誘われるにおい

ちと、近所を散歩していた時の事。

夕食前のお腹が空いた状態だったのもある。
いい蒲焼きのにおいがしてきた。

しばらく歩くと、ブオンブオンというほどの勢いで白い煙が出ていた。
そのにおいの元は「うなぎ！！」

こんな煙を吐き出すほどたくさんの「うなぎ！！」が焼かれているかと思うと、世の中の不景気が疑わしくなる。

「いいなぁ。食べたいなぁ。」とタレのシタタルうなぎを想像してみた。

うなぎは私の好物。
同じくうなぎが好きだった祖父の誕生日は今日だった。

「今度、うなぎを食べにいこうね」と約束していたのに、叶わなかった。
たまにはうなぎを味わいながら祖父を想うのもいいものだ。