昔、女というと、
学問はなかった。
大卒なんて、ほぼ皆無。
女弁護士も女の医者もいなかった。
たいていは、小学校卒だったし、
ときどき女学校卒がいたくらいだった。
そのころの女性たちは、
プライドなんてないから、
子供を育てるためなら、
どんな労働でもした。
「地面をはいつくばっても、
子供だけは育てる」
という感じだった。
徹夜をして、
子供のセーターを編むなんてこともしたし、
金のくれるところなら、
どんな労働でもしていた。
子供を背負って、
仕事をすることは、あたりまえだったし、
人前で、乳もあげていた。
ところが、今は、
大卒の女性が多くなり、
女性弁護士も女性の医師も多い。
となると、
女性はプライドということを言い出し、
「子育ては保育所がないとダメ」
と口を尖らせて言い、
仕事も、自分のプライドに合うようなものを、
選ぶようになった。
昔の女は、
夫が浮気しても、
大酒のみでも、
暴力亭主でも、
離婚はしなかったが、
今は、ちょっとした意見の相違で、すぐ離婚だ。
なぜ?
女のプライドのせいだ。
女はプライドをもつようになって、
幸福になったんだろうか?