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以上により、ソフト業界の格差社会は完成する

2008-01-08 17:43:32 | Weblog

いままで、ソフト業界は「1人月100万円以上の社会と、1人月100万以下の社会へと格差社会が生じる」という話をしてきました。

ここまでをまとめると、

(1)1人月100万円以上の社会
=エンドユーザーを顧客として、
 顧客に儲けさせることにより、お金をもらう
 =ソフトを使って儲けるビジネスモデルが売り物
  ソフト作成能力に関しては→保留*


(2)1人月100万円以下の社会
=ソフト開発が中心
 =仕様書を元につくるため、
  仕様書にすでに記載されている、顧客の金儲けの方法には感知しない
  仕様書を実現するソフト作成能力や、ソフト自体が売り物
 =顧客と仕事内容により、4つに分かれる
 (2-あ)ソフト会社等へのシステム開発
   →中国の安い労働力などによりジリ貧
 (2-い)ソフト会社等へのコンサルティング
   →ソフト会社がジリ貧なのだから、この市場もジリ貧
 (2-う)エンドユーザーへのシステム開発
 (2-え)エンドユーザーへのコンサルティング




で、上記の保留部分と、(2-う)、(2-え)を説明するため、
アニメの現状と比較して、説明しました

 結論として、ソフト開発には、2つの流れがあり、
(ソフト-1)従来の開発方法
  →仕様書があり、それを実現するのが中心
   ただし、仕様書が実現できるかどうかは、定かではない

(ソフト-2)パッケージソフト利用によるカスタマイズ
  →パッケージソフトが主体
   仕様書を直すのもアリ




■コンサルタントの開発方法

 で、ここで、(ソフト-1)(ソフト-2)と、コンサルタントとソフト開発を結び付けていくのですが、もう、お分かりのように、

「(1)コンサルタント」が、「(ソフト-2)パッケージによるカスタマイズ」に相当します。
 コンサルタントは、ビジネスモデルに合った(金儲けしやすい?)パッケージソフトを抱えていたり、選んできたりして、このソフトに、顧客の会社があっているかどうかをフィットアンドギャップ分析します。
 その結果、

  ・カスタマイズ可能ならカスタマイズ
    →ただし、儲けるところの直接関係なければ、カスタマイズしないで、業務をあわせることも
  ・大きく機能が違うところは、分離してインターフェースをとる
 
 というふうにして、あとは、使い方を指導します。
 カスタマイズは自分が出来るところはカスタマイズして、出来ない部分は、(2)のソフト開発会社に流します。はい、値段をたたいてお仕事を出します。

 ってことで、保留のところの結論は、

(1)1人月100万円以上の社会
=エンドユーザーを顧客として、
 顧客に儲けさせることにより、お金をもらう
 =ソフトを使って儲けるビジネスモデルが売り物
  顧客の仕様に合わなくても、儲かるビジネスモデルなら、
  ビジネスモデルにあわせることも
  ソフト作成能力はなくても可
  →(2)のソフト開発会社に仕事を出せばいいから




■ソフト開発会社の開発方法

 で、(2)のソフト開発会社が、「(ソフト-1)従来の開発方法」で開発します。
 このとき、要求仕様書を基準として、ソフト開発を行います。

 ところが。。

 (2-う)エンドユーザーへのシステム開発

 について考えてみると、ユーザーは技術が分からないので、本当に出来るのかどうか分からない仕様書を書きます。ソフト開発者も、(技術が分からず、仕様書が実現できないかどうか分からない・・という人も現実にはたくさんいるが、かりにそれはないと仮定して)ソフト開発には責任を持っても、業務が正しいかどうかわからないので、仕様の正しさについては分かりません。

 かくして、分からない同士で、開発するので、仕様書はけっこうリスキーです。
 かなりがんばんないとできないことがかいてあったり、業務がごっそり抜けてたり・・・

 そういった地雷を踏んでしまったら、デスマーチになり、いままでの利益はいっぺんに飛びます。

 つまり、仕様書がリスキーであり、地雷を踏んだらさようならになってしまうということです。
(実はこれは、「(2-あ)ソフト会社等へのシステム開発」でもあるんですけどね)

 一方「(2-え)エンドユーザーへのコンサルティング」ですが、ユーザーに技術論を振り回して仕事をもらうって言うのは、むずかしいです。

 Web2.0って、いいですよー。
 ふーん。で、どーやって使うと儲かるの
 いやー、そりゃーわかんないけど、アマゾンとか、すんごい会社でも使っていて、
 いいですよ・・

 Web2.0の開発案件、これで、きちゃったら、逆にやばいです。
 こんなんで、くいつく顧客は、過大な期待をしてしまいます。
 つまり、儲かる方法が分かっていて、それを売るなら(1)だし、そうでなければ、やばい客を捕まえる危険大です。




で、まとめると、こんなかんじ。

(1)1人月100万円以上の社会
=エンドユーザーを顧客として、
 顧客に儲けさせることにより、お金をもらう
 =ソフトを使って儲けるビジネスモデルが売り物
  顧客の仕様に合わなくても、儲かるビジネスモデルなら、
  ビジネスモデルにあわせることも
  ソフト作成能力はなくても可
  →(2)のソフト開発会社に仕事を出せばいいから


(2)1人月100万円以下の社会
=ソフト開発が中心
 =仕様書を元につくるため、
  仕様書にすでに記載されている、顧客の金儲けの方法には感知しない
  仕様書を実現するソフト作成能力や、ソフト自体が売り物
 =顧客と仕事内容により、4つに分かれる
 (2-あ)ソフト会社等へのシステム開発
   →中国の安い労働力などによりジリ貧
 (2-い)ソフト会社等へのコンサルティング
   →ソフト会社がジリ貧なのだから、この市場もジリ貧
 (2-う)エンドユーザーへのシステム開発
   →仕様書がリスキーであり、地雷を踏んだらさようなら
 (2-え)エンドユーザーへのコンサルティング
   →儲かるモデルがあるなら(1)のこと、
   →儲かるモデルがないのに技術だけで食いつく顧客はやばい

というわけで、(2)は、ジリ貧か、やばい顧客相手となります。
やばい顧客をたくさんつかめば、いつかは失敗するので、結局ジリ貧となります。

ということで、ものすごく端的にまとめると、

(1)1人月100万円以上の社会
=エンドユーザーを顧客として、コンサル、カネがカネを産む

(2)1人月100万円以下の社会
=ソフト開発が中心→どうあがいてもジリ貧

ということで、格差社会が進みそうです。

以上により、ソフト業界の格差社会は完成します。


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