以前、定額給付金に関して、入出力を考えると、こういうシステムにすれば、できそうだということを、以下のところに書いた。
定額給付金を混乱なく、負担もかからず給付できるシステムを教えてあげよう!
http://blog.goo.ne.jp/xmldtp/e/6b05df2d3b29943167cf397a5d491e6a
ざっと振り返ると、
・自治体が、郵便為替を発行して、
・それを世帯が受け取ったら、
・郵便局でお金をもらう
で、実際には、こんなふうになるそうな・・・
定額給付金:振り込み? 多難な支給方法
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081112k0000m010130000c.html
(以下斜体は上記ニュースより引用)
振り込み方式では、市町村が全世帯に引換券を送り、世帯主が市町村窓口で身分証の確認とともに振込先を申請する方法や、窓口確認を省略し郵送で振込口座を申請する方法などが検討されている。
振込口座ということで、金融機関を利用するところはいいんだけど、それ以外の点は、入出力から考えると、合っていない。なので、大混乱を起こす可能性、大ありなのだ!
それを、ウィリアムのいたずらが住む、杉並区で考えてみる。
まず、市町村窓口というのは、ある程度の人の複雑な事務処理をするのには、向いているが、多量の人の事務処理をするには、向いていない場合も多い。それだけのスペースがないのだ。
杉並区の場合、ここにあるように、約29万世帯(ほか、外国人登録9千世帯)ある。
もし、世帯主が市町村窓口で身分証の確認とともに振込先を申請するとなると、区役所で、この確認作業をすることになる。もし、1か月で、上記29万世帯(世帯の代表者が行くとして、29万人)が、杉並区役所に押し掛けるとなると、1か月で処理するとして、1日平均1万人を処理することになる。
で、その1万人が押し寄せることになる、杉並区役所は、こんなかんじ・・・
どこに、1万人を・・・(^^;)
もちろん、出張所もあるけど、出張所で処理したら、こんどは出張所があふれかえる(^^;)
区役所は、1万人もの人が、押し寄せるようには、設計されていない。
なので、不可能なのだ・・・
足立区は、人員配置と場所を検討しているそうだが、窓口対応するなら、入出力場所を変える、すなわち、「場所の確保」が重要になる。その点で、足立区の動きはまっとうなことであり、杉並区も場所を変えるか、さもなくば、窓口にこなくていいシステムにしないといけなくなるだろう。
では、後者の、窓口確認を省略し郵送で振込口座を申請する方法はどうか?
郵送を使う、金融機関で払い出しはいい手だ。
ウィリアムのいたずらの案も、「郵便為替」と「郵便局」を使っている。
ただ、「振込口座を申請する」というのは、いただけない。
最悪?の場合、29万人が、いっぺんに口座を指定してくるのだ。
29万人の中には、書き間違える人だっているだろう。入力間違えだってあるかもしれない(きれいな字で書いてくれるとは限らないし)・・・
そんなこんなで間違って振り込んだり、振り込めなかった場合、どうするか・・・
事務の手間が二度三度となってしまう。
っていうか、そもそも、29万件のデータ、打つのだってたいへんだよお。。。
そんだけ、人の手配が出来るのお・・・??
この点ウィリアムのいたずらは、郵便為替を使って、送るだけで、受けとって何か処理するという仕組みを使わないようにしている。
つまり、今回の仕組みで重要なことは、「市町村が、各世帯から、申請書なりなにかを受け取る(=何十万世帯からの入力がある)ということになると、何十万世帯のデータをばらばらと処理しなくてはならず、ちょー大変」なのだ。だから、それを起こさない入出力、つまり、市町村が、一方的に送りつけ、さらに配送したり、お金の授受をするのは、直接には市町村がかかわらない(郵便局や金融機関が行う)のようにしないと、このシステムは入出力から考えると、破たんする・・・・はずである。