届ける。
485系3000番台。「はつかり」で改造デビューした頃は原型と余りに異なる前面デザインとカラーに違和感もあったけど、今となっては昭和と平成の融合、まさに「ニュータイプ485系」としてすごくかっこよく見える。
「はつかり」カラーの「North East Express 485」。
3000番台には自分は「はつかり」での乗車経験は無く「いなほ」「つがる」「北越」「白鳥」で乗車。特に新潟-青森の「いなほ7・8号」にはよく乗った。
その「いなほ7・8号」スジの前身となったのが大阪-青森で2001年まで運行されていた特急「白鳥」。
一度消滅し、青函で復活した「白鳥」は再び姿を消そうとしている。
5番線に回り間近で485系を眺める。国鉄時代車ながら、このロボットっぽい「顔」がたまらない。
国鉄時代車特有の「ブオー」というブロワ音が鳴り響く。あ~いい音。
目と耳で観賞を終え、5号車に乗り込む。
5号車は「モハ」。モーター音フェチの自分は、国鉄車では必ず「モハ」か「クモハ」に乗る。
あの低いモーター音は最高のBGM。最近のVVVF車の音も近代的でいいけど、自分は断然抵抗制御のモーター音派。
485系3000番台は内装も大幅にグレードアップされている。内装だけみたら現代の車両と何ら遜色なし。
奥羽本線は今日も遅れが発生していて、「白鳥93号」も数分遅れて青森を発車。車内は空いていてのどか。
しばらくして検札。今回は「北海道全線フリーきっぷ」使用。
蟹田まで自由席特急券買えばあとはそのまま自由席に乗れるけど、今回は記念に函館まで指定席。
また「北海道全線」で青森途中下車する場合は、蟹田からフリーエリアを一旦出て折り返してきた扱いになるので、青森-蟹田の往復乗車券が必要。青森限定で途中下車認めてほしいところ。
車窓はたちまちホワイトアウト。暖冬が一変して厳しい寒さに。
蟹田付近で現れる津軽海峡。海の向こうは青空が見える。道南は晴れっぽい。
のどかな山村風景に突然出現する不似合いな建造物。北海道新幹線の奥津軽いまべつ駅。
ここはすでに北海道新幹線に津軽海峡線が合流する形となっている。今後この合流は貨物とクルトレが通るのみか。
そして青函トンネル突入。低いモーター音を響かせて爆走。最高のサウンド。ただひたすら聴き入る。
これももうすぐ聴けなくなる。たまらず途中からデジカメで録音。
青函トンネルを出ると北海道は快晴。まぶしい。そして木古内に到着。
津軽海峡のきれいな眺めが広がる江差線。2ヶ月後、ここは「道南いさりび鉄道」という3セクに移管される。
函館行くのに「はこだてライナー」で折り返すか、木古内から「道南いさりび」に乗るか?自分は間違いなく後者。
数分遅れたまま五稜郭に到着。ここから右手に車両基地があり、すでに「はこだてライナー」とおぼしき車両の姿が見える。
青森から約2時間、終点函館に到着。
向かいには札幌行き「北斗5号」が待機してるけど、すでに自由席は立ち客多数の大混雑。1本遅らせる。
最高のサウンドを堪能させてくれた「モハ484-3062」。
これが最後のつもりで来たけど、やっぱり最後にしたくなくなってきた。
また乗りに来てしまうかも。
改札を出て、函館での楽しみ「鰊みがき弁当」を購入。
そう言えば、ホームにある立ち食いそば屋さんと売店は閉店されていた。鉄道旅行の楽しみがどんどん減っていく。
函館駅では北海道新幹線開業に向けてカウンドダウンされている。
しかし駅ができるのは函館ではなく北斗市の渡島大野。その為「新函館北斗」という長くて言いにくい駅名に。
せめて「新函館」か「函館北斗」にしてほしかったけど。
何だかこの北海道新幹線には、利用者のことより政治しか感じない。
約2時間待ちで、「スーパー北斗7号」に乗車し札幌に向かう。
「北斗5号」同様、自由席は立ち客多数で函館を発車。乗車率130%くらい。自分は着席できたけど。
「北斗」減便の影響は大きいにしても、やはり函館-札幌の需要は多い。これを見れば、新幹線は青森-函館よりも函館-札幌を先に開業させるべきだったという論調も納得。
何度通っても気持ちいい藤城支線スロープ。
快晴の今日は一段といい眺め。しかし藤城支線も新幹線開業後は貨物のみか。
大沼公園で多くの乗客が下車。それでも自由席は110%くらいの乗車率。
そして駒ヶ岳がお目見え。
快晴の今日はヤバい美しさ。
噴火湾もきれいな眺め。
長万部まではあまり乗車はなかったけど、洞爺から先は乗客がジャンジャン。
自由席に乗り切らずに指定席4・5号車のデッキと通路を開放する事態に。
列車はジワジワ遅れて、15時35分に南千歳到着。
「スーパー北斗7号」のあとに「スーパーとかち8号」。よく考えると、奇数番と偶数番の列車が同じ路線上を同じ行先で走る光景は珍しいかも。
時刻は16時。もう札幌に着いている時刻だけど、イモずる式に他線の遅れを引きずりさらに遅れは拡大。
結局16分程遅れた16時15分、札幌到着。
間髪入れずに16時30分発「スーパーカムイ27号」に乗り換え。
5分程遅れて札幌を発車。すぐに日没となる。
5分遅れのまま18時4分、旭川到着。
さらに18時34分発、普通 富良野行きに乗り換え。この列車も数分遅れて旭川を発車。
2両編成の車内は多くの学生で満員。ロングシートで過ごす。
美瑛・上富良野で多くの学生が下車し、車内はのどかに。
19時38分、西中で下車。ようやく辿り着いた~。
ここから徒歩で約5分、本日のお宿「ふらのラテール」に到着。
2年振りの来訪。きれいな部屋と良質の温泉、そして美しい十勝岳の眺め。すっかりリピーター。
チェックインしてさっそく温泉へ。「万華(ばんか)の湯」として外来入浴も可能。
泉質はナトリウム-カルシウム・塩化物泉。緑色がかったお湯は掛け流し・循環併用。
消毒用塩素臭はしないけど、成分に比べると温泉の匂いが弱いと感じる。しかし湯の華が無数に漂い雰囲気満点。
月見&雪見の露天風呂。90分コースで堪能。
<ふらのラテール 万華の湯>★★★★☆
泉質:B 眺め:S 癒し:A コスパ:B
晴れていれば十勝岳が眼前に広がる最高のロケーション。
泉質は源泉の良さは活かされているものの、100%掛け流し浴槽が無いのが残念。
外来入浴980円でタオル・バスタオル付き。シャンプー・ボディソープ備え付けあり。
風呂上りにはサッカーU23リオ五輪アジア最終予選決勝トーナメント「日本VSイラン」を観戦。
終始押され気味ながら、延長に入り3点とって準々決勝突破!深夜の富良野で大興奮。
試合が終わって1時30分就寝。眠い。
ゆっくり寝たいけど、明日の朝はダイヤモンドダスト出現に期待して目覚ましを6時に設定。
zzz…。