あるスポーツ新聞に、
「2億円指南」
というコーナーがあった。
競馬の「WIN5」で
「2億円を当てよう」
というコーナーだ。
「WIN5」は、
5レースの1着馬を全部当てるもので、
肝心なことは、
「的中者が3名程度のとき、
2億円がもらえる」というものだ。
競馬とは、[賭け金を、的中者で分捕る]・・・遊びだ。
ところが、
「2億円指南」
を読んで、その通りに買う人は、
500人いたとする。
すると、たとえ的中しても、
500人なのだから、
2億円になりっこないわけだ。
つまり、このコーナーは、まるっきりウソだということになる。
同様な例は、世の中にはたくさんある。
たとえば「あなたもミス日本になれる!」
という本は、絶対にウソだ。
なぜなら、この本を1000人が買ったとしても、
ミス日本は一年に1人しかなれないわけだから
ほぼ全員がミス日本になれない・・・ということになる。
同様に、「この本を読めば、あなたも東大医学部に入れる」
もウソだ。
定員が100人だからだ。
・・・・このように、世間には、
明らかなウソが、満ち満ちている。
でも皆、騙される。
確かなことは世間の言う通りにしていちゃ
幸福になれないことだ。
会社の上司や学校の先生は、
「俺の言うことを聞け」
と言うが、
その通りにして、
不幸になっても、彼らは絶対に責任を取ってくれない。
とすれば、
人生は、自分の工夫で生きるしかない。
件のスポーツ紙の場合、
「2億円指南」を改めるまで、
2年半かかった。
こんな、分かりきったウソを改めるのに、
2年半かかったわけだ。
民主主義はもっとすごい。
「民主主義が正しい」となるまで、
3000年くらいかかっている。
世間て怖いよね~。