水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

勉強法(3)

2014年09月19日 | 学年だよりなど

  学年だより「勉強法(3)」

 勉強法を身につけることは、たんに教科書をどういう風に読んで、ノートには何を書いて … というレベルにとどまるものではない。
 先輩方が述べていた様々な方法も、どうすれば偏差値が上がるかという目先の技術論だけではなかったはずだ。
 「夏休みの勉強がうまくいかなかった反省をいかし、生活パターンを見直した」「自分は教科書よりも参考書大好き人間。ひとそれぞれ自分にあった勉強法を見つけよう」by豊田慶太郎先輩。
 「赤本は相手を知るためにこそ必要」「だらだら10時間より集中した4時間」「自分を信じよ。最初に選んだ方が正しい」by川口凌平先輩。
 「学校、塾、家と転々と場所を替えながら勉強し続けた。ただし16:00~23:00の間。めりはりが大事。睡眠も大事」「最後まであきらめなければ必ずワンチャンある」by工藤誠史先輩。
 目標を達成するために毎日をどうすごすか。
 その工夫は、大げさに聞こえるかも知れないが「生き方」だと思う。
 勉強は決して楽ではない。
 本気でやればやるほど、うまくいかない自分と向き合うことにもなる。


 ~ 勉強は決して「楽しいもの」ではないのです。「学ぶっておもしろい!」「楽しくなればやる気が起きる!」といったフレーズは、正直言って、一種の幻想か、実態をかけ離れたプロパガンダだと思います。
 もちろん、学ぶことにおもしろみなんて一切ないと言っているわけではありません。知的好奇心が満たされる瞬間のあれば、わからなかったことがすっと腑に落ちる瞬間もあります。そういう瞬間に知的な興奮を感じることは確かにあるでしょう。しかし何らかの目標を目指して、知識を自分の中に取り込むという「一大事業」の中で、そうした楽しさはほんの一部分に過ぎません。
 特に、知識を頭の中に定着させるという段階では、大部分はやはり、我慢と忍耐です。心地よい布団から這い出さなくてはならない朝があり、食事もそこそこに机に向かう夜があり、デートを早々に切り上げなくてはならない休日もあります。
  … では、この事実は本当に負の側面しかないのでしょうか。勉強が楽しくないと感じる方の中には、自分は勉強が苦手なのではないかと思う人もいらっしゃるのではないかと思います。しかし、それは違います。
 勉強の得意そうな人でも、みんながみんな決して楽しんで勉強しているわけではないのです。勉強が楽しくないのは当たり前であり、苦痛を感じるのは自然なことです。勉強というプロセスそのものが私達の目標ではありません。試験に受かること、資格を得ること、勉強によって得られるその先のゴールが、私達の目標なのです。勉強は目標を得るための手段に過ぎません。そして、この手段が苦しいからこそ、その先のゴールにたどり着いたときには、本当に意味で「楽しい」と思えるのです。  (山口真由『東大主席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法』) ~


 乗り越えて得られるものの大きさを考えたなら、今、受験勉強を本気でやらないのは、人生の大きな損失ではないかとさえ思う。

コメント
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