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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

未来計算機(2)

2017年04月24日 | 学年だよりなど

 

    学年だより「未来計算機(2)」


 成功確率が1%という課題があったとしよう。
 「未来計算機」にそう言われたら、チャレンジするのをやめるだろうか。


 ~ この課題に1回だけ挑戦した場合の成功確率は1%。だが、何回か挑戦したうちの少なくとも1回は成功すればいいという条件であれば、挑戦回数を重ねることで成功確率はあがっていく。
 たとえば、2回挑戦して1回以上成功する確率はどうだろう? 1回挑戦して失敗する確率は99%。2回とも失敗する確率は、 0.99×0.99≒0.98=98%
 なので、2回の挑戦のうち1回以上課題に成功する確率は100%から98%を引いた2%ということになる。もちろん、これでも可能性は低いままだが、1回しか挑戦しなかった場合に比べ成功確率が倍に高まったことになるわけだ。これだけでも、1回しか挑戦しなかった人は損をしている、といえるかもしれない。
 では、この挑戦を50回続けた場合の成功確率は、どのように変化するだろうか? 1回だけなら1%、2回なら2%なのだから50回挑戦した場合は50%に…と考えたいところだが、50回すべて失敗する確率は、0.99^50≒0.61=61%
 なので、1回以上成功する確率は39%ということになる。ちなみに、100回挑戦した場合の成功確率は約63%。さらにいうと、成功確率が99%を超える(四捨五入して)のは、418回以上の挑戦となる。     (染谷昌利『ブログ飯 個性を収入に変える生き方』インプレスジャパン)
 ~


 どうだろう。成功確率が1%しかない課題でも、100回やってみると成功する確率が63%にまであがるのだ。

~ 「私の計算はあたります。でも多くのお客様が、残りの4%の可能性に懸けるようです。
   ホントウに困ったことです」  (業田良家『機械仕掛けの愛4』小学館) ~

 それが4%なら。まして模試の判定で合格可能性が20%もついていたら、ほぼ勝ったも同然ではないだろうか。
 仮に50%の確率があったとしても、チャレンジしなければ、成功する可能性はゼロだ。
 何事かをなす人は、成功の確率を考えない。「みこみ予ほう機」には相談しないのだ。
 ひょっとしたら、その人の成功確率はもともと1%だったのかもしれない。
 しかし、その人は自分に自信をもっていた。
 自分は必ず成功すると思っていた。それはまったく根拠のない自信だった。
 しかし自信を持つが故に、繰り返しチャレンジし続けた。
 418回ぐらいのチャレンジはなんなくこなした。
 自分はやれるはずだと思い続け、あきらめることなく努力し続けた。
 根拠のない自信とそれを支える努力――成功の論理とはなんとシンプルなのだろう。

コメント
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